Persly 医療専門チームPersly 医療専門チーム
2026年2月23日5分で読める

PubMedの資料に基づく | ナプロキセンを服用しているときに生姜(ジンジャー)を食べたりサプリで摂ったりしても相互作用の心配はありませんか?

要点:

料理の少量の生姜は、ナプロキセンとの併用でも一般的に大きな問題は起こりにくいと考えられます。生姜サプリや高用量では抗血小板作用により出血リスクが高まる可能性があるため、併用は控え、黒色便や鼻血など出血サインに注意してください。

ナプロキセンと生姜(ジンジャー)の相互作用はある?安全性のポイント

結論として、生姜を料理として通常量で摂る場合は、一般的には大きな問題が起こらないことが多いと考えられますが、生姜サプリや高用量の摂取では「血が止まりにくくなる(抗血小板作用)」可能性が示唆されており、ナプロキセンなどのNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)と併用すると出血リスクが高まる恐れがあります。 [1] 生姜の血小板凝集抑制作用については臨床試験で結果が割れており「はっきりしない(エビデンスは不確実)」ものの、リスク回避の観点からサプリの併用は控えめにするのが無難です。 [2]


生姜がもつ「血をサラサラにする」作用について

  • 生姜は血小板が集まるのを妨げる方向に働くことがあり、出血傾向を強める可能性が指摘されています。 [3]
  • 医療機関のハーブ情報でも、生姜は抗凝固薬や抗血小板薬、NSAIDsと一緒に使うと出血リスクが上がる恐れがあるため注意が必要とされています。 [1]
  • ただし、臨床試験をまとめたレビューでは、用量・製剤・対象によって結果が揺れており、明確に危険と断定できるほどの一貫した証拠はありません。 [2]

ナプロキセン自体の出血リスク

  • ナプロキセンを含むNSAIDsは、それ自体が胃腸の出血(胃潰瘍や黒色便など)を引き起こすことがあり、年齢が高い方、過去に胃潰瘍がある方、抗凝固薬・ステロイド併用などでリスクがさらに上がります。 [4]
  • そのため、出血傾向を高める可能性がある生姜サプリを加えると、理論上はリスクが重なり得ます。 [4]

料理の生姜とサプリの違い

  • 料理で使う少量の生姜(例:おろし生姜、小さじ〜大さじ程度)では、実臨床で問題が生じることは比較的少ないと考えられます。これは、日常的摂取量が低く、作用が穏やかなためです。 [2]
  • 一方で、カプセル・エキスなどの生姜サプリは有効成分が濃縮され、用量が高くなりがちなため、抗血小板作用による出血リスクの懸念が現実的になります。医療機関のハーブガイダンスでも、NSAIDs併用時の生姜サプリは避ける/慎重にするよう勧められています。 [1]

どんな症状に注意すべき?

  • 胃腸出血のサイン
    • 黒色便(タールのような便)、鮮血便、吐血、コーヒー残渣様の嘔吐、めまい・立ちくらみ、動悸、顔色不良などは要注意です。これらがあれば、ナプロキセンと生姜サプリの併用を中止し、速やかに受診してください。 [4]
  • 鼻血や歯茎出血が止まりにくい、皮下出血(あざ)が増えるなども、出血傾向の指標になり得ます。 [1]

安全に併用するための実践ポイント

  • 生姜は「料理で少量」を基本にし、生姜サプリは原則控えることが無難です。 [1] [2]
  • どうしてもサプリを使いたい場合は、
    • 低用量から開始し、短期間のみ試す(例:数日〜1週間)。 [2]
    • ナプロキセン服用中は出血サインに注意し、異常があれば即中止。 [4]
    • 胃保護のため、医師からプロトンポンプ阻害薬(PPI)などの胃薬併用が提案されることがあります(既往や併用薬により適否が変わります)。 [5]
  • アルコールの多飲、他の鎮痛薬(アスピリン、イブプロフェンなど)との重複は、胃腸出血のリスクを一段と高めますので避けましょう。 [4]
  • 手術前後や抜歯前後は、生姜サプリの使用を避けるのが一般的に安全です。 [6]

比較サマリー:生姜の摂取形態とリスク

項目料理で少量の生姜生姜サプリ(濃縮・高用量)
代表的な用量小さじ〜大さじ程度成分濃度が高く用量が多い傾向
抗血小板作用の不確実性作用は弱く、臨床上は問題が少ない傾向作用が強まる可能性があり注意が必要
ナプロキセンとの併用多くは許容可能と考えられる出血リスクが重なる恐れ、原則控える
手術・抜歯前後常識的な食事量なら問題ないことが多い使用回避が推奨されやすい
受診推奨サイン目立つ出血症状があれば受診軽微な出血傾向でも中止・受診を検討

参考根拠の要点:生姜の抗血小板作用は研究間で結果が割れており不確実ですが、濃縮サプリでは用量依存的に作用が現れる可能性が否定できないため、NSAIDs併用時は慎重対応が推奨されます。 [2] [1] ナプロキセン自体が胃腸出血リスクを持つため、リスクが重なる状況は避けるのが安全です。 [4]


まとめ

  • 料理の生姜は少量であれば、ナプロキセンと併用しても大きな問題は起こりにくいと考えられます。 ただし、体質や他の薬によっては個人差があります。 [2]
  • 生姜サプリ(高用量)は、出血リスクの観点から原則控えるのが安全です。 どうしても使用したい場合は、用量を抑え、期間を限定し、出血サインに注意しながら行いましょう。 [1] [4]
  • 出血を示す症状が出たら、ナプロキセンと生姜サプリの併用を中止して受診してください。 [4]

必要であれば、現在のナプロキセンの用量、併用中の薬(特に抗凝固薬・抗血小板薬・SSRI・ステロイドなど)、胃腸の既往、サプリの製品名と用量を教えてください。最適な安全策をご提案します。 [5] [4]

関連する質問

関連記事

出典

  1. 1.^abcdefgGinger(mskcc.org)
  2. 2.^abcdefgThe Effect of Ginger (Zingiber officinale) on Platelet Aggregation: A Systematic Literature Review.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  3. 3.^Ginger(mskcc.org)
  4. 4.^abcdefghiALL DAY PAIN RELIEF- naproxen sodium tablet, coated(dailymed.nlm.nih.gov)
  5. 5.^abRisk of upper gastrointestinal bleeding from different drug combinations.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  6. 6.^Ginger(mskcc.org)

ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。