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Persly 医療専門チームPersly 医療専門チーム
2026年1月26日5分で読める

メラノーマ治療で筋力低下は起こる?頻度と対策

要点:

メラノーマ治療に伴う筋力低下:頻度と原因、具体的な対策

筋力低下は、メラノーマ治療で起こりうる副作用ですが、原因や重症度は治療薬によって大きく異なります。 免疫療法(免疫チェックポイント阻害薬)では、まれでも重い筋疾患(筋炎や重症筋無力症)や神経障害が問題になり、BRAF/MEK阻害薬では比較的よく見られる筋肉痛(ミオパチー様)や関節痛が主体です。 [1] 免疫療法では筋骨格・神経の免疫関連副作用が「頻度は低めでも重症化しやすい」ため、早期認識と迅速な治療が重要です。 [2] BRAF/MEK阻害薬では筋肉痛や関節痛がよくみられ、動くと軽くなるタイプもありますが、重い筋力低下はまれです。 [3]


よくある副作用かどうか(頻度の目安)

  • 免疫チェックポイント阻害薬(PD-1/CTLA-4など)

    • よくある副作用は内分泌(甲状腺機能異常)、皮膚、消化管ですが、筋骨格(関節痛・筋肉痛)は比較的よくみられます。 [1]
    • 筋炎(myositis)や重症筋無力症、末梢神経障害などは「頻度は低いが重症になりやすい」副作用です。 [4] [5]
    • 神経・心筋の同時発症(重症筋無力症+心筋炎など)は極めてまれですが、生命に関わるため即対応が必要です。 [PM10]
  • BRAF/MEK阻害薬(例:ダブラフェニブ+トラメチニブ)

    • 筋肉痛(myalgia)や関節痛(arthralgia)は比較的多い副作用として報告されています。 [6]
    • まれに横紋筋融解(rhabdomyolysis)や末梢神経障害が起きることがあります。 [6]

原因の違いと見分け方

  • 免疫関連筋炎・重症筋無力症(免疫療法)

    • 体幹・近位筋(肩・太もも)の急な筋力低下、飲み込みにくさ、まぶたが下がる(眼瞼下垂)、複視などが手がかりです。 [5]
    • 心筋炎や神経障害を伴うことがあり、進行が速いため注意が必要です。 [PM10]
    • 血液検査のCK(クレアチンキナーゼ)上昇で筋炎を疑い、ステロイドで改善するケースが典型です。 [PM7]
  • 末梢神経障害(免疫療法を含む各種抗がん薬)

    • 手足のしびれ・灼熱感・ピリピリ感、巧緻動作の低下、ふらつきなどがみられます。 [7]
    • 免疫療法でもギラン・バレー様、脱髄性ニューロパチー、神経筋接合部障害が起こることがあります。 [8]
  • BRAF/MEK阻害薬による筋・関節症状

    • 朝や安静後に強いこわばり・痛みがあり、動くとやや軽快する傾向があります。 [3]
    • 強い筋力低下はまれですが、CK上昇や尿の色の変化(濃茶色)があれば重症筋障害の可能性があります。 [6]

受診の目安と危険サイン

以下があれば早めに主治医へ相談、急速に悪化する場合は救急受診を検討してください。

  • 急な筋力低下(数日〜数週で進行)、階段昇降や立ち上がりが困難になった。 [PM7]
  • 眼瞼下垂・複視・嚥下障害・構音障害・呼吸苦など神経筋接合部の症状。 [5]
  • 胸痛・動悸・失神など心筋炎を疑う症状の併発。 [PM10]
  • 尿の濃色化、筋肉の強い痛み、発熱など横紋筋融解の兆候。 [6]

検査と診断の進め方

  • 血液検査:CK、筋酵素、肝酵素、心筋トロポニン(心筋炎合併の確認)。 [PM7] [PM10]
  • 内分泌評価:TSH・FT4(甲状腺機能異常によるだるさ・筋力低下の除外)。 [1]
  • 神経・筋評価:神経伝導検査・筋電図、必要に応じてMRIや筋生検。 [PM8]
  • 心機能評価:心電図・心エコー(免疫療法での心筋炎併発リスク)。 [PM10]

