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Medical illustration for がん治療の悪心はよくある?原因と効果的な対策 - Persly Health Information
Persly 医療専門チームPersly 医療専門チーム
2026年1月26日5分で読める

がん治療の悪心はよくある?原因と効果的な対策

要点:

がん治療で悪心はよく起こりますか?管理法はありますか

がん治療(化学療法・放射線治療)では、悪心(吐き気)や嘔吐が比較的よくみられ、治療レジメンの「催吐リスク(吐き気を起こしやすさ)」により頻度が変わります。 [1] 悪心・嘔吐は予防的な制吐薬を適切に使うことで多くの場合コントロールが可能で、治療を継続しやすくなります。 [2] [PM7]


悪心はどれくらい起こる?

  • リスク分類の目安

    • 高リスク(静注):無予防なら嘔吐が90%以上。 [1]
    • 中リスク(静注):30〜90%。 [1]
    • 低リスク(静注):10〜30%。 [1]
    • 最小リスク(静注):10%未満。 [1]
    • 経口薬も「最小・低」「中・高」に分類されます。 [1]
  • ポイント

    • 複数薬を併用する場合は、最も催吐性の高い薬に合わせて対策します。 [3]
    • エビデンスは高・中リスクで充実しており、低・最小リスクでは専門家合意が多い傾向です。 [PM7] [4]

なぜ予防が重要?

悪心・嘔吐が十分に抑えられないと、脱水や電解質異常、食欲低下、体力・気力の低下につながり、必要な治療の中断を招くことがあります。 [3] ですので、「発症してから」ではなく「起こる前に」予防的に制吐薬を使うのが基本です。 [2]


管理の基本戦略(リスク別)

高リスク(静注)

  • 標準的な予防の一例:
    • 5-HT3受容体拮抗薬(例:パロノセトロン)
    • デキサメタゾン(ステロイド)
    • NK1受容体拮抗薬(例:アプレピタント)
    • 悪心が強い場合はオランザピンの併用も検討されます。 [PM7]

中リスク(静注)

  • 5-HT3受容体拮抗薬+デキサメタゾンが基本で、一部レジメンや患者因子(例:カルボプラチン高用量、若年女性のオキサリプラチンなど)ではNK1や追加薬を考慮します。 [5] [PM7]

低・最小リスク(静注・経口)

  • 必要に応じて単剤の対症療法(例:メトクロプラミドやプロクロルペラジン、または5-HT3受容体拮抗薬)を用います。 この領域はエビデンスが限定的で、専門家合意による選択が中心です。 [4] [PM10]

放射線治療での悪心

放射線治療でも照射部位と線量により悪心・嘔吐が起こり得ますが、化学療法に比べるとリスクは一般に低く、照射領域に応じた軽めの予防・対症療法が用いられます。 [PM7]


よく使われる制吐薬の種類と役割

  • 5-HT3受容体拮抗薬(オンダンセトロン、パロノセトロンなど):急性期の吐き気に有効。 [PM7]
  • NK1受容体拮抗薬(アプレピタント、フォサプレピタント、ネツピタント/パロノセトロン配合など):遅発性の嘔吐抑制に強み。 [PM7]
  • ステロイド(デキサメタゾン):急性・遅発性の両方の補強。 [PM7]
  • ドーパミン拮抗薬(メトクロプラミド、プロクロルペラジン):低リスクや頓用の選択肢。 [4]
  • オランザピン:強い悪心に対する追加薬として有用、とくに多剤併用予防に含めるケースがあります。 [PM7]

いつ、どう飲む?(タイミングと継続)

  • 急性期(投与当日〜24時間):治療前に予防薬を内服・静注します。 [2]
  • 遅発期(2〜5日目):NK1拮抗薬やステロイドなどを数日継続して悪心のぶり返しを防ぎます。 [PM7]
  • 突破(ブレイクスルー)悪心:予防中でも起こる場合は、作用機序の異なる薬を追加・切替します。 [2]

非薬物療法も組み合わせる

  • 食事の工夫:脂っこい・香りの強い食事を避け、少量をこまめに、冷たい食事を活用。水分はスポーツ飲料や生姜入りドリンクなどを少しずつ。 [6]
  • 生活の工夫:十分な休息、強い匂いを避け、吐き気が強い時間帯を外して服薬・食事を調整。 [6]
  • 補助療法:指圧・鍼、リラックス法、軽めの運動、心理的サポートは悪心のつらさ軽減や予期不安(先取り悪心)に役立つことがあります。 [PM11]

患者ごとの調整ポイント

  • 年齢・性別・飲酒歴・乗り物酔い体質・不安の強さなどは悪心の起こりやすさに影響します。これらの因子を考慮して最初の予防設計を強めることがあります。 [2] [PM7]
  • 過去サイクルでの悪心記録をもとに、次回は薬を増やす・種類を変える・投与タイミングを調整するなどの個別最適化を行います。 [2]

まとめ

  • がん治療の悪心は珍しくなく、レジメンの催吐リスクに応じた予防的制吐薬の組み合わせで多くはコントロール可能です。 [1] [2]
  • 予防と遅発期の継続投与、突破悪心への追加対処、食事・生活の工夫や補助療法を総合的に組み合わせることが重要です。 [PM7] [PM11]
  • 複数薬の併用時は最も催吐性の高い薬を基準に計画し、個別因子も反映させます。 [3] [PM7]

催吐リスク分類(静注)と概略対策の早見表

リスク無予防時の嘔吐頻度主な予防の考え方
>90%5-HT3拮抗薬+ステロイド+NK1拮抗薬(±オランザピン)を治療前から、遅発期も継続
30–90%5-HT3拮抗薬+ステロイドを基本、レジメン・患者因子によりNK1や追加薬検討
10–30%対症的単剤(メトクロプラミド等)や5-HT3拮抗薬を必要時
最小<10%原則予防なし、必要時のみ頓用薬

上記の頻度定義と考え方は現在広く用いられています。 [1] [PM7]


受診の目安

  • 水分がとれない、24時間以上嘔吐が続く、ふらつき・動悸・尿量低下がある場合は、早めの医療機関への連絡が望まれます。 制吐薬の強化や点滴などのサポートが必要になることがあります。 [3] [6]

追加で気になる症状や現在の治療内容(薬の名前や投与方法、悪心が出るタイミング)を教えていただければ、あなたに合った具体的な予防プランをご提案できます。 さらに詳しく知りたいことがあれば、いつでもパーソナルにご相談ください。

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出典

  1. 1.^abcdefgh7-Prevention of anti-cancer therapy induced nausea and vomiting (AINV)(eviq.org.au)
  2. 2.^abcdefg7-Prevention of anti-cancer therapy induced nausea and vomiting (AINV)(eviq.org.au)
  3. 3.^abcd7-Prevention of anti-cancer therapy induced nausea and vomiting (AINV)(eviq.org.au)
  4. 4.^abc7-Prevention of anti-cancer therapy induced nausea and vomiting (AINV)(eviq.org.au)
  5. 5.^7-Prevention of anti-cancer therapy induced nausea and vomiting (AINV)(eviq.org.au)
  6. 6.^abc3100-Nausea and vomiting during cancer treatment(eviq.org.au)

ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。