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2026年2月19日5分で読める

米国NIHの資料に基づく | ロサルタンの副作用として体重減少はありますか?ある場合の発現頻度や原因、どの程度の体重変化で医療機関に相談すべきかを教えてください。

要点:

ロサルタンでは体重増加は稀に報告されていますが、体重減少は一般的な副作用としては記載されていません。消化器症状や体液量の変化、併用薬などによる間接的な体重低下はあり得るため、3カ月で5%以上、または1カ月で2〜3%超の意図しない減少や症状を伴う場合は医療機関へ相談しましょう。

結論

ロサルタン(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)の公式情報では、体重「増加」がまれな副作用として記載されていますが、体重「減少」は定型的な副作用としては示されていません。 [1] したがって、ロサルタンが直接の原因で体重減少が起こる可能性は高くはないと考えられますが、個別の状況(食欲低下、他薬との併用、体液量変化など)によって体重が落ちることは理論的にはあり得ます。 [1]


ロサルタンの副作用と体重に関する公式情報

  • ロサルタンの承認資料・添付文書相当の情報では、代謝・栄養の項目に高カリウム血症、低血糖、体重増加などが挙げられています。 [1] 同じ資料群では、一般的副作用一覧に体重減少は明示されていません。 [1]
  • 消化器症状(下痢、消化不良など)は記載されていますが、これらが長引いて食事摂取が落ちれば二次的に体重減少へつながる可能性はあります。 [1]

体重減少が起きるメカニズムの可能性

ロサルタン自体の直接的な「痩身効果」はヒトの臨床データでは確立していません。 [2] 一方で、以下のような間接的な要因は考えられます。

  • 食欲低下や胃腸症状による摂取量減少(下痢・胃炎などが続く場合)。 [1]
  • 体液量の変化(降圧薬使用でむくみが改善し、初期に体水分が減って一時的に体重が落ちる見え方になること)。これは脂肪減少とは異なります。 [2]
  • 他薬の影響(例:利尿薬の併用で水分が抜ける、インスリンや経口糖尿病薬で低血糖→摂食パターン変化など)。ロサルタンの情報には低血糖の記載があり、血糖関連の変動が関与するケースも理論的にはあり得ます。 [1]

なお、動物実験では高脂肪食下でAT1受容体遮断により体重増加が抑制されるデータがありますが、ヒトで同様の体重減少効果を副作用として一般化できるエビデンスは不足しています。 [3] そのため、臨床的には「ロサルタンが原因でやせる」とは断定しません。 [2]


発現頻度について

  • ロサルタンの体重増加は臨床試験の副作用項目として挙げられていますが、頻度は低く、詳細なパーセンテージは一般公開資料では限定的です。 [1]
  • 体重減少は標準的な副作用リストに載っていないため、少なくとも臨床試験で「頻度が明確に確認された副作用」ではないと解釈できます。 [1] [2]

どの程度の体重減少で受診・相談すべきか

ロサルタンに特化した「体重減少」に関する受診基準は定められていませんが、一般的な安全対策として次の目安をおすすめします。

  • 3か月で体重の5%以上の減少(例:60kg→57kg以下)や、1か月で2〜3%超の減少が続く場合は相談を検討。これは意図しない体重減少として臨床的に評価が必要なラインです。
  • 体重減少に加えて、食欲低下、持続する下痢や嘔吐、強いだるさ、動悸、めまい、脱水のサイン(口渇、尿量低下)がある場合は早めに受診。消化器症状や電解質異常(高カリウム血症、低ナトリウムなど)の可能性も考慮します。 [4]
  • 糖尿病がある方で、低血糖症状(冷汗、ふるえ、動悸、意識低下など)と体重変動が同時にみられる場合は、血糖管理や薬剤の相互作用を確認する必要があります。 [1]

まず確認したいポイント

  • 開始時期と経過:ロサルタンを始めてからいつ頃から減り始めたか、他薬の変更はないか。 [2]
  • 食事・消化器症状:食欲、吐き気、下痢、腹痛の有無。これらは副作用の間接要因になり得ます。 [1]
  • 体液・むくみ:むくみが取れて「体重が落ちた」見え方ではないか。脂肪減少との区別が重要です。 [2]
  • 併用薬:利尿薬、糖尿病薬、サプリ等。電解質や血糖の変動要因になります。 [4] [1]

まとめ

  • 公式の副作用情報では、体重増加は記載がありますが、体重減少は一般的な副作用としては記載されていません。 [1]
  • 体重減少がある場合は、消化器症状や食事量低下、体液量の変化、併用薬など間接的な要因を点検することが大切です。 [1] [4]
  • 3か月で5%以上、または1か月で2〜3%超の意図しない減少が続くとき、症状を伴うときは医療機関へ相談をおすすめします。

ご不安が続く場合は、体重記録(週1〜2回、同じ時間帯・同じ服装で)と、食事・症状のメモをつけて受診時に共有すると評価がスムーズです。 [2]

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出典

  1. 1.^abcdefghijklmnCOZAAR® (LOSARTAN POTASSIUM TABLETS)(dailymed.nlm.nih.gov)
  2. 2.^abcdefgEfficacy and safety of losartan.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  3. 3.^AT1 receptor blockade alters nutritional and biometric development in obesity-resistant and obesity-prone rats submitted to a high fat diet.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  4. 4.^abcCOZAAR- losartan potassium tablet, film coated(dailymed.nlm.nih.gov)

ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。