免疫療法で痛みは起こる?原因と対処法をわかりやすく解説
免疫療法で痛みは起こる?原因と対処法をわかりやすく解説
免疫療法(免疫チェックポイント阻害薬など)では、関節痛(関節のこわばり・腫れ)や筋肉痛が副作用として起こることがあります。 [1] これらは免疫が過剰に反応して筋骨格系に炎症を起こす「免疫関連有害事象」の一つで、痛みが新たに出る、性質が変わる、または強くなるといった形で現れます。 [1] 症状が軽い場合は鎮痛薬で対応できることもありますが、中等度以上ではステロイド治療が必要になることがあり、早めの医療者への相談が大切です。 [2] [3]
痛みとして多い症状
- 関節痛・筋肉痛:新しい痛み、性質の変化、増悪、関節のこわばり(動かしにくさ)、四肢の腫れ。 [1]
- ほかにも、胸痛や腹痛など内臓の炎症に伴う痛みが出ることがあります(肺炎、肝炎、腸炎などが背景に潜む場合)。こうした場合は早期評価が重要です。 [1]
重症度の目安と基本対応
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軽度(生活に大きな支障がない)
一般的な鎮痛薬(アセトアミノフェン)や、条件が合えばNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)で様子を見る方法が考えられます。 [2] ただし腎臓・胃腸・心血管の持病や出血リスクがある場合はNSAIDsは避けるなど個別調整が必要です。 [3] -
中等度〜重度(活動や睡眠に支障、日常生活が難しい)
ステロイド(プレドニゾロン等)による炎症コントロールが検討されます。 [2] 痛みが強い場合やNSAIDsが使えない場合は、オピオイドの追加が考慮されることもあります。 [3] 免疫療法の継続可否は症状に応じて主治医が判断します。 [2]
受診・連絡のタイミング
- 痛みが新しく出た、これまでと違う性質、または強くなった場合は、早めに医療チームへ連絡してください。 [1]
- 関節の赤み・腫れ・発熱や、息苦しさ、強い腹痛、右上腹部痛(肝臓領域)、持続する嘔吐・黒色便などを伴う場合は、免疫関連の臓器炎症(肺炎・肝炎・腸炎など)の可能性があり、速やかな評価が必要です。 [1]
病院で行われる評価
- 痛みの部位・強さ・機能障害の評価に加え、炎症マーカー(CRP、ESR)や自己抗体(ANA、RF、抗CCP)などを検討することがあります(特に炎症性関節炎が疑われる場合)。 [4] 必要に応じて画像検査を行うこともあります。 [4]
自宅でできる対処法
- 安静と活動のバランス:痛みが強い時は休み、軽快期には関節にやさしい範囲でストレッチや軽い運動を行うとこわばりの軽減に役立つことがあります。 [1]
- 局所ケア:患部の冷却や温罨法を症状に応じて使い分ける方法もあります(炎症が強い急性期は冷却が楽なことが多い)。 [1]
- 市販薬の使用前確認:免疫療法中は、新しい薬(市販薬・サプリ・外用薬・ステロイド含有薬)を始める前に必ず医療チームへ相談してください。 [5]
- 生活習慣の整え:十分な睡眠、バランスの良い食事、水分摂取を心がけ、過度の飲酒は避けるようにしましょう。 [1]
薬物療法のポイント
- アセトアミノフェン:軽度痛の第一選択として使われることがあります。 [2]
- NSAIDs:禁忌がなければ中等度痛で有用ですが、高用量から始めて効果が出たら最小有効量へ調整する考え方が紹介されています。 [3]
- オピオイド:NSAIDsが使えない、または重度痛の際に選択肢となる場合があります。 [3]
- 全身ステロイド:中等度以上の免疫関連筋骨格毒性では、炎症の鎮静目的で使用が検討されます。 [2]
注意すべき関連症状(見逃さないポイント)
- 発熱や強い倦怠感、皮膚の黄染(黄疸)、右上腹部痛、持続する嘔吐や濃い尿は肝炎のサインになり得ます。 [1]
- ひどい腹痛や血便・黒色便、頻回の下痢は腸炎のサインです。 [1]
- 新規または悪化する咳・息切れ・胸痛は肺炎のサインになり得ます。 [1]
こうした症状があるときは、自己判断で鎮痛薬だけに頼らず、速やかに受診しましょう。 [1]
よくある質問
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Q. 痛みがあるとき、免疫療法は中止になりますか?
A. 症状の重症度と原因によって異なります。 [2] 軽度なら継続しつつ鎮痛で対応する場合もありますが、中等度以上や臓器炎症が疑われる場合は一時休薬やステロイド治療が検討されます。 [2] -
Q. サプリや市販の塗り薬は使ってもいいですか?
A. 免疫療法中は、ステロイドを含む製品や一部の成分が影響する可能性があり、開始前に必ず医療チームへ相談してください。 [5]
まとめ
- 免疫療法では、関節痛・筋肉痛はよく見られる副作用の一つで、こわばりや腫れを伴うことがあります。 [1]
- 軽度は一般鎮痛薬で対応可能なこともありますが、中等度以上はステロイドなど専門的治療が必要になることがあります。 [2] [3]
- 痛みが新規・増悪・性質変化を示すときや、内臓炎症を疑うサインがあるときは早めに受診してください。 [1]
参考リソース(本文要点の根拠)
関連する質問
出典
- 1.^abcdefghijklmnopManaging Your Immunotherapy Side Effects(mskcc.org)
- 2.^abcdefghij1819-Arthralgia and myalgia | eviQ(eviq.org.au)
- 3.^abcdefg1819-Arthralgia and myalgia | eviQ(eviq.org.au)
- 4.^ab3549-Immunotherapy blood test monitoring recommendations(eviq.org.au)
- 5.^abcManaging Your Immunotherapy Side Effects(mskcc.org)
ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。