
PubMedの資料に基づく | 線維筋痛症では、手足にチクチク・ピリピリするようなしびれは一般的な症状ですか?
要点:
線維筋痛症では、手足のチクチク・ピリピリといったしびれ(異常感覚)が比較的よく見られます。研究でも高頻度が示されており、痛覚過敏(中枢性感作)や小繊維神経障害などが関与すると考えられます。神経分布に一致する持続的なしびれや筋力低下がある場合は、手根管症候群などの鑑別も検討が必要です。
はい、線維筋痛症では手足の「チクチク」「ピリピリ」といったしびれ(異常感覚・しびれ感)は比較的よくみられる症状です。公的な患者向け情報でも、腕や脚、手足の「しびれ」「うずき」「灼熱感」に近い感覚が“よくある症状”として挙げられています。 [1] [2] また病院の疾患解説でも、手・腕・足・顔などに「異常感覚やしびれ(ピリピリ感)」が生じることが説明されています。 [3] [4]
どれくらい頻繁に起こる?
- 患者群の観察研究では、線維筋痛症の初診時に約80%以上が「しびれやチクチク感」を訴えたと報告されています。 [5] 同じ患者を約2年後に再評価しても、ほとんどの人が引き続きしびれを自覚していました。 [5]
- 神経学的なブラインド試験でも、線維筋痛症の人は対照群に比べて「腕や脚のピリピリ(tingling)」などの神経症状を有意に多く示しました。 [6] これは、しびれ感が単なる気のせいではなく、一定の頻度で認められる特徴だと示唆します。 [6]
どんな感覚か(症状の質)
- よくある表現は「チクチク」「ピリピリ」「うずく」「灼けるような感じ」「ズキズキ」「こわばり」などです。これらは痛みとしびれが混じる“異常感覚”として説明されます。 [7] [1]
- 手足の「しびれ」「うずき」は、頭痛や睡眠障害、集中力低下などと並ぶ“その他の症状”として一般的に記載されています。 [2] [8]
なぜ起こるの?(考えられる機序)
- 線維筋痛症では「痛みの感じ方が過敏になる(異常な痛覚処理)」ことが知られており、これがピリピリ感などの異常感覚に関係すると考えられています。 [9] 中枢の痛み増幅(中枢性感作)や末梢の神経の過敏化が重なり、軽い刺激でも不快な感覚として知覚されることがあります。 [10]
- 一部の人では「小繊維神経障害(small fiber neuropathy)」が見つかることがあり、皮膚生検で表皮内神経線維密度の低下が示された症例も報告されています。こうした末梢の小径神経の異常は、しびれ・灼熱感・自律神経症状の一因となり得ます。 [11] [12]
- 交感神経系の過活動や、脊髄後根神経節(DRG)のナトリウムチャネルの過表現など“神経の過興奮”仮説も提案されており、ピリピリ・チクチク感といった自発的異常感覚の背景に、末梢・中枢双方の感作が関与する可能性があります。 [13] [14]
注意すべき「合併・鑑別」
- 線維筋痛症のしびれは“神経障害らしい感覚”に似ることがあり、腕や手のしびれが「手根管症候群(CTS)」と重なるケースもあります。線維筋痛症の集団では、CTSが見逃されている割合が一般女性の集団より高かったという報告があり、指の正中神経支配領域に限局したしびれでは神経伝導検査が役立つ場合があります。 [15] [16]
- 多くの人で筋電図(EMG)は正常ですが、臨床像によっては神経検査を“慎重に選んで”行う価値があります。 [5] つまり、しびれが広範・両側性で波打つように変動する場合は線維筋痛症の特徴に合いますが、特定の神経支配に一致する持続的しびれや筋力低下があれば、末梢神経障害の評価を検討します。 [6] [15]
日常で気づくポイント
- しびれやピリピリ感は、睡眠不足・寒冷・ストレス・不安などで悪化しやすい傾向があります。こうした誘因の調整は症状緩和に役立つことがあります。 [7]
- 全身痛・こわばり・疲労・睡眠問題と併存することが多く、症状は時間とともに部位が広がったり波のように増減したりします。 [7] [1]
まとめ
関連する質問
出典
- 1.^abcdFibromyalgia(medlineplus.gov)
- 2.^abcFibromyalgia(cdc.gov)
- 3.^ab섬유근육통(Fibromyalgia) | 질환백과 | 의료정보 | 건강정보(amc.seoul.kr)
- 4.^↑섬유근육통(Fibromyalgia) | 질환백과 | 의료정보 | 건강정보(amc.seoul.kr)
- 5.^abcdSymptoms mimicking neurologic disorders in fibromyalgia syndrome.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 6.^abcdNeurologic signs and symptoms in fibromyalgia.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 7.^abcFibromyalgia(mskcc.org)
- 8.^↑Fibromyalgia(cdc.gov)
- 9.^abFibromyalgia(cdc.gov)
- 10.^abNeural and psychosocial mechanisms of pain sensitivity in fibromyalgia.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 11.^abSmall nerve fiber involvement in patients referred for fibromyalgia.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 12.^abEvidence of abnormal epidermal nerve fiber density in fibromyalgia: clinical and immunologic implications.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 13.^↑Dorsal root ganglia, sodium channels, and fibromyalgia sympathetic pain.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 14.^↑Neuropathic pain: a clinical perspective.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 15.^abcHigh prevalence of undetected carpal tunnel syndrome in patients with fibromyalgia syndrome.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 16.^abHigh prevalence of undetected carpal tunnel syndrome in patients with fibromyalgia syndrome.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。


