がんでホットフラッシュは起こる?原因と対処法
要点:
がんでホットフラッシュは起こる?原因と対処法
結論として、ホットフラッシュ(ほてり・発汗・夜間の寝汗)は「がんそのもの」よりも、がん治療(特にホルモン療法や化学療法、卵巣や精巣の手術)によるホルモン低下が主因でよく見られます。 [1] 多くの女性では治療による早期閉経が起き、閉経症状の一つとしてホットフラッシュが出やすくなります。 [1] 一方で男性でも前立腺がんのホルモン療法や精巣摘除後に同様の症状が生じることがあります。 [2]
症状の特徴と頻度
- 突然の強い熱感(顔・首・胸の上部に多い)、発汗、動悸、のぼせが数秒〜数分続くことがあります。 [3]
- 夜間の寝汗はホットフラッシュと併発することが多いですが、単独でも起きることがあります。 [4]
- がん治療後もしばらく続く人もいれば、軽く済む人もいます。個人差が大きいのが特徴です。 [4]
主な原因
- ホルモン低下(エストロゲン・テストステロン):化学療法、放射線治療、ホルモン療法、卵巣・精巣の手術などが引き金になります。 [2]
- 閉経関連:女性では治療が早期閉経を引き起こし、ホットフラッシュが一般的に生じます。 [1]
- まれな原因:薬剤の副作用、甲状腺の問題、一部のがんやがん治療の副作用でも起こり得ます。 [3]
- 参考として、リンパ腫では夜間の寝汗が比較的多いとされています。 [2]
受診が必要なサイン
- 高熱や体重減少、寝汗がびっしょり続く、原因不明の倦怠感が強い場合は他の疾患(感染症、内分泌異常、血液がんなど)を確認するため医療機関に相談しましょう。 [3]
管理・対処の全体像
がんの種類や治療内容により安全な選択肢が変わるため、主治医と相談しながら進めることが大切です。 [5] 女性で乳がんの既往がある場合はエストロゲン製剤は一般的に避けます。 [5]
非薬物療法(まず試したい)
- 室温調整・冷たい飲み物:発作の予感がしたら冷水を少しずつ。 [6]
- 刺激の回避:辛い食べ物、アルコール、カフェインは悪化要因になり得ます。 [6]
- 呼吸法・マインドフルネス・ストレス管理:軽症には有用な人もいます。 [6]
- 体重管理:減量が症状を和らげる可能性があります。 [7]
- 生活リズム:重ね着、吸湿速乾の寝具、扇子や携帯扇風機の活用もおすすめです。 [6]
薬物療法(ホルモンを使わない選択肢)
- SSRI/SNRI(例:パロキセチン、ベンラファキシン)は有効性が確認され、初期選択として用いられることがあります。 [PM30]
- ガバペンチンも同程度の効果が期待できます。 [PM30]
- 比較エビデンスでは、ベンラファキシンは速効性があり、患者の嗜好でガバペンチンより好まれた報告があります。 [PM32] [PM33]
- 用量の工夫:ベンラファキシンは37.5〜75mgで改善が期待され、副作用とバランスを取りながら調整します。 [PM33]
- これらはホルモン感受性がんでも一般に使用可能ですが、併用薬(例:タモキシフェン)との相互作用には注意が必要です(強いCYP2D6阻害薬の併用回避などは個別判断)。 [PM33]
ホルモン療法(適応は限定的)
- エストロゲン療法(HT)は閉経症状に有効ですが、乳がん既往のある女性では原則避けます。 [5]
- 男性では、重度症状に対してエストロゲンやプロゲステロンを用いる選択肢が検討されることもありますが、がんの種類と再発リスクを踏まえた個別判断が必要です。 [5]
補完代替療法・デバイス
- 鍼灸はベンラファキシンやガバペンチンと同程度の緩和、かつ治療後の持続性がある可能性が示されています。 [PM33]
- 手首装着型冷却デバイスなどの局所冷却は安全性が高い非薬物オプションとして検討できます。 [PM8]
実践的なステップ
- 誘因の見直し:カフェイン・アルコール・辛味・高温環境を控える、寝室を涼しく保つ。 [6]
- 発作時の対処:深呼吸、冷水、扇風機、首元の冷却。 [6]
- 治療相談:症状が生活の質を下げている場合、SSRI/SNRIやガバペンチンなどの非ホルモン薬の導入を主治医と検討。 [PM30] [PM33]
- 長期管理:体重管理、睡眠衛生、鍼灸やストレス対策も併用し、複数の方法を組み合わせて最適化します。 [7] [PM33]
よくある質問への回答
-
「がんのサインとしてのホットフラッシュは一般的?」
まれに一部のがんで寝汗が目立つことはありますが、多くの場合は治療によるホルモン低下が原因です。 [2] [3] -
「治療を終えても続くのは普通?」
続く人もいますし、自然に軽くなる人もいます。困りごとがあれば対処法と薬物治療の選択肢があるので相談しましょう。 [4] [6] [PM30]
まとめ
- がん関連のホットフラッシュは「治療によるホルモン低下」が主因で一般的に見られます。 [1] [2]
- 対処は生活習慣の工夫から始め、必要に応じてSSRI/SNRIやガバペンチンなどの非ホルモン薬、鍼灸や冷却デバイスも選択肢になります。 [6] [PM30] [PM33] [PM8]
- 乳がん既往の女性ではエストロゲン療法は避けるのが一般的で、個別の治療計画が重要です。 [5]
困ったときは、症状の頻度・強さ・生活への影響をメモして主治医に共有すると、最適な対処法を一緒に選びやすくなります。
関連する質問
出典
- 1.^abcdCancer treatment: dealing with hot flashes and night sweats: MedlinePlus Medical Encyclopedia(medlineplus.gov)
- 2.^abcdeCancer treatment: dealing with hot flashes and night sweats: MedlinePlus Medical Encyclopedia(medlineplus.gov)
- 3.^abcdHot flashes-Hot flashes - Symptoms & causes - Mayo Clinic(mayoclinic.org)
- 4.^abcCancer treatment: dealing with hot flashes and night sweats: MedlinePlus Medical Encyclopedia(medlineplus.gov)
- 5.^abcdeCancer treatment: dealing with hot flashes and night sweats: MedlinePlus Medical Encyclopedia(medlineplus.gov)
- 6.^abcdefghHot flashes-Hot flashes - Diagnosis & treatment - Mayo Clinic(mayoclinic.org)
- 7.^abHot flashes-Hot flashes - Diagnosis & treatment - Mayo Clinic(mayoclinic.org)
ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。