Medical illustration for 米国NIHの資料に基づく | トラマドールの副作用で頻尿が起こることはありますか? - Persly Health Information
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2026年2月19日5分で読める

米国NIHの資料に基づく | トラマドールの副作用で頻尿が起こることはありますか?

要点:

トラマドールで頻尿や多尿、夜間頻尿が起こる可能性はまれですが製品情報に記載があります。一方で、より注意すべきは尿閉・排尿困難で、症状が続く場合や尿が出にくい場合は受診・用量調整を医師に相談してください。

トラマドールで「頻尿(尿の回数が多い)」が起こる可能性は、まれですが報告があります。 一般的にはオピオイド系であるトラマドールは尿の出づらさ(尿閉・排尿困難)を起こしやすい薬に分類されますが、製品情報には「尿の頻度増加」や「多尿」といった反対方向の排尿症状が不頻またはまれな副作用として記載されています。 [1] [2]


トラマドールと排尿症状の全体像

  • よくあるのは尿閉(尿が出にくい・出ない):トラマドールを含むオピオイドは、尿道括約筋や膀胱機能に影響し、尿が出づらくなることが臨床的に知られています。 [3] [4]
  • 頻尿・多尿も記載あり:一部の公式製品情報では「尿の頻度増加(urinary frequency)」や「多尿(polyuria)」が副作用一覧に含まれています。 [1] [2]
  • 夜間頻尿(夜間にトイレが増える)報告:副作用一覧に「夜間頻尿(nocturia)」が比較的頻度の高い事象として挙げられている製品情報もあります。 [5]

このように、トラマドールでは排尿障害が「出にくい方向(尿閉)」と「回数が増える方向(頻尿)」の両方で報告されています。 [3] [1] [2] [5]


可能なメカニズムの整理

  • オピオイド作用(μオピオイド受容体):膀胱排尿反射を抑え、尿閉や排尿困難を起こしやすい作用があります。 [6]
  • モノアミン再取り込み阻害(セロトニン・ノルアドレナリン):自律神経系に影響し、個体差や用量・併用薬によっては排尿パターンが乱れ、頻尿として自覚されるケースも理論上あり得ます。 [7]
  • 個体差と併用薬:利尿作用のある薬、カフェイン摂取、糖尿病による高血糖、前立腺や膀胱の基礎疾患などが重なると、トラマドール服用中に頻尿が目立つことがあります。 [7]

公式情報に記載されている排尿関連副作用

  • 頻尿(urinary frequency):不頻(infrequent)として記載。 [1]
  • 多尿(polyuria):頻度高めのカテゴリー(frequent)として列挙されている製品情報あり。 [2]
  • 夜間頻尿(nocturia):頻度高めのカテゴリー(frequent)として記載の例あり。 [5]
  • 尿閉・尿路閉塞感(urinary retention):複数の製品情報で重要な副作用として繰り返し記載。 [3] [4] [8] [9] [10]

受診や自己対応の目安

  • 緊急の目安(尿がほとんど出ない・下腹部の強い張りや痛み):尿閉の可能性があり、早めの医療機関受診が望ましいです。 [3]
  • 頻尿が続く場合:水分摂取量・カフェイン・アルコール・併用薬を見直したうえで、用量・服用時間調整や薬の切り替えの相談を検討してください。 [7]
  • 併用薬に注意:セロトニン作動性薬(SSRI/SNRIなど)との併用で自律神経系への影響が強まり、排尿パターンが変わることがあります。 [7]
  • 記録をつける:排尿回数、1回量、夜間の回数、飲水量、開始時期(トラマドール導入・増量のタイミング)をメモすると、薬による影響か他の原因かの切り分けに役立ちます。 [7]

まとめ

トラマドールで頻尿が起こることは「あり得ます」が、頻度としては一般的ではなく、どちらかといえば尿閉のほうが注意すべき副作用です。 それでも製品情報に「頻尿」「多尿」「夜間頻尿」の記載が存在するため、服用開始・増量後に排尿回数の増加を自覚した場合は、担当医に相談する価値があります。 [1] [2] [5] [3]


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出典

  1. 1.^abcde(dailymed.nlm.nih.gov)
  2. 2.^abcde(dailymed.nlm.nih.gov)
  3. 3.^abcde(dailymed.nlm.nih.gov)
  4. 4.^ab(dailymed.nlm.nih.gov)
  5. 5.^abcd(dailymed.nlm.nih.gov)
  6. 6.^Tramadol enhances urethral continence function through µ-opioid receptors in rats.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  7. 7.^abcdeTramadol: basic pharmacology and emerging concepts.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  8. 8.^(dailymed.nlm.nih.gov)
  9. 9.^(dailymed.nlm.nih.gov)
  10. 10.^(dailymed.nlm.nih.gov)

ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。