
米国NIHの資料に基づく | メトホルミンの服用で関節痛が副作用として起こることはありますか?起こる場合の頻度や、受診・中止を検討すべき症状の目安を教えてください。
メトホルミンでは関節痛・筋肉痛が副作用として起こることがあり、頻度は消化器症状より低く筋痛は概ね1〜5%です。DPP-4阻害薬との配合剤では重度の関節痛が知られ、休薬で改善することがあります。強い筋肉痛や息切れ、著しい倦怠感など乳酸アシドーシスの兆候があれば直ちに中止して受診してください。
メトホルミンで関節痛は起こりうるかという点については、一般的には多くないものの、「関節痛(関節の痛み:arthralgia)」や「筋肉痛(myalgia)」が副作用として報告されることがあります。 [1] ただし、頻度は消化器症状(下痢、腹部不快感など)に比べて低く、添付文書レベルでは「1〜5%未満」で観察された筋痛(myalgia)に関する記載があり、関節痛も関連症状として挙げられています。 [2] [1]
副作用としての関節痛の位置づけ
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頻度の目安
メトホルミン単剤の臨床試験では、消化器症状が最も多く、筋痛(myalgia)は「1〜5%」の範囲で報告があり、関節痛(arthralgia)も関連する全身・筋骨格症状として挙げられています。 [2] [1] 一般に重篤性は高くないことが多い一方、重い関節痛は別の原因(ほかの薬剤や基礎疾患)を考える必要があります。 [3] -
配合剤に関する注意
DPP-4阻害薬(例:シタグリプチン、アログリプチン)とメトホルミンの配合剤では、「重度の関節痛」が警告事項として明確に記載されています。 [4] [5] この重い関節痛はDPP-4阻害薬に起因することが多く、休薬で改善することが知られています。 [4] [6] そのため、メトホルミン「単剤」か、DPP-4阻害薬との「配合剤」かで評価が変わります。 [4] [7]
受診・中止を検討すべき症状の目安
メトホルミンでは非常にまれですが、乳酸アシドーシスという重い副作用があり、早期受診・中止のサインが示されています。 [8] [9]
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すぐ受診・中止を検討すべきサイン
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関節痛に関する受診の目安
関節痛の原因を見分けるポイント
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薬剤の種類と開始時期
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筋痛と関節痛の見分け
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他の関連症状
具体的な対応の流れ
- 症状の強さを評価
- 痛みが軽く、腫れや発熱がなければ、様子を見て記録(開始日、部位、強さ、日内変動、関連する活動)を行います。 [1]
- 痛みが強い、長引く、腫れ・赤み・発熱がある、または呼吸苦・強い倦怠・筋肉痛・冷感・めまい・不整脈を伴う場合は、服用を中止し受診します。 [8] [9]
- 併用薬の確認
- 服用中の糖尿病薬にDPP-4阻害薬が含まれていないか(配合剤名に「シタグリプチン」「アログリプチン」「リナグリプチン」など)を確認します。 [4] [5] [7]
- 含まれている場合、重度関節痛は薬剤性の可能性が高く、医師の指示で中止や切替が検討されます。 [4] [6]
- 検査・再評価
- 必要に応じて炎症反応(CRP)、関節エコーなどを行い、他疾患を除外します。
- メトホルミン継続の可否は、症状の改善具合や他原因の有無で個別に判断します。 [1]
よくある質問と回答
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Q. メトホルミンで関節痛が出ても続けて良いですか?
A. 軽度で短期間なら様子を見ることもありますが、強い痛みや長引く場合は受診して原因を確かめてください。 [1] 呼吸苦や強い筋肉痛、冷感、めまい、不整脈などを伴う場合は、すぐに中止して受診してください。 [8] [9] -
Q. 筋肉痛と関節痛、どちらが危険ですか?
A. どちらも状況次第ですが、メトホルミンでは原因不明の強い筋肉痛が乳酸アシドーシスのサインの一つとして重要です。 [8] 一方、重い関節痛はDPP-4阻害薬配合で見られやすく、中止で改善することが知られています。 [4] [6]
まとめ
- メトホルミンで関節痛・筋痛が起こることはあり得ますが、頻度は高くありません。 [2] [1]
- 重い関節痛が出た場合は、DPP-4阻害薬配合の可能性に注意し、医師と中止・切替を相談します。 [4] [5]
- 呼吸苦、強い筋肉痛、強い倦怠、冷感、めまい、不整脈などがあれば、直ちに中止して受診してください。 [8] [9]
受診のチェックリスト(保存版)📝
- 痛みの種類:関節の痛みか、筋肉の痛みかを区別できるようメモ。 [1]
- 伴う症状:息切れ、だるさ、発熱、腫れ、赤み、冷感、めまい、不整脈の有無。 [8]
- 服用薬:メトホルミン単剤か、DPP-4阻害薬配合か(シタグリプチン/アログリプチン/リナグリプチン等)。 [4] [5] [7]
- 症状の経過:開始日、悪化・改善のタイミング、日常生活への影響。 [1]
必要であれば、今飲んでいる薬の名前を教えていただければ、配合の有無や注意点を一緒に確認します。
関連する質問
出典
- 1.^abcdefghijklmetformin hydrochloride- metformin hydrochloride tablet(dailymed.nlm.nih.gov)
- 2.^abcdmetformin(dailymed.nlm.nih.gov)
- 3.^abcDailyMed - GLYBURIDE-METFORMIN HYDROCHLORIDE tablet(dailymed.nlm.nih.gov)
- 4.^abcdefghijThese highlights do not include all the information needed to use SITAGLIPTIN AND METFORMIN HYDROCHLORIDE TABLETS safely and effectively. See full prescribing information for SITAGLIPTIN AND METFORMIN HYDROCHLORIDE TABLETS. SITAGLIPTIN AND METFORMIN HYDROCHLORIDE (sitagliptin and metformin hydrochloride) tablets, for oral useInitial U.S. Approval: 2007(dailymed.nlm.nih.gov)
- 5.^abcdeThese highlights do not include all the information needed to use ALOGLIPTIN AND METFORMIN HCl TABLETS safely and effectively. See full prescribing information for ALOGLIPTIN AND METFORMIN HCl TABLETS. Alogliptin and Metformin Hydrochloride Tablets, for oral use Initial U.S. Approval: 2013(dailymed.nlm.nih.gov)
- 6.^abcdALOGLIPTIN AND METFORMIN HYDROCHLORIDE tablet, film coated(dailymed.nlm.nih.gov)
- 7.^abcJENTADUETO XR- linagliptin and metformin hydrochloride tablet, film coated, extended release(dailymed.nlm.nih.gov)
- 8.^abcdefghijklmnMETFORMIN HYDROCHLORIDE tablet, film coated(dailymed.nlm.nih.gov)
- 9.^abcdemetformin hydrochloride- Metformin Hydrochloride tablet, film coated(dailymed.nlm.nih.gov)
- 10.^↑Metformina: MedlinePlus medicinas(medlineplus.gov)
ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。