医療的な管理(薬剤調整と治療)

  • 免疫関連筋炎・神経毒性が疑われる場合

    • 一般的に治療休止を検討し、全身ステロイド(プレドニゾロンなど)を速やかに開始します。症状改善が遅い場合は追加免疫抑制(IVIG、プラズマ交換など)を考慮します。 [2] [PM7]
    • 心筋炎・重症筋無力症の併発では集中管理が必要です。 [PM10]
  • BRAF/MEK阻害薬による筋・関節症状

    • 用量調整・休薬で改善することが多く、痛みにはNSAIDsやアセトアミノフェンを使用します。 [3]
    • まれな横紋筋融解では直ちに休薬し、点滴補液と腎保護が必要です。 [6]
  • 末梢神経障害

    • 症状に応じて用量調整、疼痛にはガバペンチン/プレガバリンなどを検討します。 [7]

生活でできる対策(リハビリ・セルフケア)

  • 運動リハビリ:安全を確認しながら、週150分程度の有酸素運動+週2回の筋力トレーニングが目安です(個別調整が大切)。 [9]
    • 疲労が強い日は短時間・分割で行い、体調に合わせて強度を調整しましょう。 [10]
  • ストレッチと関節ケア:朝のこわばりには軽い可動域運動・温罨法が有効です。 [3]
  • 栄養・水分:十分なたんぱく質摂取と水分補給は筋回復を支えます。濃い尿・筋痛が強い時は水分を増やして様子を見て、改善しなければ受診してください。 [6]
  • ペース配分:活動と休息のエネルギー節約術(優先順位付け、家事の分担、補助具の活用)で疲労悪化を防ぎます。 [10]
  • 専門チーム連携:がんリハビリの医師・理学療法士が、症状に合わせて運動処方や補助具を調整します。 [11] [12]

まとめ

  • 筋力低下はメラノーマ治療で起こりうる副作用で、免疫療法では重症化しやすい筋・神経の免疫関連イベントに注意が必要です。 [2] [5]
  • 早期の気づき(急な近位筋の弱り、眼症状、呼吸・嚥下の変化)が何より重要で、疑わしい場合は主治医に連絡して検査・治療につなげましょう。 [PM7] [PM10]
  • 一方で、軽度の筋肉痛や関節痛は比較的よくあり、用量調整や鎮痛、運動リハでコントロール可能です。 [3] [6]

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出典

  1. 1.^abc3469-Melanoma adjuvant nivolumab (weight based dosing) SUPERSEDED(eviq.org.au)
  2. 2.^abc3469-Melanoma adjuvant nivolumab (weight based dosing) SUPERSEDED(eviq.org.au)
  3. 3.^abcde1308-Melanoma metastatic vemurafenib SUPERSEDED | eviQ(eviq.org.au)
  4. 4.^3469-Melanoma adjuvant nivolumab (weight based dosing) SUPERSEDED(eviq.org.au)
  5. 5.^abcd4108-Gastroesophageal and oesophageal adjuvant nivolumab(eviq.org.au)
  6. 6.^abcdefgThese highlights do not include all the information needed to use MEKINIST safely and effectively. See full prescribing information for MEKINIST. MEKINIST® (trametinib) tablets, for oral useMEKINIST® (trametinib) for oral solutionInitial U.S. Approval: 2013(dailymed.nlm.nih.gov)
  7. 7.^ab1743-Anti-cancer drug induced peripheral neuropathy(eviq.org.au)
  8. 8.^4318-NSCLC neoadjuvant cARBOplatin PACLitaxel and nivolumab(eviq.org.au)
  9. 9.^국가암정보센터(cancer.go.kr)
  10. 10.^abUnderstanding and addressing the rehabilitation needs of patients with cancer(mayoclinic.org)
  11. 11.^Understanding the role and goals of the cancer rehabilitation team(mayoclinic.org)
  12. 12.^Understanding the role and goals of the cancer rehabilitation team(mayoclinic.org)

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