アスピリン服用中の飛行機搭乗は安全?注意点まとめ
要点:
アスピリン服用中の航空旅行の安全性と注意点
結論として、アスピリンを服用していても多くの人は飛行機に安全に搭乗できます。 ただし、アスピリンには胃腸出血などの出血リスクがあるため、長時間のフライトではいくつかの注意を守ることが大切です。 [1] アスピリンはNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)であり、特に高齢、胃潰瘍歴、抗凝固薬の併用、過量内服、常習的飲酒などがある場合は出血のリスクが高まります。 [1] アスピリンを服用していることは、手術や歯科処置の予定がある場合に事前に医療者へ必ず伝えるべき重要情報です。 [2]
アスピリン服用と「飛行機内での血栓」の関係
- 長距離フライトでは深部静脈血栓症(DVT)への注意が必要ですが、一般的な旅行者では薬による予防は推奨されません。 [3]
- 高リスク(過去の血栓、最近の手術、産後、がん治療中、複数のリスク因子など)の長距離旅行者は、圧迫ストッキングや低分子ヘパリン(LMWH)などの予防が検討されます。 [4] [5]
- その際、薬剤予防が必要なら抗凝固薬が推奨され、抗血小板薬(アスピリン)は基本的に第一選択ではありません。 [6] ただし、圧迫ストッキングやLMWHが不可能な場合に限り、アスピリンを「しないよりはまし」として用いる選択肢が示されることがあります。 [7] [4]
- 一方で、一般的な長距離旅行者にはアスピリンや抗凝固薬の予防使用は推奨されません。 [3]
機内での具体的な注意点
- 水分補給と軽い運動:2~3時間おきに立って歩く、ふくらはぎのポンプ運動、足首回しをしましょう。これにより血流を保ちやすくなります。 [5]
- 座席選び:可能なら通路側を選ぶと立ち上がりやすく、運動がしやすいです。 [3]
- 圧迫ストッキング:ひざ下の適切な圧(15–30 mmHg)の製品は、長距離フライトでの無症候性DVTを減らす効果が示されています。 [5] [3]
- アルコールの控えめ摂取:アスピリン服用中に過度の飲酒は胃腸出血リスクを高めます。 [8] [9]
- 他のNSAIDsとの併用回避:イブプロフェンやナプロキセンなど他のNSAIDsとの重複は出血リスクを上げます。 [10] [1]
- 胃症状に注意:胸やけ、黒色便、吐血、めまいなどがあれば出血のサインの可能性があり、受診が望まれます。 [1]
持参・準備しておくと良いもの
- 内服リスト:処方薬・市販薬・サプリの一覧を書面で携帯しましょう。これは緊急時や入国審査、機内での体調不良時に役立ちます。 [11]
- 薬の原包装:アスピリンは元のパッケージに入れたまま持ち歩くと、成分表示や用法が確認できて安心です。 [11]
- 胃薬の検討:胃の弱い方は、医療者に胃粘膜保護薬や酸分泌抑制薬の併用可否を相談すると良いでしょう。 [12] [13]
手術や歯科処置が旅行に絡む場合
旅行前後に手術や歯科処置の予定があるなら、アスピリン継続可否を事前に必ず相談してください。アスピリンは出血を増やす可能性があり、処置内容により休薬調整が必要となることがあります。 [2] 一般的な注意として、術前の一定期間にアスピリンを避ける指示が出る場合がありますが、心血管目的での継続が望まれるケースもあるため、自己判断で中止しないことが重要です。 [14] [2]
追加で注意したい人
以下に当てはまる方は、出血や副作用リスクが高まるため旅行前に医療者へ相談するのがおすすめです。
- 60歳以上、胃潰瘍・胃腸出血の既往がある方。 [1]
- 抗凝固薬(血液をサラサラにする薬)やステロイドを併用している方。 [1]
- 高血圧、心臓病、肝硬変、腎疾患、喘息を持つ方。 [12] [13]
- 利尿薬を使用中の方。 [12] [13]
- 毎日3杯以上の飲酒をする方。 [8] [9]
まとめ
- アスピリン服用中でも航空旅行は通常可能ですが、出血リスクに配慮し、長距離フライトではDVT対策(こまめな歩行、脚の運動、適切な圧迫ストッキング)を心がけましょう。 [5] [3]
- 薬の重複や過度な飲酒を避け、胃症状に注意してください。 [1] [8]
- 高リスクの方は、事前に医療者と予防策を相談し、必要に応じて圧迫ストッキングやLMWHなどの選択肢を検討します。アスピリンは第一選択ではなく、他の方法が困難なときの代替として使われる場合があります。 [6] [4] [7] [3]
- 手術・歯科処置の予定がある場合は、自己判断で中止せず、必ず事前に医療者へ連絡して調整しましょう。 [2] [14]
関連する質問
出典
- 1.^abcdefgAspirin(dailymed.nlm.nih.gov)
- 2.^abcdDaily aspirin therapy: Understand the benefits and risks(mayoclinic.org)
- 3.^abcdefDeep Vein Thrombosis and Pulmonary Embolism(cdc.gov)
- 4.^abcDeep Vein Thrombosis and Pulmonary Embolism(cdc.gov)
- 5.^abcdDeep Vein Thrombosis and Pulmonary Embolism(cdc.gov)
- 6.^abDeep Vein Thrombosis and Pulmonary Embolism(cdc.gov)
- 7.^abDeep Vein Thrombosis and Pulmonary Embolism(cdc.gov)
- 8.^abcADULT LOW DOSE ASPIRIN- aspirin tablet, delayed release(dailymed.nlm.nih.gov)
- 9.^abBAYER GENUINE ASPIRIN- aspirin tablet(dailymed.nlm.nih.gov)
- 10.^↑Aspirin Tablets(dailymed.nlm.nih.gov)
- 11.^abAspirin: MedlinePlus Drug Information(medlineplus.gov)
- 12.^abcADULT ASPIRIN REGIMEN LOW DOSE- aspirin tablet, coated(dailymed.nlm.nih.gov)
- 13.^abcDailyMed - ASPIRIN tablet, film coated(dailymed.nlm.nih.gov)
- 14.^abAspirin, sodium bicarbonate, and citric acid (oral route) - Side effects & dosage(mayoclinic.org)
ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。