アスピリンは視力障害を起こす?副作用と対処法
アスピリンは視力に影響するのか
結論として、アスピリン自体が急激な視力低下を直接起こすことは一般的ではありませんが、まれに眼の出血や視機能への影響が問題になる状況があります。 出血傾向(血が止まりにくい状態)を高める作用があるため、眼内の出血(網膜・硝子体など)が起きやすい人では症状が目立つことがあります。視力や見え方に異常が出た場合は、自己判断で継続せず眼科で評価を受けることが大切です。 [1]
どんな眼の副作用が報告されているか
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出血リスクの増加
アスピリンは血小板の働きを抑えて血を固まりにくくするため、体の各所で出血リスクが上がります。眼も例外ではなく、網膜や硝子体に出血があると「かすむ」「黒い影・飛蚊」(黒い糸くずのようなもの)、「急な視力低下」を感じることがあります。こうした出血はアスピリン使用者で臨床的に懸念される点です。 [1] -
年齢関連黄斑変性(AMD)との関連が示唆された研究
一部の長期追跡研究では、定期的なアスピリン使用とAMDの発症リスク増加との関連が示されています。AMDは中心視力の低下やゆがみを生じる慢性疾患です。関連は「因果関係が確定」とまでは言い切れず、心血管疾患予防などのベネフィットとあわせた総合判断が必要です。 [PM8]
レビューでも、アスピリンとAMDの関係が議論されており、患者ごとにリスクと利益のバランスを取る重要性が指摘されています。 [PM7] -
他の鎮痛薬(例:イブプロフェン)の視覚症状情報との比較
参考までに、イブプロフェンでは「視力低下・かすみ・暗点・色覚変化」が報告されており、こうした症状が出た場合は中止と眼科的検査が推奨されています。アスピリンでは視覚異常の具体的列挙は少ないものの、出血に伴う見え方の異常が問題になり得ます。 [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9]
視力への影響が疑われるサイン
以下の症状が出たら、速やかに眼科受診を検討しましょう。
- 片眼または両眼の急なかすみ、視力低下、中心が見えづらい
- 飛蚊症(突然増えた黒い影・小さな点の増加)
- 視野にカーテンのような影がかかる
- 直線がゆがんで見える(AMDで典型的)
- 眼痛や赤み、まぶしさの増加
出血のサイン(黒い便や吐血など全身症状)がある場合は救急対応が必要です。 [1]
リスクが高まりやすい人
次の条件が重なると、眼の出血や視力への影響が目立ちやすくなることがあります。
- 高齢、糖尿病網膜症・高血圧性網膜症など既存の眼底疾患
- 近年の眼科手術・レーザー治療後(眼の中は出血しやすく、薬の影響が目立つ場合があります)
- 他の抗血栓薬(クロピドグレルなど)との併用で総出血リスクが上がっている場合 [10]
- コントロール不良の全身疾患(腎疾患、血液疾患など)
安全に続けるためのポイント
アスピリンの有用性(心筋梗塞・脳梗塞の予防)は大きいため、勝手に中止しないことが基本です。 ただし、眼の症状が出たら以下のように対応しましょう。 [1]
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症状が出たら受診優先
視力低下や飛蚊症が急に悪化したら眼科受診を最優先にしましょう。自己判断で継続・中止はせず、処方医(循環器・脳神経内科等)とも連絡して総合的に判断を仰ぐのがおすすめです。 [1] -
用量・併用の見直し
心血管保護目的の低用量(例:81mg)と他薬併用で出血リスクが異なります。併用薬や用量の調整でリスクを下げられる可能性があります。 [10] -
眼科での定期チェック
既存の眼疾患がある場合や高齢の方は、定期的な眼底検査(光干渉断層計:OCT、眼底写真など)で出血や黄斑の変化を早期発見しましょう。AMDの兆候があるなら生活習慣(禁煙、血圧・血糖管理)や栄養管理も重要です。 [PM7] [PM8] -
手術・処置前の相談
眼科手術やレーザー治療前後は、アスピリンの扱いを術者と処方医が協議します。術中・術後の出血リスクに応じて一時調整が検討されることがありますが、中止の可否は疾患の重み(心脳血管イベントリスク)とのバランスで決まります。 [11]
具体的なセルフケアと生活上の注意
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見え方のセルフチェック
Amslerグリッド(格子状の表)で中心視のゆがみや欠けを定期チェックしましょう。異常があれば早めに眼科へ。 [PM7] [PM8] -
血圧・血糖の管理
高血圧や糖尿病は眼底出血やAMDを悪化させます。日々の管理が視力保護につながります。 [PM8] -
禁煙・運動・食事
禁煙はAMDリスク低減に有効です。緑黄色野菜、魚(ω-3脂肪酸)などの摂取が眼の健康に役立つことがあります。 ただしサプリメントは薬との相互作用に注意し、主治医に必ず相談してください。 [PM7] [PM8]
表:アスピリンと視力への影響の整理
| 観点 | 可能な影響・注意点 | 推奨アクション |
|---|---|---|
| 出血傾向 | 網膜・硝子体出血でかすみ・飛蚊・視力低下が起こり得る | 眼科受診、処方医へ連絡、併用薬・用量の見直し [1] [10] |
| AMDとの関連 | 定期使用とAMD発症リスク増加の関連を示す研究あり(因果は未確定) | 定期眼底検査、生活習慣改善、総合的にリスク・ベネフィット評価 [PM8] [PM7] |
| 手術前後 | 出血リスクに応じて一時調整が検討される | 術者と処方医で計画共有、自己中止は避ける [11] |
| 他薬併用 | 抗血小板薬併用で出血リスク増加 | 併用の必要性と用量調整を検討 [10] |
まとめ
アスピリンは視力そのものを直接損なう薬ではないと考えられますが、出血傾向のため眼内出血を伴う見え方の異常が起こる可能性があります。 また、長期使用とAMD発症リスク増加を示唆する研究があり、個々の背景(年齢、眼疾患、心血管リスク)に応じた慎重な判断が望まれます。 症状が出たら眼科受診を優先し、決して自己判断で中止せず、処方医と連携して安全に治療を続けることが大切です。 [1] [10] [PM8] [PM7]
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関連する質問
出典
- 1.^abcdefgASPIRIN LOW DOSE CHEWABLE- aspirin tablet, chewable(dailymed.nlm.nih.gov)
- 2.^↑DailyMed - IBUPROFEN tablet(dailymed.nlm.nih.gov)
- 3.^↑DailyMed - IBUPROFEN tablet(dailymed.nlm.nih.gov)
- 4.^↑DailyMed - IBUPROFEN tablet(dailymed.nlm.nih.gov)
- 5.^↑DailyMed - IBUPROFEN tablet, film coated(dailymed.nlm.nih.gov)
- 6.^↑DailyMed - IBUPROFEN tablet(dailymed.nlm.nih.gov)
- 7.^↑DailyMed - IBUPROFEN tablet(dailymed.nlm.nih.gov)
- 8.^↑(dailymed.nlm.nih.gov)
- 9.^↑DailyMed - IBUPROFEN tablet(dailymed.nlm.nih.gov)
- 10.^abcdeCLOPIDOGREL BISULFATE tablet, film coated(dailymed.nlm.nih.gov)
- 11.^ab약학정보원(health.kr)
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