大腸がんで「かゆみ」は一般的?原因と対処法
要点:
大腸がんの「かゆみ」:一般的か、原因、対処法
大腸がんでは、かゆみ(皮膚のかゆみ・掻痒)は典型的な初期症状ではありません。ただし、進行して肝臓へ転移した場合に胆汁の流れが滞り、黄疸とともに全身のかゆみが生じることがあります。 [1] 進行(ステージ4)で肝転移があると、黄疸や腹部膨満などに加えてかゆみがみられることがあります。 [2] 進行例でも症状は出ないこともあり、症状の有無だけで重症度は断定できません。 [3]
かゆみが起きる主な仕組み
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肝転移による胆汁うっ滞(胆汁のながれの停滞)
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治療による皮膚副作用
- 抗EGFR抗体(セツキシマブ、パニツムマブ)では、発疹、乾燥(乾皮症)、かゆみ、爪周囲炎などの皮膚毒性が高頻度でみられます。 [PM7] 皮膚毒性は治療継続に影響しうるため、予防と早期対処が重要です。 [PM7]
- EGFR阻害薬の皮膚毒性は、皮膚のバリアや毛包への影響による炎症が背景にあり、発疹と併発するかゆみが典型的です。 [PM9] EGFR標的治療に伴う皮膚毒性は適切に管理することで中断や減量を減らせます。 [PM10]
- オキサリプラチンでは過敏反応の一環として、発赤や蕁麻疹と一緒にかゆみが急性に出ることがあります。重症例ではアナフィラキシーに至ることもあるため、点滴中や直後の症状には注意が必要です。 [PM11]
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その他の原因(がん以外も含む)
受診の目安
- 黄疸や尿の濃色、便色の変化、右上腹部痛を伴う全身の強いかゆみが続く場合は、肝機能の評価(血液検査)や画像検査が必要になることがあります。 [2]
- 皮疹や発熱、息苦しさなどを伴う急性のかゆみは、点滴薬の過敏反応の可能性があり、速やかな連絡・受診が望ましいです。 [PM11]
- 原因不明の慢性的なかゆみが続く場合は、血液検査(貧血の有無)、肝腎機能、甲状腺などの評価が行われることがあります。 [7]
かゆみの見分けポイント
- 肝胆道系のサイン(黄疸、尿の濃色、便色の変化)+全身のかゆみ:胆汁うっ滞を疑います。 [2]
- 新規の発疹、ニキビ様のぶつぶつ、皮膚乾燥・ひび割れ+かゆみ:抗EGFR治療の皮膚毒性を考えます。 [PM7] [PM9]
- 点滴中・直後の蕁麻疹、顔面紅潮、呼吸困難、動悸+かゆみ:オキサリプラチン過敏反応の可能性があります。 [PM11]
自宅でできる対処法(軽症向け)
- 保湿ケアの徹底:入浴後すぐに保湿剤(クリーム・軟膏タイプ)を広く塗ることで乾燥由来のかゆみを和らげます。乾燥はがん治療中に悪化しやすいです。 [6]
- 刺激の少ないスキンケア:無香料・低刺激の洗浄剤を使用し、熱いシャワーや長風呂を避けます。 [6]
- 衣服と環境:綿素材のゆったりした衣類、室内の適度な湿度(加湿)で皮膚刺激を減らすのが役立ちます。 [6]
- 掻破を防ぐ工夫:爪を短く保ち、保冷材や冷タオルで一時的な鎮痒を促すと悪化を防げます。 [6]
医療機関での対処(状況別)
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抗EGFR薬の皮膚毒性(発疹+かゆみ)
- 予防的に保湿、日焼け対策、口径テトラサイクリン系抗生剤、低~中等度の外用ステロイド、抗ヒスタミン薬などが用いられることがあります。早期からの介入が治療継続に有利です。 [PM7] [PM9]
- 症状が強い場合は、皮膚科と連携し外用薬の強度調整や一時的な治療休薬・減量が検討されることがあります。 [PM7] [PM10]
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オキサリプラチン過敏反応
- 点滴速度の調整、ステロイドや抗ヒスタミンの前投与、必要に応じて減感作プロトコルの活用が報告されています。重症時はアドレナリン投与など救急対応が必要です。 [PM11]
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胆汁うっ滞による全身性のかゆみ
かゆみ以外の大腸がんの代表的症状(参考)
- 便通の変化(下痢・便秘が続く)や排便後の残便感、腹痛・ガス・膨満感、血便、体重減少、倦怠感などがみられることがあります。これらは一般的な症状の一部で、個人差があります。 [1]
まとめ
- 大腸がんの「かゆみ」は初期の一般的症状ではありません。 [1]
- 進行例で肝臓へ転移した場合、黄疸とともに全身のかゆみが起こることがあります。疑わしい場合は医療機関で評価を受けましょう。 [2]
- 治療による皮膚副作用(抗EGFR薬、オキサリプラチン過敏反応)でもかゆみが起こり、早期からのスキンケアと薬物対処が有効です。 [PM7] [PM9] [PM11]
- 乾燥肌や内科的疾患などがん以外の原因も多く、原因の見極めが大切です。 [5] [4] [7] [6]
参考の比較表
| 状況 | かゆみの特徴 | 随伴症状 | 主な対応 |
|---|---|---|---|
| 肝転移・胆汁うっ滞 | 全身性・強い、夜間増悪も | 黄疸、尿濃色、便色変化、右上腹部痛 | 肝胆道評価、胆道ドレナージや全身治療調整、胆汁うっ滞性掻痒の薬物療法 [2] |
| 抗EGFR薬の皮膚毒性 | 発疹・乾燥に伴う局所~広範 | ぶつぶつ、ひび割れ、爪周囲炎 | 保湿、日焼け対策、外用ステロイド、抗生剤、抗ヒスタミン、必要時休薬/減量 [PM7] [PM9] [PM10] |
| オキサリプラチン過敏反応 | 急性の蕁麻疹様かゆみ | 発赤、動悸、呼吸困難、発熱 | 前投与、点滴調整、救急対応、減感作の検討 [PM11] |
| 皮膚疾患・乾燥 | 局所~広範、入浴後悪化 | 乾燥、湿疹、掻破痕 | 保湿、低刺激ケア、外用薬、皮膚科受診 [4] [6] |
| 内科的原因(腎・甲状腺など) | 全身性、慢性的 | 倦怠感、体重変化など | 血液・臓器機能評価、原因治療 [5] [7] |
疑問や不安があれば、追加で症状の経過や治療内容を教えてください。 追加で気になる点があれば、いつでも気軽に聞いてください。
関連する質問
出典
- 1.^abcColon cancer - Symptoms and causes(mayoclinic.org)
- 2.^abcdefghiStage 4 (metastatic) colon cancer - Symptoms and causes(mayoclinic.org)
- 3.^↑Stage 4 (metastatic) colon cancer - Symptoms and causes(mayoclinic.org)
- 4.^abcItchy skin (pruritus) - Symptoms and causes(mayoclinic.org)
- 5.^abcSymptoms and causes - Mayo Clinic(mayoclinic.org)
- 6.^abcdefgDermatologic Health(mskcc.org)
- 7.^abcItchy skin (pruritus) - Diagnosis and treatment(mayoclinic.org)
ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。