
PubMedの資料に基づく | ループス(全身性エリテマトーデス)では、めまいはどのような機序や合併症で生じ、どのような随伴症状があれば受診の目安になりますか?
SLE(全身性エリテマトーデス)のめまいは、自己免疫による内耳障害(メニエール病様)、中枢神経障害、血管合併症、薬剤性など多因子で生じます。耳鳴り・耳閉感・難聴を伴う反復する回転性めまいは耳鼻科受診、片麻痺・構音障害・複視・激しい頭痛・けいれん等を伴えば救急受診が目安です。発熱・皮疹・関節痛・尿異常を同時に認める場合は病勢悪化の可能性があり、主治医へ早期相談しましょう。
ループス(全身性エリテマトーデス)のめまい:機序・合併症・受診の目安
ループス(全身性エリテマトーデス:SLE)では、免疫の異常による全身性炎症が脳・血管・内耳などに影響し、回転性めまい(グルグルする)、ふらつき、立ちくらみなどの形で現れることがあります。SLEの活動性(「病勢の強さ」)や併存症によって原因は複数あり、内耳性(末梢性)と中枢性の両方が関わり得ます。SLEは血管・神経・腎臓・心臓など多臓器に波及するため、めまいが他の症状と組み合わさる場合は重症原因のサインになることがあります。SLEは脳・神経系、血管、内耳、心臓などさまざまな臓器を侵します。 [1] SLEが神経系を侵すとけいれんや精神症状が出ることがあります。 [2]
主な機序(なぜめまいが起きるか)
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内耳(聴覚・前庭系)への自己免疫性障害
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自己免疫性内耳炎(AIED)/内リンパ水腫(メニエール病機序)
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中枢神経系の関与(中枢性めまい)
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血管合併症(血栓・血管炎)
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薬剤性(治療薬の影響)
- 小児を含むSLE治療では、一部薬剤の耳毒性が聴覚・前庭機能に影響することがあり、病勢の急性期や治療中は定期的な聴覚・前庭評価が推奨されます。 [10]
合併しやすい障害と随伴症状
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内耳性(末梢性)
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中枢性(脳・小脳・脳幹)
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全身炎症や循環のサイン
受診の目安(緊急・早期受診が望ましいサイン)
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今すぐ救急受診が望ましいサイン(中枢性・血管性を疑う場合)
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数日以内に耳鼻科・神経内科を受診したいサイン(内耳性を疑う場合)
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主治医(膠原病科)へ早めに相談したいサイン(病勢悪化の可能性)
診断・検査で考慮されること
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耳鼻科的評価
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神経内科的評価
- 神経診察、脳MRI(炎症・虚血・出血の評価)、必要に応じて脳血管画像、自己抗体(抗リン脂質抗体など)評価、凝固系検査などを行い、中枢神経ループスや脳血管障害を鑑別します。SLEで中枢神経が疑われるときはMRIなどの画像検査が用いられます。 [12]
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膠原病科での全身評価
典型的なパターンと鑑別のポイント(簡易表)
| パターン | 主な症状 | 考えやすい機序 | 受診の目安 |
|---|---|---|---|
| メニエール病様発作 | 回転性めまい(数十分〜数時間)、耳鳴り、耳閉感、低音難聴の変動 | 自己免疫性内耳炎/内リンパ水腫 | 数日以内に耳鼻科で精査、膠原病科にも共有(治療調整検討) [5] [6] [4] |
| 末梢性前庭障害 | 反復するめまい、頭位で悪化、聴覚症状の有無は様々 | 内耳の自己免疫・微小循環障害 | 耳鼻科で前庭機能検査と聴力評価 [3] |
| 中枢性めまい | 強いふらつき、歩行失調、複視、構音障害、片麻痺、けいれん、激しい頭痛 | 中枢神経ループス、脳血管炎・梗塞 | 直ちに救急受診(脳画像・血管評価) [7] [12] |
| 病勢増悪に伴うめまい | めまい+発熱、皮疹、関節痛、胸痛、浮腫、尿異常 | 全身炎症・臓器障害(腎・心・血管・神経) | 早期に主治医へ相談し全身評価 [1] [9] [11] |
日常でできるセルフチェック・対策のヒント
- 症状の記録:発作のタイミング、持続時間、耳鳴り・難聴の有無、頭痛・神経症状の併発、服薬状況を簡単なメモやスマホに記録しておくと診療がスムーズです。SLEではめまいと聴覚症状の連動が診断の鍵になります。 [4]
- 薬の再確認:新規薬剤開始後に耳鳴りやめまいが増えた場合は耳毒性の可能性もあり、主治医に相談しましょう。小児SLEでは特に耳毒性への配慮が必要とされています。 [10]
- 活動性の管理:紫外線対策、十分な睡眠、感染予防、主治医の指示どおりの服薬は病勢を落ち着かせ、神経・内耳イベントのリスクを下げるうえで大切です。SLEは全身性自己免疫疾患であり、広範な臓器に影響します。 [1]
まとめ
SLEのめまいは、内耳の自己免疫性障害(メニエール病様を含む)から、中枢神経障害や血管合併症まで幅広い機序で起こり得ます。耳鳴り・耳閉感・感音難聴を伴う反復するめまいは内耳性を示唆し耳鼻科での検査が有用です。 [4] [5] 一方、片麻痺・構音障害・複視・激しい頭痛・けいれんなどを伴えば緊急評価が必要です。 [7] [12] また、めまいに発熱や皮疹・関節痛・尿異常が重なる場合は病勢増悪の可能性があり、早めに主治医へ相談しましょう。SLEは多臓器に影響する慢性自己免疫疾患であり、症状の組み合わせから重症原因を見逃さないことが大切です。 [1] [9] [11]
関連する質問
出典
- 1.^abcdefgDiagnosing Systemic Lupus Erythematosus(nyulangone.org)
- 2.^abcDiagnosing Systemic Lupus Erythematosus(nyulangone.org)
- 3.^abcHearing and vestibular disorders in patients with systemic lupus erythematosus.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 4.^abcdefHearing and vestibular disorders in patients with systemic lupus erythematosus.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 5.^abcdeMeniere's Disease(stanfordhealthcare.org)
- 6.^abcdSymptoms and causes - Mayo Clinic(mayoclinic.org)
- 7.^abcdef약학정보원(health.kr)
- 8.^↑[Transient, direction changing spontaneous and provocation nystagmus in the course of visceral lupus erythematosus].(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 9.^abcdefLupus(medlineplus.gov)
- 10.^abcFunction of the audiovestibular system in children with systemic lupus erythematosus.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 11.^abcdeDiagnosing Systemic Lupus Erythematosus(nyulangone.org)
- 12.^abcdDiagnosing Systemic Lupus Erythematosus(nyulangone.org)
ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。


