肺がん治療で下痢はよくある副作用?対処法を解説
肺がん治療で起こる下痢の頻度と対処法
結論として、肺がん治療では下痢が比較的よくみられる副作用です。 とくに化学療法(抗がん剤)、免疫療法(免疫チェックポイント阻害薬)、分子標的薬(EGFR-TKIなど)で発生します。 [1] 下痢は治療薬の種類により頻度や重症度が異なり、早めの対処で合併症(脱水など)を防ぐことができます。 [2] [1]
下痢はどれくらい起こる?
- 抗がん剤治療全体では、下痢は最大50〜80%で報告があります。 大腸がん治療で特に多いですが、肺がん治療でも一定の頻度で起こります。 [2]
- フルオロウラシル(5-FU)やイリノテカンを含むレジメンでは重度(グレード3〜5)の下痢が最大約47%に達することがあります。 [2]
- 免疫療法(PD-1/PD-L1やCTLA-4阻害薬)では、下痢や免疫関連大腸炎(IR大腸炎)が代表的な副作用です。 免疫関連の機序により腸に炎症が起こり、重症化することがあります。 [PM15]
- EGFRチロシンキナーゼ阻害薬(EGFR-TKI:例 ダコミチニブ、アファチニブ等)では、下痢の頻度が高くなる傾向があります。 一部薬剤で皮疹や口内炎とともに下痢が増加します。 [PM20] [PM21]
原因別の特徴
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化学療法性下痢
腸の粘膜障害や消化管運動の変化が原因で起こり、薬剤(5-FU、イリノテカン等)により重症度が増すことがあります。 [2] [1] -
免疫療法性下痢(免疫関連大腸炎)
免疫が腸を過度に攻撃して炎症が起こるタイプで、自己判断で止瀉薬のみを使うと悪化の恐れがあります。医療者の指示でステロイドなど免疫抑制治療が必要になることがあります。 [PM16] [PM15] -
分子標的薬(EGFR-TKI)による下痢
上皮成長因子受容体の阻害による腸上皮の変化が関与し、持続的で生活に支障を来すことがあるため、用量調整や支持療法が検討されます。 [PM20]
すぐ受診すべき危険サイン
- 1日に6回以上の水様便が2日以上続く。 脱水や電解質異常の危険があります。 [3]
- 血便や黒色便、強い腹痛・発熱を伴う。 感染や大腸炎の可能性があります。 [3]
- のどが渇いて尿が少ない、ふらつき、極度のだるさ。 重度の脱水の兆候です。 [3]
- 免疫療法中の下痢。 止瀉薬を自己使用せず、まず医療者に連絡してください。 [4] [5]
自宅での基本的な対処法
- 水分と電解質を十分に補給する(1日8〜10杯を目安)。 水だけでなく、スポーツドリンク、経口補水液、だしやスープなどで電解質を補います。 [6] [5]
- 食事は刺激を避けて消化にやさしいものに。 香辛料・脂っこい食事・アルコール・乳製品は悪化要因になりやすいです。 [5]
- 市販の止瀉薬(ロペラミド等)の使用は、担当医の指示に従って。 免疫療法中は自己判断での使用は避けます。 [6] [4]
- 便回数・水分摂取量・体重変化をメモする。 受診時の評価に役立ちます。 [7]
医療機関での管理のポイント
- 重症度(グレード)評価をもとに、止瀉薬、輸液、電解質補正、必要に応じて抗生剤や検査(便培養、血液検査)を行います。 下痢は脱水、電解質異常、腎機能低下につながるため、早期介入が重要です。 [1]
- 免疫療法が原因の場合は、感染を除外したうえでステロイド治療や免疫抑制薬が検討されます。 重症例では入院管理が必要になることがあります。 [PM16] [PM15]
- 分子標的薬による持続的な下痢は、用量調整や休薬を含めて薬剤選択の見直しを行います。 生活の質を保ちながら治療効果を維持するバランスが大切です。 [PM20]
具体的な生活アドバイス
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食事
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水分補給
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薬の使い方
よくある質問Q&A
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Q:いつ連絡すべき?
1日3回を超える水様便が始まったときは、早めに主治医へ連絡しましょう。 免疫療法中なら少量でも報告が推奨されます。 [4] -
Q:止瀉薬は安全?
化学療法由来なら有用なことが多いですが、免疫療法由来では害になる可能性があるため、自己判断は避けてください。 [6] [4] -
Q:下痢が続くと治療は中断?
重症度次第で一時休薬や用量調整、支持療法の強化が検討されます。根本治療の継続可否は安全性を最優先に判断されます。 [1] [PM20]
まとめ
- 肺がん治療では下痢は比較的よく起こり、薬剤の種類により重症化することがあります。 早期の水分・電解質補給と適切な受診が重要です。 [2] [1]
- 免疫療法中の下痢は自己判断で止瀉薬を使わず、必ず医療者に相談してください。 重症の免疫関連大腸炎は専門的な治療が必要です。 [4] [PM16]
- 記録と報告が予後を左右します。 便回数、見た目、随伴症状(発熱・血便)をメモし、危険サインがあればすぐ連絡しましょう。 [3] [7]
参考データ(要点整理)
| 原因・治療 | 下痢の特徴 | 注意点・管理 |
|---|---|---|
| 化学療法(5-FU、イリノテカン等) | 頻度が高く、重症化もありうる | 早期の止瀉薬、輸液、電解質補正、感染評価を行う |
| 免疫療法(PD-1/PD-L1、CTLA-4) | 免疫関連大腸炎として重症化 | 自己判断で止瀉薬使用を避け、ステロイド等を検討 |
| EGFR-TKI(ダコミチニブ等) | 比較的高頻度で持続的 | 用量調整や休薬の判断、支持療法の強化 |
追加で気になる症状や服用中の薬剤名があれば、いつでも教えてください。
関連する質問
出典
- 1.^abcdefg779-Treatment induced diarrhoea | eviQ(eviq.org.au)
- 2.^abcdef779-Treatment induced diarrhoea | eviQ(eviq.org.au)
- 3.^abcdWhat to know about cancer and diarrhea(mayoclinic.org)
- 4.^abcdefgManaging Your Immunotherapy Side Effects(mskcc.org)
- 5.^abcdeManaging Your Immunotherapy Side Effects(mskcc.org)
- 6.^abcdeआपके कीमोथेरेपी के दुष्प्रभावों का प्रबंधन(mskcc.org)
- 7.^abcd3097-Diarrhoea during cancer treatment | eviQ(eviq.org.au)
ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。