
PubMedの資料に基づく | 痛風の人は卵を食べても大丈夫ですか?
要点:
卵はプリン体が少ないため、痛風でも適量(目安は1日1個)なら摂取可能です。肉や内臓、魚介、アルコール、果糖飲料を控え、低脂肪乳製品や豆類を活用し、油控えめの調理を心がけましょう。食事は補助的で、必要に応じて薬物治療を継続してください。
痛風の方が卵を食べられるかという点については、一般的には適量の卵は摂取可能と考えられます。卵はプリン体(尿酸の材料)の含有量が低く、赤身肉や内臓、魚介(特に干物や貝類)などと比べて尿酸値を上げにくい食品だからです。食事だけで尿酸値が大きく下がるわけではないものの、プリン体の多い動物性食品を控え、低脂肪乳製品や植物性食品を増やすと、発作頻度を減らす助けになります。 [1] [2]
卵が比較的「安心」な理由
- 卵は高プリン体食品ではありません(肉類や内臓、魚介に比べて少ない)。そのため、痛風の食事管理では「完全に避ける食品」には該当しません。 [1] [2]
- 痛風の食事では、内臓(レバー・腎臓など)、赤身肉(牛・羊・豚)、多くの魚介は制限の対象ですが、たんぱく源としては「脂肪の少ない肉・鶏肉」「低脂肪乳製品」「豆類」が推奨されます。卵はこの中で頻回に悪者とされておらず、適量なら組み込みやすい食材です。 [2] [1]
- なお、食事だけで尿酸値を十分に下げるのは限界があり、薬物治療が必要なことが多い点も押さえておきましょう。食事管理は発作回数や重症度を和らげる補助的な役割と考えるのが現実的です。 [3] [1]
どれくらい食べてよいか(目安)
- 個人差はありますが、1日1個程度の卵なら、他の動物性たんぱくの量(肉・魚の多食)を控える前提で、多くの方にとって無理のない範囲と言えます。これは、痛風食の基本である「動物性たんぱくの量を適度に」「動物性プリン体過多を避ける」という考えに沿うものです。 [2] [4]
- 1日のたんぱく源の全体像として、赤身肉や魚介の量を控えつつ、低脂肪の乳製品(牛乳・ヨーグルト・チーズ)や豆類と組み合わせると、尿酸管理に役立ちます。 [2] [4]
食べ方のコツ(発作予防の観点)
- 🥚 油を使い過ぎない調理(ゆで卵、蒸し、レンジ)を選ぶと、体重管理と尿酸の排泄にプラスです。脂質過多は尿酸の排泄を妨げやすいとされます。 [4]
- 🍽️ たんぱく質の偏りを避けるため、卵だけで量を稼がず、低脂肪乳製品や豆類を組み合わせましょう。 [2] [4]
- 🍺 アルコール、特にビールは発作リスクを高めるので、卵の可否よりもまずアルコール管理が重要です。 [1]
- 🥤 果糖の多い甘い飲料は尿酸を上げやすいため控えめにしましょう。 [1]
科学的な背景(かんたん解説)
- 尿酸はプリン体が分解されてでき、動物性の高プリン体食品の過剰摂取は急性発作のリスク上昇と関連します。短期的な摂取増でも発作が増えることが報告されています。したがって、卵のようにプリン体が少ない動物性食品を適量選ぶことには理屈があります。 [5]
- 一方で、食事だけでは血中尿酸値を十分に下げにくく、薬物治療が必要な人が多いのが現実です。食事の見直しは、発作の回数や重さを減らす「補助策」と捉えるのが妥当です。 [3]
- 栄養戦略としては、低脂肪乳製品の摂取は有利、肉類・魚介・内臓・酒・果糖は不利という傾向が一貫して示されています。 [2] [1] [6]
よくある疑問への回答
- Q. コレステロールが心配で卵を避けたほうがいい?
A. 痛風そのものにはプリン体の影響が中心で、卵のコレステロールは直接の発作誘因ではありません。とはいえ、脂質摂取が多いと尿酸排泄を妨げやすいため、1日1個程度・油少なめの調理がバランスとして無難です。 [4] - Q. 卵よりも気をつけるべき食品は?
A. 内臓類、赤身肉の多量摂取、多くの魚介、アルコール(特にビール)、果糖飲料は要注意です。 [2] [1] - Q. 卵白だけならどう?
A. 卵白はほぼたんぱく質でプリン体は非常に少なく、全卵よりさらに影響は小さいと考えられます。ただし、全体のたんぱく量が過剰にならないように配慮しましょう。 [2]
1日の食事例(目安)
- 朝:ゆで卵1個+全粒パン+サラダ+低脂肪ヨーグルト(加糖なし)
- 昼:鶏むねの蒸し料理(小〜中量)+たっぷり野菜+雑穀ご飯少なめ
- 夜:豆腐と野菜の炒めもの(油は少なめ)+具だくさん味噌汁+果物少量
- 間食・飲料:水やお茶中心、甘い清涼飲料・アルコールは控えめ
→ この組み方なら、動物性プリン体過多を避けつつ、たんぱく質とカルシウムを確保できます。 [2] [4]
まとめ
- 卵は高プリン体食品ではないため、痛風の方でも適量なら食べられる可能性が高いです。 [1] [2]
- ただし、肉・魚介・内臓の量、アルコールや果糖飲料の摂取、脂質のとりすぎのほうが発作との関連が強く、そちらの調整を優先するとよいです。 [2] [1] [5]
- 食事はあくまで補助であり、尿酸降下薬などの治療が必要なケースでは継続が重要です。 [3]
ご自身の体重や合併症、現在の薬の内容によって適量は変わりうるので、かかりつけでの個別相談も検討してください。 [3]
関連する質問
出典
- 1.^abcdefghijGout diet: What's allowed, what's not(mayoclinic.org)
- 2.^abcdefghijklGout diet: What's allowed, what's not(mayoclinic.org)
- 3.^abcdGout diet: What's allowed, what's not(mayoclinic.org)
- 4.^abcdef통풍의 식사요법 Gout | 건강정보(health.severance.healthcare)
- 5.^abPurine-rich foods intake and recurrent gout attacks.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 6.^↑Risk factors for gout and prevention: a systematic review of the literature.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。


