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2026年2月19日5分で読める

PubMedの資料に基づく | セルトラリンの副作用として抜け毛はありますか?どのくらいの頻度で起こり、原因や予防・対処法(用量調整や薬の変更を含む)について教えてください。

要点:

セルトラリンで抜け毛(薬剤性脱毛)が起こる可能性はありますが、頻度はまれで、多くは可逆的なびまん性の休止期脱毛です。時間的関連や他原因(鉄欠乏・甲状腺異常・ストレス等)を評価し、生活・栄養の見直し、医療機関での検査、用量調整や他剤への切り替えを段階的に検討し、自己判断での急な中止は避けます。

セルトラリンで「抜け毛」は起こりうるのか

結論として、セルトラリン(SSRI)の副作用として抜け毛(薬剤誘発性脱毛)が起こる可能性はありますが、頻度はまれと考えられています。個別の症例報告では、セルトラリン服用中にびまん性の抜け毛が出現し、他のSSRI(例:フルオキセチン)へ切り替えた際には抜け毛が再発しなかった例が紹介されています。これは、セルトラリン特有の薬理差(ドパミン再取り込み抑制の相対的強さなど)が関与した可能性を示唆します。 [1] 抜け毛は多くの薬剤で起こり得ますが、薬を中止すると改善する非瘢痕性のびまん性脱毛であることが一般的です。 [2] [3]


頻度の目安

  • 公式の一般的な副作用リストには「発汗増加」「頭痛」「睡眠の問題」「吐き気」などは記載されますが、抜け毛はよくある副作用としては列挙されないことが多いです。これは、抜け毛の頻度が低い(まれ)ことを反映していると考えられます。 [4] [5]
  • 実臨床では、SSRI関連脱毛の報告はケースレポート中心で、ランダム化試験から発生率を正確に見積もることは難しいです。こうした背景から、推定頻度は不明だが稀という位置づけになります。 [6]

起こり方と機序の考え方

  • 多くの薬剤誘発性脱毛は休止期脱毛(テロゲン脱毛)として現れ、投与開始から数週〜数か月後にびまん性の毛髪脱落が目立つようになります。発熱・重病・分娩・大きなストレスなども同様の機序をとるため、薬以外の誘因の除外が重要です。 [6]
  • セルトラリンでは、他のSSRIとの薬理差(例:ドパミン再取り込みへの相対的作用)による毛周期への影響が仮説として語られていますが、確立したメカニズムは未解明です。 [1]

鑑別すべき原因

  • 薬剤以外の要因:発熱や疾患、出産後、急激なダイエット、鉄欠乏、甲状腺機能異常、強い心理的ストレスなど。薬剤誘発性脱毛と時間的関連があるかを丁寧に評価します。 [6]
  • 他の内服薬:向精神薬、抗てんかん薬、降圧薬、抗凝固薬、抗甲状腺薬、NSAIDsなど、多岐にわたる薬剤が単発的に脱毛を起こし得ます。 [2] [3]

予防・対処法の実践ステップ

1) 経過観察と生活対策

  • 発症時期と用量変更のタイミングを記録し、時間的関連を把握します。 [6]
  • 栄養(十分なタンパク質と鉄分)を整え、強いストレスの軽減を心がけます。 [7]
  • 髪・頭皮ケア:きついヘアスタイルや高温のスタイリング、過度な薬剤処理を避けるなど、物理的ダメージを減らす工夫を行います。 [7]

2) 医療機関での評価

  • 抜け毛が持続・悪化する場合は、医師に相談して甲状腺・鉄(フェリチン)などの検査を検討します。薬の副作用だけに決めつけず、他原因の除外が大切です。 [6]
  • 皮膚科での診察や場合により頭皮生検を含む評価が行われることがあります。 [8]

3) 用量調整

  • セルトラリンは低用量から開始し、週1回を超えないペースで漸増するのが一般的です。抜け毛など副作用が目立つ時期は、用量維持または減量で様子を見る選択肢があります。 [9] [10]
  • 用量調整は医師の定期的なフォローのもとで行うと、副作用リスクの低減につながります。 [11]

4) 薬剤の切り替え

  • 同じSSRIでも個人差があり、他剤へ切り替えることで副作用が軽減する場合があります。 [4]
  • 症例報告では、セルトラリンで抜け毛が出た方がフルオキセチンへ切り替え後に抜け毛が再発しなかった例が示されています。薬理差が関与した可能性が指摘されます。 [1]
  • 切り替え時は離脱症状を避けるために慎重な漸減・漸増が推奨されます。 [10]

5) 併用療法の検討

  • 原因が男性型・女性型の素因(アンドロゲン性脱毛)と重なる場合には、ミノキシジル外用や抗アンドロゲン療法(女性の一部でスピロノラクトン等)が選択肢になり得ますが、適応と安全性を医師と要相談です。 [12]
  • SSRIの副作用対策は一般に服薬継続の必要性と副作用のバランスで判断し、副作用が強い場合は薬剤変更も検討します。 [13]

セルトラリン服用時の注意点

  • セルトラリンは中止・再開で離脱症状や再発の問題が出ることがあるため、自己判断で急に止めず、医師と計画的に調整することが重要です。 [10]
  • 副作用の有無や強さに応じて、服薬タイミングや用量の見直し、他剤への切り替えが検討されます。 [4] [11]
  • 抜け毛が懸念される場合も、うつ症状の安定化という利益と比較し、総合的に意思決定することが大切です。 [4]

まとめ

  • 抜け毛はセルトラリンで「起こりうる」が、頻度はまれと考えられます。 [1] [6]
  • 多くは可逆的なびまん性脱毛で、薬剤の中止・変更で改善することが期待できます。 [2] [3]
  • 対策は、生活・栄養の見直し → 医療評価(他原因の除外) → 用量調整 → 他剤への切り替えの順で段階的に検討すると良いです。 [6] [4] [10] [11]
  • 併用療法は脱毛のタイプと安全性を確認し、医師と相談のうえで選びます。 [12]

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出典

  1. 1.^abcdSertraline-associated hair loss.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  2. 2.^abc[Drug-induced alopecia: review of the literature].(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  3. 3.^abc[Drug-induced alopecia: review of the literature].(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  4. 4.^abcdeSelective serotonin reuptake inhibitors (SSRIs)(mayoclinic.org)
  5. 5.^Selective serotonin reuptake inhibitors (SSRIs)(mayoclinic.org)
  6. 6.^abcdefgDrugs and hair loss.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  7. 7.^abPrevention(stanfordhealthcare.org)
  8. 8.^Trichotillomania: MedlinePlus Medical Encyclopedia(medlineplus.gov)
  9. 9.^Sertraline: MedlinePlus Drug Information(medlineplus.gov)
  10. 10.^abcdSertraline: MedlinePlus Drug Information(medlineplus.gov)
  11. 11.^abcSertraline (oral route) - Side effects & dosage(mayoclinic.org)
  12. 12.^abMedication for Hair Loss(nyulangone.org)
  13. 13.^Antidepressants: Get tips to cope with side effects(mayoclinic.org)

ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。