
WHOの資料に基づく | 副腎がんの症状として体重増加はありますか?
要点:
副腎がんでは、腫瘍がコルチゾールを過剰産生する場合にクッシング症候群の一環として体重増加(中心性肥満)が起こりえます。一方、非機能性腫瘍や進行例では体重減少が目立つこともあり、体重変化だけでは診断できません。疑わしい場合はコルチゾール検査や画像検査で評価します。
副腎がん(副腎皮質がん・副腎腫瘍)では、体重増加が「起こりうる」症状です。 特に腫瘍がコルチゾールというホルモンを過剰に作る場合、クッシング症候群の一部として体重増加(腹部中心の肥満)が見られることがあります。 [1] 逆に、ホルモンを作らないタイプや進行例では体重減少が目立つこともあり、体重変化は腫瘍の性質により異なります。 [2] [3]
なぜ体重が増えるのか(クッシング症候群)
- コルチゾール過剰により、脂肪が胴体(腹部・背中)に集中しやすく、腕や脚は相対的に細く見える「中心性肥満」が生じます。 [4]
- 伴う症状として、筋力低下、高血圧、高血糖(糖尿病)、紫紅色の皮膚の線状痕(ストレッチマーク)、容易にあざができるなどが典型的です。 [1]
- 顔の丸み(ムーンフェイス)や、首の付け根の脂肪沈着(いわゆるバッファローハンプ)もみられることがあります。 [5] [6]
体重増加が「ない」ケースもある
- 非機能性腫瘍(ホルモンを過剰に分泌しない腫瘍)では、腹痛や腫瘍そのものによる圧迫感が中心で、体重減少が先行することもあります。 [7] [2]
- 腫瘍が進行して周囲臓器に浸潤・遠隔転移を起こすと、食欲低下や体重減少などの全身症状が現れやすくなります。 [3]
副腎がんで見られる主な症状の全体像
- ホルモン過剰による症状
- 腫瘍そのものによる症状
体重増加が気になるときのチェックポイント
- 胴体中心の体重増加や顔の丸み、皮膚の紫色のストレッチマーク、血圧・血糖の上昇が複数当てはまる場合は、クッシング症候群を疑う根拠になります。 [1] [4]
- その際は、血液・尿でのコルチゾール測定、抑制試験、腹部画像検査(CT/MRI)などが検討されます。こうした検査により、ホルモン産生腫瘍かどうかの判定につながります。 [9]
注意点とまとめ
- 体重増加は、副腎がんの中でもホルモン産生型(特にコルチゾール過剰)の代表的症状のひとつです。 [1] [4]
- 一方で、体重減少が前面に出るケースもあり、体重変化だけで診断はできません。総合的な症状評価と検査が重要です。 [2] [3]
- 似た症状は下垂体腫瘍(ACTH過剰によるクッシング病)などでも起こり得るため、原因部位の鑑別が必要です。 [10]
症状比較表
| 症状カテゴリ | 代表症状 | 副腎がんでの起こり方 |
|---|---|---|
| ホルモン過剰(コルチゾール) | 体重増加(中心性肥満)、筋力低下、紫色の線状痕、高血圧、高血糖 | しばしば見られる(クッシング症候群) [1] [4] |
| ホルモン過剰(性ホルモン) | 毛深くなる、月経不順、女性化など | 場合により起こる [1] [6] |
| 腫瘍の圧迫 | 腹痛、腹部の張り、不快感 | 腫瘍が大きい場合に出現 [8] [3] |
| 進行・全身症状 | 食欲低下、体重減少、倦怠感 | 進行例で目立つことがある [3] [2] |
まとめ
関連する質問
出典
- 1.^abcdefghiSymptoms and causes - Mayo Clinic(mayoclinic.org)
- 2.^abcdAdrenocortical carcinoma.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 3.^abcdefgh국가암정보센터(cancer.go.kr)
- 4.^abcdefCushing syndrome due to adrenal tumor: MedlinePlus Medical Encyclopedia(medlineplus.gov)
- 5.^↑Cushing syndrome due to adrenal tumor: MedlinePlus Medical Encyclopedia(medlineplus.gov)
- 6.^abcAdrenocortical carcinoma: MedlinePlus Medical Encyclopedia(medlineplus.gov)
- 7.^↑Adrenocortical carcinoma: epidemiology and natural history.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 8.^abcAdrenal Cortical Carcinomas(mskcc.org)
- 9.^abAdrenocortical carcinoma: a clinician's update.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 10.^↑Pituitary tumors - Symptoms and causes(mayoclinic.org)
ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。


