
米国NIHの資料に基づく | ロサルタンの副作用として手足のしびれは起こりますか?起こる場合の頻度や受診の目安を教えてください。
要点:
ロサルタンで手足のしびれ(パレストジア)が起こることはありますが、一般的ではなく頻度はまれ〜不明です。持続・増悪や筋力低下、片側の強い脱力・言語障害、むくみ・呼吸苦などを伴う場合は受診を検討し、薬以外の原因も含めて医師に相談しましょう。
ロサルタンで手足のしびれ(しびれ感・ピリピリ感:パレストジア)が起こることはあります。一般的ではありませんが、添付文書相当の情報には「しびれ(パレストジア)」や「末梢神経障害」が報告例として記載されています。 [1] [2] また、消費者向け医薬情報や医療機関向け解説でも、手足・唇のしびれやうずきが「受診が必要となり得る症状」として挙げられています。 [3] [4]
どのくらいの頻度で起こるか
- 臨床試験全体では、ロサルタンの副作用発現率は概ねプラセボと同程度で、最も多いのはめまいなどで、しびれは「よくある副作用」には含まれていません。 [5] [6]
- 一方で、製品情報には「パレストジア(しびれ)」や「末梢神経障害」が自発報告として列挙されていますが、頻度は明確に数値化されていません(頻度不明)。 [1] [2]
- 別製剤(ロサルタン懸濁液)の情報でも「パレストジア(しびれ)」の記載があり、まれ~頻度不明の範囲と考えられます。 [7] [8]
要するに、しびれは起こり得るものの「まれ」で、正確な発生率は公開情報からは特定できないという位置づけです。 [1] [2]
受診の目安(このような場合は相談・受診を)
- 新しくしびれが出てきて数日以上続く、日増しに悪化する、左右差が強い、歩きにくい・力が入らないなど「筋力低下」を伴う場合は、速やかに受診してください。 [3] [4]
- 手や足、唇などのしびれに加え、言葉がもつれる、片側の手足の強い脱力、激しい頭痛、視力異常などが出たら、緊急受診を検討してください(脳卒中の可能性)。 [3] [4]
- 目立つむくみ(顔・唇・舌・喉・手足など)や蕁麻疹・呼吸苦を伴う場合は、アレルギー反応の可能性があるため、すぐに受診してください。 [4]
- 軽いしびれが一過性に出るだけで、短時間で消える場合は経過観察も考えられますが、繰り返すようなら主治医に相談するのが安心です。 [9]
しびれが出たときのチェックポイント
- いつから・どこに・どのくらいの時間続くのか、頻度や誘因(立ち上がり時、長時間同じ姿勢の後など)をメモしておくと診察に役立ちます。
- 他の症状(めまい、脱力、むくみ、発疹、息切れ、動悸、口渇、こむら返りなど)の有無も重要です。 [3] [9]
- 併用薬やサプリ(特に利尿薬、降圧薬、糖尿病薬、ビタミンB群欠乏を招き得る薬など)を確認しましょう。 [10]
- 血圧が下がり過ぎる時にふらつき・しびれ感が紛れるように出ることもあるため、家庭血圧の記録も参考になります。 [11]
しびれの別の原因も考慮を
しびれは薬だけでなく、糖尿病性末梢神経障害、首・腰の神経圧迫、ビタミン不足、電解質異常、甲状腺機能異常、過換気、冷え、アルコール、長時間の同一姿勢など、多くの要因で生じます。ロサルタン自体は動物実験などで神経保護的に働く可能性も示唆されており、薬が直接原因とは限りません。 [12]
そのため、症状の経過と基礎疾患、併用薬を合わせて評価し、必要に応じて血液検査(電解質、血糖、ビタミンなど)や画像・神経学的評価が検討されます。 [10]
具体的な対応のヒント
- 軽度で短時間のしびれ: 体位変換やストレッチ、十分な水分・適度な塩分の管理、長時間同姿勢を避けるなどで様子を見る方法もあります。継続・反復するなら主治医へ相談を。 [9]
- 繰り返す・増悪するしびれ: 受診のうえ、電解質異常(特にカリウム・ナトリウム)の確認、血圧の過降下有無、基礎疾患の評価を相談しましょう。ロサルタンは通常高カリウム血症に注意が必要な薬剤で、筋けいれんや感覚異常の一因となり得ます。 [10]
- 重い神経症状やアレルギー兆候: 直ちに医療機関へ。治療継続の可否や薬剤変更は自己判断せず、医師の指示で調整してください。 [11] [4]
参考表:ロサルタンと「しびれ」に関する情報の整理
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発現の有無 | 可能性あり(パレストジア、末梢神経障害の記載)。 [1] [2] |
| 頻度 | まれ〜頻度不明(臨床試験の主要副作用には含まれず)。 [5] [6] |
| 重大サイン | 片側の強い脱力、言語障害、強い頭痛、視力異常、強いむくみ・蕁麻疹・呼吸苦などは緊急受診。 [3] [4] |
| 受診推奨 | しびれが持続・増悪、筋力低下や痛みを伴う、繰り返す場合は受診。 [9] |
| 評価ポイント | 症状の時間軸、部位、併用薬、血圧記録、電解質・血糖などの検査。 [10] |
まとめ
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出典
- 1.^abcdeCOZAAR- losartan potassium tablet, film coated(dailymed.nlm.nih.gov)
- 2.^abcdeCOZAAR® (LOSARTAN POTASSIUM TABLETS)(dailymed.nlm.nih.gov)
- 3.^abcdefLosartan (oral route) - Side effects & dosage(mayoclinic.org)
- 4.^abcdefgLosartan (oral route) - Side effects & dosage(mayoclinic.org)
- 5.^abcSafety and tolerability of losartan compared with atenolol, felodipine and angiotensin converting enzyme inhibitors.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 6.^abEfficacy and safety of losartan.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 7.^↑DailyMed - ARBLI- losartan potassium suspension(dailymed.nlm.nih.gov)
- 8.^↑DailyMed - ARBLI- losartan potassium suspension(dailymed.nlm.nih.gov)
- 9.^abcdLosartan (oral route) - Side effects & dosage(mayoclinic.org)
- 10.^abcdeLosartan (oral route) - Side effects & dosage(mayoclinic.org)
- 11.^abLosartan (oral route) - Side effects & dosage(mayoclinic.org)
- 12.^↑The protective effect of losartan on diabetic neuropathy in a diabetic rat model.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。


