免疫療法で食欲不振は起こる?対処法を詳しく解説
要点:
免疫療法による食欲不振は起こり得ますか?対処法は?
免疫療法(免疫チェックポイント阻害薬など)では、食欲が落ちる(食欲不振・食欲低下)副作用が起こり得ます。これは吐き気や味覚変化、疲労、内分泌異常(甲状腺・副腎などのホルモンの不調)や腸炎(大腸の炎症)などが重なって起きることがあります。 [1] [2] [3] 食欲不振は軽度から重度まで幅があり、摂取量の低下や体重減少、脱水の有無で重症度を判定します。 [4]
よくある原因の背景
- ✅ 吐き気・嘔吐や胃腸の不調(免疫関連の腸炎など)に伴う食欲低下。こうした消化器症状は免疫療法中にみられることがあります。 [5]
- ✅ 甲状腺や副腎などホルモンの不調(内分泌障害)による倦怠感や食欲低下。免疫療法では内分泌系の副作用が知られています。 [6]
- ✅ 疲労(だるさ)による食事量の減少。免疫療法の情報資材でも疲労と併発が記載されています。 [1] [2] [3]
重症度の目安(CTCAE準拠)
下表は食欲不振に関連する摂取量低下の目安です。自己評価の参考にして、必要時は主治医へ相談してください。
| 重症度 | 目安 | 対応の目安 |
|---|---|---|
| グレード1 | 食欲低下はあるが食習慣はほぼ維持 | 栄養工夫で様子見、定期報告 |
| グレード2 | 経口摂取の低下あり(著明な体重減少・脱水・栄養失調はなし) | 栄養補助や制吐対策、受診推奨 |
| グレード3 | 十分なカロリーや水分がとれない、経管栄養・TPN・入院が必要 | 早急に受診・入院管理が必要 |
まず試したい食事の工夫
- 🍽️ 少量を頻回に:3食にこだわらず、2時間おきに少量ずつ食べる方法に切り替えましょう。 [7] [8]
- 🕰️ 食べられるタイミングを活用:朝は食べやすいことが多いので、食欲がある時間帯に栄養を稼ぎます。 [9]
- 🚫 食事中の水分を控えめに:飲み物でお腹が膨れてしまうので、食事の30分前後に水分を分けて取るのがおすすめです。 [1] [2] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [9]
- 🧀 高カロリー・高たんぱくを優先:卵、乳製品、肉魚、豆製品、ナッツ、バターやオイルなどで少量でも栄養密度を高く。 [16] [17]
- 🍯 追い足しの工夫:バターや油を加える、ナッツやピーナッツバターをプラス、全脂肪乳やチーズを活用して手軽にカロリーアップ。 [18]
- 📦 手軽な非常食を常備:チーズ、クラッカー、アイスクリーム、ドライフルーツ、缶詰フルーツ、ヨーグルトなど。 [19]
- 🎧 食事環境を心地よく:静かな音楽、好きな器、家族と一緒に食べるなど、食事時間を楽しくする工夫も効果的です。 [9]
吐き気・嘔吐があるときのポイント
- 免疫療法そのものは強い吐き気を起こしにくい治療に分類されることが多いですが、併用薬や個人差で対策が必要になることがあります。 [5]
- 制吐薬(吐き気止め)を適切に使用し、必要に応じてステロイド併用が検討される場合があります(遅れて出る吐き気への対応として記載あり)。 [5]
管理の実践ステップ
- 📓 食事・水分・体重の記録:食べた量、飲めた水分、体重の変化をメモに残し、診察時に共有しましょう。これが重症度評価に役立ちます。 [4]
- 🥤 栄養補助食品の活用:高栄養のドリンクやゼリーは少量でカロリー・たんぱく質を確保できます。 [16] [17]
- 👩⚕️ 管理栄養士へ相談:体重減少や摂取困難が続く場合は早めに専門家へ。個別に合ったレシピや補助食品の選び方を提案してもらえます。 [1] [2] [10] [11] [12] [13] [14] [15]
- 🧪 原因の評価(医療機関):甲状腺機能や副腎機能、腸炎の有無など内分泌・消化器のチェックが必要になることがあります。 [6] [5]
受診が必要なサイン
- ❗ 24–48時間以上、ほとんど食べられない/飲めない。入院や点滴が必要な場合があります。 [4]
- ❗ 急な体重減少、脱水の疑い(口が渇く・尿量減少・立ちくらみ)。早めの連絡が安全です。 [4]
- ❗ 持続する強い腹痛、下痢・血便、タール便(黒くて粘る便)は免疫関連の腸炎の可能性があり、至急受診が必要です。 [6]
- ❗ 頭痛が続く、極度のだるさ、冷えや動悸などは内分泌異常のサインのことがあり、検査が勧められます。 [6]
まとめ
- 免疫療法では食欲不振は起こり得る副作用で、吐き気・疲労・内分泌異常・腸炎などが関係することがあります。 [6] [1] [2] [5] [3]
- 食事の取り方を工夫し、少量頻回・高カロリー高たんぱく・食事中の水分を控えるなどで改善を目指しましょう。 [9] [7] [19] [18] [8]
