
WHOの資料に基づく | フルオキセチン服用中に緑茶(カフェインやL-テアニンを含む)を飲むことで相互作用や安全性に問題はありますか?
要点:
フルオキセチンと通常量の緑茶の併用は、一般的に大きな相互作用は報告されておらず概ね安全と考えられます。ただし、カフェインによる不眠や動悸の悪化には個人差があるため量や時間帯に注意し、高用量の緑茶抽出物サプリは避け、体調変化があれば医師に相談してください。
フルオキセチン(SSRI)と日常的な範囲の緑茶の併用は、一般的には大きな問題を起こしにくいと考えられますが、いくつかの注意点があります。結論としては、普通量の緑茶であれば多くの人で安全と考えられますが、高濃度の緑茶抽出物サプリや過剰なカフェイン摂取は避け、体調変化に注意することをおすすめします。
基本ポイント
- 確認されている主な相互作用は、フルオキセチンと一部のハーブ(セントジョーンズワートやトリプトファン)などで、緑茶は主要な注意相手としては挙げられていません。 [1] [2]
- 緑茶(カテキン、EGCG)の成分は一部の代謝酵素や薬物トランスポーターに影響し得ることが報告されていますが、これは主に抽出物や高用量での話で、通常の飲用量ではヒトでの影響は限定的とされています。 [3] [4] [5]
- フルオキセチンの代謝はCYP2D6などが中心で、緑茶の主な酵素影響(CYP3A4やUGT、OATPなど)とは重なりが限定的です。したがって、薬物血中濃度が大きく変化する可能性は高くないと考えられます。 [6] [4]
カフェインとの関係
- 緑茶に含まれるカフェインは、中枢神経の刺激、不眠、動悸、ふるえ、胃部不快などを起こすことがあります。フルオキセチン自体はカフェインを強く増加させる薬ではありませんが、個人差で神経過敏や不眠が強く出る場合があります。(一般論として、カフェインの代謝は他薬で影響されることがあるため、睡眠や不安が悪化するなら減量が無難です。) [7]
- カフェインの影響は用量依存で、夕方以降の摂取を控える、1日のカフェイン量(コーヒー換算で2〜3杯程度相当まで)を目安にするといった工夫が役立ちます。 [7]
L-テアニンとの関係
- L-テアニンは緑茶由来のアミノ酸で、リラックス作用が示唆されています。フルオキセチンとの明確な有害相互作用は公的情報では確認されていません。(ただしサプリとして高用量を摂る場合は個別に医師へ相談が安全です。) [3]
緑茶抽出物(サプリ)に注意
- 緑茶抽出物や高用量サプリは、CYP3A4やUGT、薬物トランスポーター(OATP1A2など)に作用し、他薬の吸収や代謝を変える可能性が報告されています。これは特定薬で実臨床レベルの相互作用(例:ナドロールの血中低下など)が観察されています。通常の飲用量の緑茶ではヒトでの影響は限定的とされていますが、サプリは用量が大きく、影響が強まる恐れがあります。 [4] [8] [3]
- したがって、フルオキセチン内服中は緑茶“抽出物サプリ”の自己追加は控え、飲用はお茶として適量にとどめるのが無難です。 [3] [4]
セロトニン症候群などの懸念
- フルオキセチンは他のセロトニン作用薬(MAOIや一部ハーブ)との併用でセロトニン症候群(発熱、筋硬直、意識混乱など)のリスクが知られています。緑茶はセロトニン作用薬ではなく、この点の高い懸念は一般的にありません。 [9] [10]
- ただし、セントジョーンズワートやトリプトファンなどはフルオキセチンと併用注意なので、緑茶以外のサプリの無断併用は避けましょう。 [1] [2]
実用的な飲み方ガイド
- 適量の目安:湯飲み2〜3杯/日程度の通常の緑茶は多くの方で問題になりにくいと考えられます。就寝6〜8時間前のカフェイン摂取は避けると睡眠悪化を予防できます。 [7]
- 避けたいケース:
- 受診や相談の目安:動悸が持続する、強い不眠、震え、吐き気、異常な不安増悪などが続く場合は医師・薬剤師に相談しましょう。他のサプリや減量茶(成分不明のダイエットティー)は成分が多様でリスクが読みにくいため控えるのが安全です。 [7] [3]
まとめ
- 通常量の緑茶は、フルオキセチンとの重大な相互作用は一般的に報告されておらず、多くの場合で安全と考えられます。 [1] [2]
- 高用量の緑茶抽出物サプリは薬物代謝・輸送に影響し得るため避けるか、医療者へ事前相談がおすすめです。 [3] [4]
- カフェインによる不眠や不安の悪化には個人差があるため、体調に合わせて量とタイミングを調整しましょう。 [7]
参考情報(根拠の要点)
- 一般的な相互作用注意相手(セントジョーンズワート、トリプトファン)に緑茶は含まれていない。 [1] [2]
- 緑茶成分はCYP3A4、UGT、OATP1A2などに影響し得るが、ヒトでの影響は高用量やサプリで問題化しやすい。 [3] [4] [8]
- フルオキセチンの主要代謝はCYP2D6で、緑茶の主な酵素影響と完全には重ならない。 [6] [4]
- セロトニン症候群はMAOIなどとの併用で問題となるが、緑茶は該当しない。 [9] [10]
よくある質問への回答
-
緑茶は毎日飲んでも大丈夫ですか?
→ 多くの方で適量なら問題になりにくいと考えられますが、不眠や動悸が出るなら減らしましょう。 [7] -
デカフェ緑茶やほうじ茶は?
→ カフェインが少ないため、不眠や動悸のリスクは下がります。(抽出物サプリでない限り、相互作用リスクも低いと考えられます。) [3] -
L-テアニンのサプリは?
→ 緑茶として含まれる範囲では大きな懸念は乏しいものの、サプリの高用量は安全性データが限られるため、開始前に医師へ相談が安心です。 [3]
この内容でご不安な点や、今どのくらいの量の緑茶やサプリを摂っているか、もう少し詳しく教えていただけますか?
関連する質問
出典
- 1.^abcdFluoxetine: MedlinePlus Drug Information(medlineplus.gov)
- 2.^abcdFluoxetine: MedlinePlus Drug Information(medlineplus.gov)
- 3.^abcdefghijThe effects of green tea polyphenols on drug metabolism.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 4.^abcdefghGreen Tea(mskcc.org)
- 5.^↑Green Tea(mskcc.org)
- 6.^abFluoxetine: clinical pharmacology and physiologic disposition.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 7.^abcdefgClinically relevant drug interactions in anxiety disorders.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 8.^abGreen Tea(mskcc.org)
- 9.^ab(dailymed.nlm.nih.gov)
- 10.^abFluoxetine: MedlinePlus Drug Information(medlineplus.gov)
ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。


