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Medical illustration for 肺がん治療で嘔吐は起こりやすい?対策と管理法 - Persly Health Information
Persly 医療専門チームPersly 医療専門チーム
2026年1月26日5分で読める

肺がん治療で嘔吐は起こりやすい?対策と管理法

要点:

肺がん治療で嘔吐は起こりやすい?対策と管理法

肺がんの治療では、吐き気や嘔吐が起こる可能性がありますが、薬の種類や用量、体質などによって程度は大きく異なります。 [1] 多くの抗がん剤は「催吐リスク(吐き気・嘔吐を引き起こす可能性)」が薬剤ごとに分類されており、そのリスクに応じて予防薬を組み合わせることでかなりの確率で防ぐことが期待できます。 [2] 吐き気・嘔吐は栄養状態の悪化や脱水につながり治療継続に影響するため、予防的な対策がとても重要です。 [1]


吐き気・嘔吐が起こりやすい治療の特徴

  • シスプラチン(高リスク)など一部の静注抗がん剤は、予防薬なしだと嘔吐のリスクが非常に高いカテゴリに入ります。 [2]
  • カルボプラチン(中等度リスク)を含むレジメンでも、適切な予防薬の併用で嘔吐を大幅に減らせます。 [PM7]
  • 免疫療法(ニボルマブなど)は一般に吐き気・嘔吐のリスクは低い〜中等度とされますが、免疫関連副作用が急に出ることがあり、全身状態の変化に注意が必要です。 [3] [4]

予防・治療の基本(薬物療法)

ポイントは「リスクに合わせた予防薬の組み合わせ」を治療前から使うことです。 [2]

  • 高リスク(例:シスプラチン)
    • 5-HT3受容体拮抗薬(例:パロノセトロン)
    • デキサメタゾン(ステロイド)
    • NK1受容体拮抗薬(例:アプレピタント) の「3剤併用」が推奨されます。 [2]
  • 中等度リスク(例:カルボプラチン)
    • 5-HT3受容体拮抗薬+デキサメタゾンに、状況に応じてNK1拮抗薬を追加すると嘔吐の抑制がさらに期待できます。 [PM7] [PM11]
  • 遅延性の吐き気(24時間以降に出るタイプ)にも、同じ薬剤群の数日間の継続投与が有効です。 [2]

実臨床では、カルボプラチンの初回治療に3剤併用(パロノセトロン+デキサメタゾン+アプレピタント)を用いると、急性期・遅延期ともに高い制御率が示されています。 [PM7] また、2剤で不十分なケースにNK1拮抗薬を追加すると嘔吐が有意に減少し、食事摂取も改善した報告があります。 [PM11]


生活でできる工夫

  • 少量をこまめに食べ、脂っこい・匂いの強い食事は避けると楽になることがあります。 [5]
  • 水分は常温で一口ずつ、氷片や経口補水液も試せます。 [5]
  • 食事と治療薬の時間の調整や、気分の悪化要因(匂い、閉塞感)の回避も有用です。 [1]
  • 吐き気が強い日は休息を優先し、無理に食べず栄養飲料や消化に良いものに切り替える方法もあります。 [5]

免疫療法の注意点

免疫チェックポイント阻害薬では、吐き気そのものの頻度は比較的低めですが、免疫関連副作用(心臓、肺、腸など)が治療中または中止後に急に悪化することがあり、重症化が起こり得ます。 [4] 体調の急変(強い息切れ、持続する下痢・腹痛、動悸・胸痛、発熱など)があれば、早めの連絡・受診が安全です。 [4]


受診の目安・緊急性

  • 24時間で3回以上の嘔吐、水分がとれない・尿が減る、めまい・ふらつきがあるときは受診が必要です。 [5]
  • 発熱、激しい腹痛、黒色便や血便、胸痛・呼吸困難を伴う場合は、至急医療機関へ。 [4]
  • 吐き気が続いて食べられないときは、予防薬の再調整(薬の追加・切り替え)で改善が見込めます。 [2]

よく使われる薬の例と使い分け

催吐リスク代表薬剤の例推奨される予防の組み合わせ補足ポイント
高(>90%)シスプラチン5-HT3拮抗薬+デキサメタゾン+NK1拮抗薬遅延期も継続投与が重要です。 [2]
中(30–90%)カルボプラチン5-HT3拮抗薬+デキサメタゾン(必要に応じNK1追加)3剤併用で制御率向上が期待できます。 [PM7] [PM11]
低〜中一部の免疫療法個別に予防薬を調整免疫関連副作用の全身症状に注意します。 [3] [4]

まとめ

  • 吐き気・嘔吐は肺がん治療で起こり得ますが、薬の組み合わせによる予防で大きく減らせる可能性があります。 [1] [2]
  • カルボプラチンなど中等度リスクの治療でも、必要に応じて3剤併用にすると制御が向上します。 [PM7] [PM11]
  • 生活の工夫と早めの受診判断で、脱水や栄養低下を防ぎ、治療の継続性を保ちやすくなります。 [5] [1]
  • 免疫療法では吐き気よりも免疫関連の重篤症状の早期察知が重要です。 [4]

お問い合わせやご意見は、以下のリンクからいつでもどうぞ。
https://persly.channel.io

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出典

  1. 1.^abcde국가암정보센터(cancer.go.kr)
  2. 2.^abcdefgh7-Prevention of anti-cancer therapy induced nausea and vomiting (AINV)(eviq.org.au)
  3. 3.^ab7-Prevention of anti-cancer therapy induced nausea and vomiting (AINV)(eviq.org.au)
  4. 4.^abcdef4314-NSCLC neoadjuvant ciSplatin pemetrexed and nivolumab(eviq.org.au)
  5. 5.^abcdeChemotherapy nausea and vomiting: Prevention is best defense(mayoclinic.org)

ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。