- 摂取が難しい、体重が減る、消化器症状や内分泌のサインがある場合は早めに受診し、必要なら制吐薬や栄養サポート、原因の検査を受けましょう。 [6] [5] [4] [1] [2]
参考になるポイントの早見表
| 対策の狙い | 具体策 | 備考 |
|---|---|---|
| 食べる量を確保 | 少量頻回・朝に栄養を稼ぐ | タイマーで2時間ごとに一口でも可 [7] [9] |
| 濃い栄養 | 高カロリー・高たんぱく食品を優先 | 乳製品、卵、肉魚、豆、ナッツ、油の追い足し [16] [17] [18] |
| 食事環境 | 心地よい雰囲気づくり | 音楽・好きな器・家族と食事 [9] |
| 水分管理 | 食事中の過剰な水分を避ける | 食前・食後30分に分ける [1] [2] [10] [11] [12] [13] [14] [15] |
| 専門相談 | 管理栄養士に相談 | 体重減少・摂取困難時は積極的に [1] [2] |
必要に応じて、主治医と連携しながら栄養サポートや制吐薬の調整、ホルモン・腸炎の評価を受けてください。 [6] [5] [1] [2]
関連する質問
出典
- 1.^abcdefghiPatient information - Melanoma metastatic - Ipilimumab and nivolumab(eviq.org.au)
- 2.^abcdefghiPatient information - Adjuvant - Nivolumab - flat dosing(eviq.org.au)
- 3.^abc4108-Gastroesophageal and oesophageal adjuvant nivolumab(eviq.org.au)
- 4.^abcdefNausea | eviQ(eviq.org.au)
- 5.^abcdefg7-Prevention of anti-cancer therapy induced nausea and vomiting (AINV)(eviq.org.au)
- 6.^abcdefgКак справиться с побочными эффектами иммунотерапии(mskcc.org)
- 7.^abcEating Well During Your Cancer Treatment(mskcc.org)
- 8.^abEating Well During Your Cancer Treatment(mskcc.org)
- 9.^abcdefNo appetite during cancer treatment? Try these tips(mayoclinic.org)
- 10.^abcPatient information - Advanced or metastatic - Nivolumab - flat dosing(eviq.org.au)
- 11.^abcPatient information - Metastatic - Nivolumab maintenance (flat dosing)(eviq.org.au)
- 12.^abcPatient information - Adjuvant - Nivolumab - flat dosing(eviq.org.au)
- 13.^abcPatient information - Metastatic - Nivolumab maintenance (weight based dosing)(eviq.org.au)
- 14.^abcPatient information - Melanoma metastatic - Ipilimumab and nivolumab(eviq.org.au)
- 15.^abcPatient information - Advanced or metastatic - Nivolumab - weight based dosing(eviq.org.au)
- 16.^abcNo appetite during cancer treatment? Try these tips(mayoclinic.org)
- 17.^abcNutrition During Cancer Treatment(stanfordhealthcare.org)
- 18.^abcNo appetite during cancer treatment? Try these tips(mayoclinic.org)
- 19.^abNo appetite during cancer treatment? Try these tips(mayoclinic.org)
ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。