
PubMedの資料に基づく | 多発性硬化症では体重増加は一般的な症状ですか?その原因や注意すべき点は何ですか?
要点:
多発性硬化症(MS)自体が直接の原因とは限りませんが、ステロイド治療、疲労による活動量低下、食事・メンタルの変化が重なり体重増加が起こりやすくなります。肥満はMSの発症・病勢活性化との関連が示唆され、過度でない運動や地中海食、ストレス・睡眠ケアによる体重管理が重要です。ステロイド使用時は食欲増加やむくみ、血糖・血圧変化に注意し、必要時は医師に相談しましょう。
多発性硬化症(MS)そのものが直接「体重増加」を引き起こすと断言はしづらいですが、MSの経過や治療、生活の変化が重なって体重が増えやすくなることはあります。特にステロイド治療中の食欲増加やむくみ、疲労による活動量低下、気分の変化などが体重増加につながることがあります。 [1] [2] また、MSと肥満の関係として、肥満はMSの発症リスクや病勢の活性化と関連する可能性が指摘されており、体重管理は経過に良い影響を与えうる生活習慣のひとつです。 [3] [4]
体重増加が起こりやすい理由
- 活動量の低下(疲労・可動性の制限)
MSでは強い疲労や歩行のしづらさが続くと、運動量が下がって消費カロリーが減り、体重が増えやすくなります。運動はMSにおいて過度でなければ有益で、肥満の改善にも役立ちます。 [5] - ステロイド治療の影響(再発時)
再発の治療で用いられるプレドニゾロンやメチルプレドニゾロンは、食欲増加、体液貯留(むくみ)、血糖上昇、睡眠障害、気分変動などを起こし、短期的に体重が増えることがあります。 [1] 特に「腹部・顔・首の後ろ」に脂肪がつくように見えることがあり、クッシング様の体型変化が出る場合があります。 [2] - 心理的要因(抑うつ・ストレス)
体重増加は気分の落ち込みや生活満足度の低下と関連しやすく、ストレスや抑うつが過食につながることがあります。 [6] - 食事・栄養の偏り
症状に伴う生活の変化で、高脂肪・高糖質の食事が増えると体重が増えやすくなります。 [7] - 疾患と肥満の相互作用
肥満はMSの病勢がより活性化・進行が早い傾向と関連する可能性があり、体重管理は重要です。 [3] [8]
注意すべきポイント(安全・合併症)
- ステロイド使用時のモニタリング
ステロイド中は血圧・血糖・睡眠・気分の変化に注意し、食欲増加とむくみによる体重増加が一時的に起こりうると理解しておきましょう。 [1] 腹部・顔の脂肪増加やむくみが強い場合は主治医に相談してください。 [2] - 肥満が病勢に与える影響
高体重はMSの活動性と関連する可能性があり、長期的な体重管理は再発予防・進行抑制に間接的に役立つ生活対策です。 [3] [4] - 運動のやり方
過度な負荷は避けつつ、定期的な運動は疲労・機能・体重管理にメリットが大きいと考えられています。水中運動など体温上昇を抑え、関節負担の少ない方法がすすめやすいです。 [5] [9] - 食事パターン
果物・野菜・全粒穀物・豆類・ナッツ・オリーブオイルを中心に、赤身肉・バター・砂糖の過剰摂取を控える地中海食型の食事は、MSの経過に好影響の可能性が示唆されています。 [7] [10]
体重管理の実践ステップ
- ステロイド期の工夫
- 運動の取り入れ方
- 食事の改善
- メンタルケア
体重と機能への影響についての補足
体重(BMI)が高い人はMSの歩行指標で必ずしも不利とは限らないという報告もありますが、健康全般やメンタル面では体重過多が不利益と関連しやすいため、適正体重への取り組みは意味があります。 [11] 体組成(筋肉・骨・脂肪)のバランスもMSでは崩れやすく、長期的な健康リスク(心血管・糖代謝・骨粗鬆症)につながる可能性があるため、運動と栄養で予防する姿勢が重要です。 [12]
まとめ
- MS自体が直接の原因というより、治療(特にステロイド)や活動量低下、食事・メンタルの変化が重なって体重増加が起こりやすくなります。 [1] [2]
- 肥満はMSの発症・病勢の活性化と関連が示唆されるため、体重管理はMSケアの大切な柱です。 [3] [4]
- 安全に続けられる運動と地中海食型の食事、ストレス・睡眠のケアが、体重と症状の両面でプラスになりやすいです。 [5] [7] [10]
この内容を踏まえ、最近の体重の変化やステロイド治療の有無、運動や食事の状況を教えていただけますか?
関連する質問
出典
- 1.^abcdefMultiple sclerosis - Diagnosis and treatment(mayoclinic.org)
- 2.^abcdPrednisone and other corticosteroids: Balance the risks and benefits(mayoclinic.org)
- 3.^abcdMultiple sclerosis - Symptoms and causes(mayoclinic.org)
- 4.^abcMultiple sclerosis - Symptoms and causes(mayoclinic.org)
- 5.^abcdExercise and multiple sclerosis(mayoclinic.org)
- 6.^abInfluence of body mass index on psychological and functional outcomes in patients with multiple sclerosis: a cross-sectional study.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 7.^abcdeMultiple sclerosis - Diagnosis and treatment(mayoclinic.org)
- 8.^↑What is multiple sclerosis? An expert explains(mayoclinic.org)
- 9.^abExercise and multiple sclerosis(mayoclinic.org)
- 10.^abcDiagnosis and treatment - Mayo Clinic(mayoclinic.org)
- 11.^↑Weight status in persons with multiple sclerosis: implications for mobility outcomes.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 12.^↑Body composition in multiple sclerosis.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。


