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2026年2月16日5分で読める

米国NIHの資料に基づく | 線維筋痛症ではめまいが症状として現れることがありますか?そのメカニズムや特徴、注意すべき兆候と受診の目安を教えてください。

要点:

線維筋痛症では、自律神経の機能不全や起立不耐症(POTS)により、立ち上がりで悪化するめまい・ふらつきや動悸が生じることがあります。突然の激しいめまい、胸痛や神経症状、失神を伴う場合は救急受診を検討し、繰り返すめまいは循環器内科・神経内科・ペインクリニックで評価を受けましょう。対策として、ゆっくり起立、水分・塩分補給、圧迫ストッキングなどが有用です。

線維筋痛症でめまいが現れることはあります。多くの方にみられる「疲労・睡眠の質の低下・不安・頭痛」などに加えて、ふらつきや立ちくらみなどのめまい症状が併発することがあります。 [1] この背景には、自律神経の働きの乱れ(自律神経機能不全)や起立時の心拍上昇を伴う起立不耐症(POTS)が関与する場合があり、横になった状態から立ち上がったときに動悸やめまいが強く出るのが特徴です。 [2] [3]


どんなメカニズム?

  • 自律神経の機能不全
    心拍や血圧を調節する自律神経がうまく働かないと、立位で脳への血流が一時的に不足し、立ちくらみ・ふらつき・動悸が起こりやすくなります。 [3]
    このタイプのめまいは、横から立位へ体位変換したときに悪化しやすいのが特徴です。 [3]

  • 起立性不耐症・POTS
    立位で3分以上経過した後に心拍数が30回/分以上増加するのがPOTSの定義で、線維筋痛症でしばしばみられます。 [3]
    動悸、めまい、失神しかける感じがあり、ヘッドアップチルトテスト(傾斜台試験)が評価に役立つことがあります。 [3]

  • 痛み処理の中枢性過敏
    線維筋痛症は脳内の神経化学バランスの変化により痛み信号が増幅される「痛み処理の障害」が中心ですが、疲労・非回復性睡眠・認知機能低下などの随伴症状もこの中枢性機序と関連しており、めまい感(ふわふわする不安定感)を伴うことがあります。 [2]


症状の特徴

  • 立ち上がりで増悪するふらつき・立ちくらみ(体位変換依存のめまい)。 [3]
  • 動悸・息切れ・疲労の強さが同時に出ることが多い。 [3]
  • 片頭痛や不安・睡眠障害など他の併存症と同時にみられることがある。 [1]
  • 一般的な線維筋痛症の症状として、全身痛・こわばり・疲労・睡眠の問題・集中力低下・頭痛があり、これらに伴ってめまいがみられる場合がある。 [1] [4]

注意すべき危険サイン(レッドフラッグ)

以下に当てはまる場合は救急受診を検討してください。

  • 突然で強いめまいに加えて、激しい頭痛・胸痛・急な動悸の乱れ・息切れがある。 [5] [6] [7]
  • 手足の脱力・しびれ・言葉が出にくい・視力の変化など神経症状を伴う。 [5] [7] [8]
  • 失神(意識消失)や長く続く意識障害、高熱、けいれん、頭部外傷後のめまい。 [9]

受診の目安

  • 繰り返す・原因がはっきりしない・生活に支障するめまいが続く場合は受診をおすすめします。 [5] [7]
  • 立位で悪化するめまい・動悸がある場合は、心拍数と血圧の体位差評価(仰臥位→立位)やチルトテストを提案されることがあります。 [3]
  • 線維筋痛症に伴うめまいが疑われるときは、内科(循環器・神経内科)やペインクリニック、リハビリテーション科と連携した評価が役立ちます。 [3]

自分でできる対策

  • 立ち上がりをゆっくり:寝床や椅子から起きる際は段階的に起き、足首の屈伸・握り拳をつくるなどで血流を促すと立ちくらみが軽くなることがあります。 [10]
  • 水分と塩分:脱水は血圧を下げるため、十分な水分摂取を心がけましょう。必要に応じて医師の指示の範囲で塩分補給が役立つことがあります。 [11]
  • 圧迫ストッキング:下肢からの血液貯留を減らし、立位時の血圧低下を軽減することがあります。 [12]
  • 食後の注意:食後30〜60分は血圧が下がりやすいため、座る・横になる時間をつくるのがおすすめです。 [12]
  • アルコールを控える:血圧を下げてめまいを悪化させることがあります。 [12]

どの診療科で相談すべき?

  • 線維筋痛症の全体管理はリウマチ科・ペインクリニックが中心になることが多いですが、めまいが体位で悪化し動悸を伴う場合は、循環器内科で起立不耐症・POTSの評価を受けることが有用です。 [3]
  • 片頭痛や感覚過敏を強く伴う場合は神経内科の併診が役立つことがあります。 [1]

まとめ

  • 線維筋痛症では、自律神経の乱れや起立不耐症(POTS)により、立ち上がりで悪化するめまい・ふらつき・動悸がみられることがあります。 [3]
  • 繰り返す・突然重い・神経症状や胸痛を伴うめまいは重い疾患の可能性もあるため受診が目安です。 [5] [7]
  • ゆっくり起きる・水分補給・圧迫ストッキング・食後の姿勢などの生活工夫で症状軽減が期待できます。 [10] [12]

今のめまいは立ち上がったときに悪化したり、動悸や胸のドキドキを一緒に感じることはありますか?

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出典

  1. 1.^abcdFibromyalgia(cdc.gov)
  2. 2.^abThe science of fibromyalgia.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  3. 3.^abcdefghijkAutonomic dysfunction in fibromyalgia syndrome: postural orthostatic tachycardia.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  4. 4.^Fibromyalgia(medlineplus.gov)
  5. 5.^abcdDizziness When to see a doctor(mayoclinic.org)
  6. 6.^Dizziness - Mayo Clinic(mayoclinic.org)
  7. 7.^abcdDizziness - Symptoms and causes(mayoclinic.org)
  8. 8.^Symptoms and causes - Mayo Clinic(mayoclinic.org)
  9. 9.^Dizziness: MedlinePlus Medical Encyclopedia(medlineplus.gov)
  10. 10.^abAutonomic neuropathy-Autonomic neuropathy - Diagnosis & treatment - Mayo Clinic(mayoclinic.org)
  11. 11.^Lifestyle Changes for Autonomic Disorders(nyulangone.org)
  12. 12.^abcdLifestyle Changes for Autonomic Disorders(nyulangone.org)

ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。