
米国NIHの資料に基づく | ロサルタンの副作用として不安や落ち着かない感じが生じることはありますか?その頻度や対処法、受診の目安を教えてください。
ロサルタンで不安や落ち着かない感じはまれに見られ、試験では不安約5%、神経過敏約7%、不眠約5%と報告されていますが、全体として忍容性は良好です。対処は血圧・脈拍の確認、安静・水分確保、服用時間の調整や睡眠衛生の見直しが基本で、症状が数日以上続く・日常生活に支障・失神や胸痛・息切れなどがあれば受診を検討してください。
ロサルタンで「不安」や「落ち着かない感じ」が出ることは、まれですが報告があります。公式の添付文書では、不安(anxiety)や神経過敏・緊張感(nervousness)、不眠などの中枢神経系・精神症状が副作用として挙げられており、頻度は高くはないものの発現しうるとされています。 [1] 大規模試験由来の集計では、不安や神経過敏の報告はプラセボ(偽薬)と比べてわずかに多い程度で、神経過敏7% vs 3%、不安5% vs 1%、不眠5% vs 1%といった記載があります。 [2] その一方で、ロサルタン全体の忍容性は良好で、離脱につながる有害事象は少ないというデータもあります。 [3] [4]
症状の特徴と背景
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不安・落ち着かなさの性質
ロサルタンでは、不安(anxiety)、神経過敏(nervousness)、不眠(insomnia)、めまい(dizziness)などの症状が散発的にみられることがあります。 [1] [2] HYZAAR(ロサルタン+ヒドロクロロチアジド)でも同様の精神神経症状の列挙があり、個人差で出現することがあります。 [5] -
頻度の目安
臨床試験の表記では、不安約5%、神経過敏約7%、不眠約5%が報告され、プラセボ側でも1〜3%程度の報告があるため、薬剤との関連はあるものの頻度は「比較的まれ」〜「ときに」程度と考えられます。 [2] 全体としてロサルタンは良好に忍容され、プラセボと同等の安全性プロファイルが示されています。 [3] [4]
まず確認したいこと
- 血圧の急低下や脈の変化
血圧が下がりすぎると、ふらつきや動悸が不安感を強めることがあります。 めまい・失神傾向があれば要注意です。 [6] - 服用開始直後や増量直後か
抗高血圧薬は開始・増量時に自律神経症状(ふらつき、不安感)が出やすいことがあります。 [7] - 併用薬
利尿薬併用(例:HYZAAR)では電解質変動や脱水が不安感・だるさに関与することがあります。 [5]
自宅でできる対処法
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血圧・脈拍を測る習慣
不安感が出た時は、座位で血圧と脈拍を測定し、著しい低血圧(例:収縮期<90〜100mmHg)や頻脈がないか確認しましょう。 低血圧が疑われるときは安静にして水分を補い、急に立ち上がらないようにします。 [6] -
服用タイミングの調整
眠前服用に切り替えると、不安感やふらつきが日中の活動に与える影響を減らせることがあります(医師へ相談のうえ)。 抗高血圧薬全般での副作用対策として、用量・時間調整で軽減することが多いです。 [7] -
睡眠衛生と刺激の調整
カフェイン・アルコールを控え、就寝前のスクリーン時間を減らし、軽いストレッチや深呼吸で自律神経を整えることも、不安・不眠の軽減に役立ちます。 不眠が強い場合は昼寝を短めにします。 [2] -
水分・電解質のバランス
下痢・発熱・発汗過多があるときは水分と適度な塩分補給を心がけ、ふらつきや不安の悪化を予防します。 利尿薬併用中は特に意識しましょう。 [5]
受診の目安
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すぐに相談すべき場合(目安)
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計画的に主治医へ相談する場合
医療機関で期待できる対応
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原因の切り分け
血圧・脈拍、電解質、脱水の有無、不整脈の可能性、睡眠障害・不安障害の背景などを評価し、薬剤性かどうかを見極めます。 [6] [5] -
薬剤調整
用量の減量、服用時間の変更、他のARB(同系統)や別系統薬への切替、利尿薬用量の見直しなど、安全性と血圧コントロールのバランスを取る対応が行われます。 [4] [5]
よくある質問への回答
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Q. ロサルタンは不安をむしろ和らげることはありますか?
一部の基礎・動物研究ではアンジオテンシンII受容体遮断が不安行動を抑える可能性が示されていますが、ヒトでの定まった臨床効果ではありません。 よって、不安軽減目的でロサルタンを使うことは一般的ではありません。 [9] [10] -
Q. 続けても大丈夫ですか?
症状が軽く一過性で、血圧・脈拍に大きな異常がなければ経過観察も選択肢ですが、数日以上続く、不眠を伴う、日常に支障がある場合は主治医へ相談してください。 [2] [1] 失神や胸痛・息切れなどがあれば早急な受診が望ましいです。 [6]
まとめ
- ロサルタンで不安や落ち着かなさが出ることは「まれ〜ときどき」あり、神経過敏7%、不安5%、不眠5%といった報告があります(プラセボ1〜3%)。 [2]
- 多くは軽度で、ロサルタンは全体として忍容性が良好です。 [3] [4]
- 対処は血圧・脈拍の確認、安静・水分確保、服用時間の調整、睡眠衛生の見直しが基本で、持続・増悪時は用量調整や薬剤変更を医師と相談しましょう。 [6] [7] [5]
- 失神、強いめまい、胸痛・息切れ、顕著な不眠や日常生活の支障があれば早めに受診を検討してください。 [6] [1]
参考:報告されている主な神経・精神症状(抜粋)
| 分類 | 症状 | 備考 |
|---|---|---|
| 精神・神経 | 不安、神経過敏、不眠、めまい、頭痛、眠気、パニック障害など | 不安5%、神経過敏7%、不眠5%といった頻度の記載あり(試験により差) [2] |
| 併用製剤(HYZAAR) | 不安、不眠、神経症状の列挙 | 利尿薬併用で電解質変動が関与することも [5] |
| 安全性全般 | ロサルタンは忍容性良好、プラセボに近い | 離脱率は低い [3] [4] |
必要であれば、症状の出方や測定した血圧・脈拍、服用開始時期と合わせて、より具体的な対応を一緒に考えますね。
関連する質問
出典
- 1.^abcdeCOZAAR® (LOSARTAN POTASSIUM TABLETS)(dailymed.nlm.nih.gov)
- 2.^abcdefgh(dailymed.nlm.nih.gov)
- 3.^abcdSafety and tolerability of losartan potassium, an angiotensin II receptor antagonist, compared with hydrochlorothiazide, atenolol, felodipine ER, and angiotensin-converting enzyme inhibitors for the treatment of systemic hypertension.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 4.^abcdeEfficacy and safety of losartan.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 5.^abcdefghHYZAAR- losartan potassium and hydrochlorothiazide tablet, film coated(dailymed.nlm.nih.gov)
- 6.^abcdefghCOZAAR- losartan potassium tablet, film coated(dailymed.nlm.nih.gov)
- 7.^abcdHigh blood pressure medications: MedlinePlus Medical Encyclopedia(medlineplus.gov)
- 8.^↑DailyMed - ARBLI- losartan potassium suspension(dailymed.nlm.nih.gov)
- 9.^↑Antianxiety properties of the angiotensin II antagonist, DUP 753, in the rat using the elevated plus-maze.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 10.^↑Anxiolytic-like effect of losartan injected into amygdala of the acutely stressed rats.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。


