
米国NIHの資料に基づく | メトホルミンの副作用として便秘は起こり得ますか、その場合の対処法は何ですか?
メトホルミンで便秘は起こり得ますが頻度は高くなく、下痢・吐き気・胃部不快感などの消化器症状がより一般的です。便秘時は水分・食物繊維・運動の見直し、市販の浸透圧性下剤の活用、食後内服や用量調整・徐放性(XR/ER)への切替を検討します。症状が長引く、強い警戒サインがある場合は医師に相談・受診してください。
メトホルミンで便秘は起こり得ますが、頻度は高くありません。より一般的なのは下痢・吐き気・胃部不快感などの消化器症状で、特に即放性製剤で目立ちますが、徐々に慣れて軽減することが多いです。 [1] [2] 一方で、徐放性(XR/ER)メトホルミンでは、臨床試験で「便秘」が1~5%未満の範囲で報告されたことがあり、腹痛や腹部膨満と並ぶ消化器系の副作用の一つとして記載されています。 [3] [4] したがって、個人差はありますが、メトホルミンで便秘が生じる可能性はあります。 [3] [4]
メトホルミンで多い消化器症状と便秘の位置づけ
- よくある症状: 下痢、吐き気、胃の不快感(これらは食後内服や低用量開始で軽減しやすい)です。 [1] [2]
- 徐放性製剤での報告: 便秘は1~5%の範囲で「より多く見られた副作用」として記録されています。 [3] [4]
- 重症度: 多くは軽度~中等度で、経過とともに改善しやすい一方、長引く場合は用量調整や製剤変更が検討されます。 [1] [2]
便秘が起きたときの基本対処(自宅でできること)
- 水分摂取を増やす: 目安として1日1.5~2L(心・腎機能に問題がなければ)をこまめに。
- 食物繊維を少しずつ増やす: 野菜、豆類、海藻、果物、オートミールなどを取り入れ、急増は避けてガスや張りを予防します。
- 整腸習慣: 朝食後のトイレ時間を固定、適度な運動(ウォーキングなど)、便意の我慢を避ける。
- 市販薬の工夫: 便が硬い場合は浸透圧性下剤(ポリエチレングリコールや酸化マグネシウムなど)を検討し、刺激性下剤は連用を避けるのが一般的です。
- 薬の飲み方: メトホルミンは食後に内服すると消化器症状が出にくくなります。 [1] [2]
症状が続くときに主治医と相談したい選択肢
- 用量の見直し・漸増: 低用量からゆっくり増量すると消化器症状が軽減しやすいです。 [5]
- 製剤の切り替え: 即放性から徐放性(XR/ER)へ変更すると、消化器症状の全体的な負担が下がることがあります。徐放性では便秘を含む消化器副作用が1~5%で報告されています。 [3] [4]
- 休薬や一時中止の検討: 症状が強い・長引く場合は短期間の中止や中止を検討することがあります。 [1] [2]
- 他の原因のチェック: 加齢、食事・水分不足、運動不足、他薬(鉄剤、抗コリン薬、オピオイドなど)や基礎疾患の影響も便秘の一因になり得るため、総合的に評価します。 [6] [7]
徐放性メトホルミンで見られるポイント
- 便秘の発現: 徐放性製剤の臨床試験では、腹痛、便秘、腹部膨満といった消化器症状が1~5%の範囲で報告されています。 [3] [4]
- 下痢による中止: 徐放性でも下痢が中止理由になる例がわずかにありますが頻度は低いです(0.6%)。 [3] [4]
- 錠剤様の塊が便に混じることがある: これは外殻(マトリックス)が排出される現象で、有効成分の効果には影響しないと説明されています。 [8]
受診の目安
- 早めの相談がよい場合
よくある質問への回答
便秘は自然に良くなりますか?
多くの消化器症状は時間経過で軽くなることが多いですが、便秘が続く場合は対処と併せて医師に相談し、用量調整や製剤変更を一緒に検討すると安心です。 [1] [2] [5]
下痢が多いと聞いたが、便秘が出るのはおかしい?
下痢は確かに頻度が高い副作用ですが、便秘が起こる人も一定数います(特に徐放性製剤のデータで1~5%)。 [3] [4] 個人差が大きく、腸の動きや他の薬・生活習慣の影響で反応は変わります。 [6] [7]
まとめ(ポイント)
- メトホルミンで便秘は起こり得ますが、頻度は高くないと考えられます。 [3] [4]
- 下痢・吐き気などが一般的で、食後内服・低用量開始・漸増で軽減しやすいです。 [1] [2] [5]
- 便秘が続く場合は、水分・食物繊維・運動・整腸習慣の見直し、市販の浸透圧性下剤の適切な利用を検討し、改善が乏しければ用量調整や徐放性への切り替えを主治医と相談しましょう。 [3] [4] [6] [7]
- 重い症状や警戒サインがある場合は、早めに受診して他の原因も含めて評価を受けると安心です。 [6] [7]
参考:副作用の発現傾向(抜粋)
| 項目 | 即放性/全般 | 徐放性(ER/XR) |
|---|---|---|
| よくある副作用 | 下痢、吐き気、胃部不快感(多いが時間とともに軽減しやすい) [1] [2] | 下痢、腹痛、腹部膨満、便秘が1~5%で報告 [3] [4] |
| 対策の基本 | 食後内服、低用量開始・漸増 [1] [2] [5] | 同左+製剤特性の説明(外殻が便に出ても有効性影響なし) [8] |
| 中止に至る消化器症状の一例 | 下痢など、持続・重度なら用量調整や中止を検討 [1] [2] | 下痢での中止は0.6%と報告 [3] [4] |
必要であれば、現在の用量や服用タイミング、他に飲んでいる薬、食事・水分・運動状況を整理して一緒に見直しますので、気になる症状の頻度や期間も教えてくださいね。
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出典
- 1.^abcdefghijkMETFORMIN 500 SUN(dailymed.nlm.nih.gov)
- 2.^abcdefghijkmetformin hydrochloride- Metformin hydrochloride tablet, film coated(dailymed.nlm.nih.gov)
- 3.^abcdefghijkMETFORMIN HYDROCHLORIDE tablet, film coated, extended release(dailymed.nlm.nih.gov)
- 4.^abcdefghijkMETFORMIN HYDROCHLORIDE tablet, film coated, extended release(dailymed.nlm.nih.gov)
- 5.^abcdMetformin: a review.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 6.^abcdChronic constipation in the elderly.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 7.^abcdUpdate on the management of constipation in the elderly: new treatment options.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 8.^abMETFORMIN HYDROCHLORIDE tablet, extended release(dailymed.nlm.nih.gov)
ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。


