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Persly 医療専門チームPersly 医療専門チーム
2026年2月19日5分で読める

米国NIHの資料に基づく | トラマドールの副作用として関節痛が生じることはありますか?

要点:

トラマドールで関節痛は一般的な副作用ではありませんが、急な中止・減量による離脱症状や浮腫・アレルギー、セロトニン症候群などで生じることがあります。発熱や筋硬直、発疹・呼吸困難などの危険サインがあれば直ちに受診を。症状が続く場合や併用薬がある場合は自己調整せず医療者に相談してください。

トラマドールで関節痛が起こる可能性は、一般的には高くありませんが、いくつかの状況では生じることがあります。代表的な副作用は吐き気、めまい、便秘、傾眠、頭痛などで、関節痛は主要な副作用リストでは目立ちませんが、特定の場面(離脱症状など)で関節や筋の痛みがみられることがあります。 [1] [2]

トラマドールと「関節痛」の関係

  • 一般的な副作用ではない
    大規模な臨床試験や総説では、最も多い副作用は吐き気、めまい、便秘、傾眠、頭痛などで、関節痛は主要項目としては報告頻度が低い印象です。 [1]
  • 離脱(中止・減量時)の症状としての関節痛
    オピオイド薬であるトラマドールを急に減量・中止した場合、離脱症状の一つとして「関節痛」「筋肉痛」「腰痛」などの痛みが出ることがあります。これは薬の直接的な毒性というより、身体が薬なしの状態に再適応する過程で起こる症状です。 [3]
  • むくみや過敏反応に伴う痛みの可能性
    まれにアレルギー反応や浮腫(手足や下腿の腫れ)などが起こると、その部位の違和感や痛みとして感じられることがあります。 [2]

似た症状を引き起こすその他の要因

  • セロトニン症候群
    トラマドールはセロトニンに作用する面があり、他のセロトニン作用薬と併用すると「筋硬直やけいれん、発熱、下痢、発汗、混乱、心拍数上昇」などのセロトニン症候群が起こることがあります。この状態では筋の硬直や痛みが強く、関節痛のように感じることもあります。 [4] [5]
  • 電解質・脱水や睡眠不足
    吐き気・嘔吐や食欲低下が出ると(比較的よくある副作用)、二次的に脱水や筋のこわばりが起き、関節周囲の不調として感じられることがあります。 [1]

受診の目安と危険サイン

  • 次のような症状がある場合は早めの相談が推奨されます。強い発熱や筋の硬直、発汗、混乱、動悸などが同時にある場合は、セロトニン症候群などの緊急性の高い状態の可能性があるため、直ちに医療機関へ。 [4] [5]
  • 発疹、じんましん、顔・口唇・舌・喉・手足の腫れ、呼吸しにくい、声がれ、胸痛などがある場合は、アレルギー反応(アナフィラキシー)や血管浮腫の可能性があるため緊急対応が必要です。 [2]
  • 中止・減量後に関節痛、筋肉痛、不眠、いらだち、吐き気などが出ている場合は、離脱症状が考えられるため、自己判断で増減せず処方医に相談して調整してもらうと安全です。 [3]

症状があるときの対応のコツ

  • 内服を急にやめない
    離脱による関節・筋痛を避けるため、減量は段階的に行うのが一般的です(医療者の指示が大切)。 [3]
  • 併用薬の確認
    抗うつ薬(SSRI/SNRI/三環系)、トリプタン、MAO阻害薬、一部の漢方やサプリなどセロトニンに関わるものを併用していないか確認し、併用中なら必ず医療者に伝えてください。 [4] [5]
  • 症状記録
    いつ、どの関節に、どの程度の痛みか、服用タイミング・増減・他症状(発熱、発汗、吐き気など)を記録すると、原因の切り分けに役立ちます。 [1]
  • 痛みの対処
    医療者の許可があれば、アセトアミノフェンなどの鎮痛薬や、冷却・安静・軽いストレッチなどを検討します(ただし相互作用の可能性がある薬は避ける必要があります)。 [1]

よくある副作用の位置づけ

下表は、トラマドールで「よくみられる」副作用と、「注意が必要な症状」を簡単に整理したものです。

  • よくみられる副作用(吐き気、めまい、便秘、傾眠、頭痛など): 多くは軽度〜中等度で、開始初期に多く見られます。 [1]
  • 注意が必要な症状(浮腫、発疹・じんましん、呼吸困難、強い筋硬直や発熱など): 重篤な過敏反応やセロトニン症候群の可能性があります。 [2] [4] [5]

まとめ

  • 関節痛はトラマドールの「一般的な」副作用としては目立たないものの、特に急な減量・中止時の離脱症状として出ることがあります。 [3]
  • むくみやアレルギー症状、セロトニン症候群など別の機序に伴って関節や筋の痛みとして感じる場合もあります。 [2] [4] [5]
  • 強い痛みが続く、ほかの危険サインを伴う場合、あるいは減量・併用薬の調整が必要な場合は、自己判断を避けて医療者に相談することをおすすめします。 [1] [2] [4] [5]

この痛みは服用開始後なのか、減量・中止後なのか、または併用薬があるのかによって対応が変わるので、状況を教えていただけますか?

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出典

  1. 1.^abcdefgAdverse event profile of tramadol in recent clinical studies of chronic osteoarthritis pain.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  2. 2.^abcdefTramadol: MedlinePlus Drug Information(medlineplus.gov)
  3. 3.^abcd(dailymed.nlm.nih.gov)
  4. 4.^abcdef(dailymed.nlm.nih.gov)
  5. 5.^abcdef(dailymed.nlm.nih.gov)

ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。