
PubMedの資料に基づく | 線維筋痛症の症状として血便が出ることはありますか?
要点:
血便は線維筋痛症の典型症状ではなく、消化管出血の可能性を示す所見です。線維筋痛症ではIBS様の腹痛・下痢・便秘はよくありますが、出血は痔、炎症性腸疾患、大腸ポリープ・がん、感染性腸炎など別原因の評価が必要です。初回や反復する血便、腹痛・体重減少の伴随時は消化器内科受診を、またNSAIDsやデュロキセチン等の薬剤による出血リスクの見直しも検討します。
血便(赤い血が混じった便)は、線維筋痛症そのものの典型症状ではありません。線維筋痛症では腹痛・膨満感・下痢や便秘などの「機能性」消化器症状(過敏性腸症候群)がよくみられますが、血便は出血を意味するため、別の原因を考えるのが一般的です。 [1] [2] 血便は消化管出血のサインで、痔、憩室出血、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)、大腸ポリープ・がん、感染性腸炎など多様な原因がありえます。 [3] [4]
線維筋痛症で多い消化器症状
- 過敏性腸症候群(IBS)に伴う腹痛、膨満、下痢や便秘などの「出血を伴わない」症状は頻繁に報告されています。 [1] [2]
- 線維筋痛症では機能性消化管障害の合併が非常に高率で、IBSとの関連が最も強いとされています。 [5]
- こうした症状は脳腸相関の乱れ、食事要因、腸内環境の変化など複数の要因が重なって起こることがあります。 [6] [7]
ポイント: 線維筋痛症でよくみられるのは「痛みや便通異常」であり、血便という“出血”は別問題の可能性が高いと考えられます。 [1] [2] [5]
血便があるときに考えること
- 血便は「消化管のどこかで出血している」可能性を示すため、器質的(構造的)疾患の評価が必要になることが多いです。 [3] [4]
- 明るい赤の血が便の表面につく場合は痔や肛門裂肛が比較的多く、暗い血が混ざる・タール便(黒色便)の場合はより上流(胃〜小腸)からの出血が疑われます。 [4] [3]
- めまい、動悸、顔色不良、血圧低下などのショック兆候がある場合は、緊急受診が推奨されます。 [3]
注意点: 線維筋痛症の治療薬の一部(例:SNRIのデュロキセチン)や併用薬(NSAIDs、アスピリンなど)は消化管出血リスクを高めることがあり、血便の誘因になり得ます。 [8]
受診の目安と対応
- 初めての血便、繰り返す血便、便秘や下痢の長期化に血便が加わった場合、腹痛や体重減少を伴う場合は消化器内科での評価(肛門診、採血、便検査、必要に応じて大腸内視鏡)が望まれます。 [3]
- 線維筋痛症でIBS様症状がある方でも、血便が出たら「いつもの症状」とは切り分けて」器質的疾患のチェックを優先するのが一般的です。 [5] [3]
- 服用中の薬(鎮痛薬、抗うつ薬、サプリメント含む)を医療者に共有し、出血リスクのある薬剤の見直しを検討します。 [8]
まとめ
- 血便は線維筋痛症の典型症状ではなく、消化管出血の可能性を示すため別原因の評価が必要です。 [1] [2] [3] [4]
- 線維筋痛症にはIBSなどの機能性消化器症状が高頻度で合併しますが、「出血」は機能性障害では説明しにくい所見です。 [5] [1]
- 症状の重さや併用薬によっては、早めの受診や薬剤調整が役立ちます。 [3] [8]
血便はどのくらいの量で、いつから・どの頻度で見られていますか?
関連する質問
出典
- 1.^abcdeFibromyalgia(cdc.gov)
- 2.^abcdFibromyalgia(mskcc.org)
- 3.^abcdefghGastrointestinal bleeding - Symptoms and causes(mayoclinic.org)
- 4.^abcdHemorragia gastrointestinal(medlineplus.gov)
- 5.^abcdPrevalence of functional gastrointestinal disorders in patients with fibromyalgia and the role of psychologic distress.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 6.^↑An insight into the gastrointestinal component of fibromyalgia: clinical manifestations and potential underlying mechanisms.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 7.^↑An insight into the gastrointestinal component of fibromyalgia: clinical manifestations and potential underlying mechanisms.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 8.^abcCYMBALTA- duloxetine hydrochloride capsule, delayed release(dailymed.nlm.nih.gov)
ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。


