
PubMedの資料に基づく | ワルファリンの副作用として便秘はありますか?起こった場合の注意点や対処法を教えてください。
ワルファリンで便秘は一般的ではありませんが、腹痛や鼓脹などの消化器症状が便秘として感じられることがあります。黒色便・血便、強い腹痛や嘔吐、急な腹部膨満は腸管血腫など重篤な出血の可能性があるため直ちに受診を。自宅では水分・食物繊維の徐々な増量、軽い運動、いきみを避け、便秘薬は医療者と相談し、ビタミンK摂取量は急に変えないでください。
ワルファリンで便秘は「一般的な副作用」とまでは言い切れませんが、消化器症状(吐き気、腹痛、鼓脹〈お腹の張り〉など)が起こることは知られており、便秘として感じられる場合もあります。一方で、ワルファリンによる過度の抗凝固で腸壁に血腫(腸管内出血の一種)が生じると、まれに腸閉塞様の症状として便が出にくくなることがあり、これは緊急対応が必要です。 [1] [2] 便に血が混じる、真っ黒な便が出る、強い腹痛や嘔吐がある、急にお腹が張って苦しいといった症状は、出血のサインでありすぐ受診が必要です。 [3] 重い腹痛や吐き気・嘔吐、便秘の悪化といった症状が、ワルファリンの効き過ぎ(INRが高い)に伴う腸管血腫で起こることが報告されています。 [4] [5]
起こりうる消化器症状と便秘との関係
- ワルファリンの消化器系の副作用として、吐き気、嘔吐、腹痛、鼓脹、鼓腸(ガス)、味覚異常、下痢などが挙げられています。鼓脹や腹痛があると、排便がしづらく感じられることがあります。 [1] [2]
- また、便が赤黒い・黒い、コーヒーかす様の嘔吐、ピンク〜茶色の尿、歯ぐきや鼻出血、原因のないあざの増加などは、出血傾向のサインです。 [3] こうした出血サインがある便秘は、単なる機能性便秘とは区別して評価が必要です。 [3]
便秘が起きたときの注意すべきサイン
次の症状があれば、放置せず早めに医療機関へ相談してください。命に関わる出血や腸管血腫の可能性があるためです。
- 🔴 強いまたは持続する腹痛、急なお腹の張り、吐き気・嘔吐の併発(腸閉塞様) [4] [5]
- 🔴 便が赤い、暗赤色、タールのように黒い(消化管出血の可能性) [3]
- 🔴 めまい、動悸、極端な倦怠感(失血の可能性) [6]
- 🔴 尿がピンク〜茶色、歯ぐきや鼻出血、原因不明のあざが増える [3]
自宅でできる安全な対処法(基本)
出血リスクを上げずに行える、一般的な便秘対策です。無理な“いきみ”は痔出血の原因になるため避けましょう。
- 💧 水分補給:1.5〜2L/日を目安に、持病で制限がなければこまめに水分をとる(温かい飲み物も◎)。
- 🥣 食物繊維を“ゆっくり増やす”:オートミール、野菜、果物、海藻、豆類を少しずつ増量し、毎日量を大きく変えすぎない(後述のビタミンKの一貫性も意識)。
- 🏃 軽い運動:毎日の散歩や腹部の軽いストレッチで腸の動きを促す。
- 🕒 生活リズム:朝食後にトイレに座る習慣をつくる(腸の反射を活用)。
- 🚽 いきみ過ぎない工夫:足台を使って前傾姿勢にし、長時間のトイレ滞在や強い怒責を避ける。
市販薬・処方薬の選び方と注意点
ワルファリンは多くの薬と相互作用します。新しく薬(便秘薬含む)を使う前に、主治医や薬剤師へ必ず相談してください。 [7]
- 比較的使われやすい選択肢
- 浸透圧性下剤:マグネシウム製剤(酸化マグネシウム等)やポリエチレングリコールは、吸収が少なく相互作用が少ないとされ、便をやわらかくします(腎機能や電解質は要確認)。
- 便軟化剤:ジオクチルソジウムスルホサクシネートなどは便を柔らかくします。
- 食物繊維系(サイリウム等):穏やかに始め、水分を十分にとる(ガス・張りが強ければ減量)。
- 注意が必要なもの
- 効果が乏しい・腹痛が続く場合
- 慢性便秘では、食物繊維や浸透圧性下剤で反応しない場合に新規薬(例:ルビプロストン、リナクロチド)を検討することがあります(他疾患・併用薬を踏まえ専門医と相談)。 [10]
食事とビタミンKの“量を急に変えない”
ワルファリンの効き目は、ビタミンK摂取量の急な変動で大きく揺れます。 [6] 葉物野菜や植物油にビタミンKが多く含まれ、摂取量を“急に増減させない”ことが大切です。 [11] [7]
- 便秘対策として食物繊維を増やすときも、緑色葉野菜の量を一気に増減させず、日々の摂取を“できるだけ一定”に保つよう意識しましょう。 [11] [6]
- 実践のコツ:毎週の野菜量を概ね同じパターンで繰り返し、大きな食事変更をする前には主治医へ相談するのがおすすめです。 [7]
受診の目安
- 便秘が1〜2週間以上続く、腹痛や体重減少がある、出血サイン(黒色便・血便など)がある場合は、早めに受診してください。 [3]
- ワルファリン内服中で腹部症状が強い、嘔吐や激しい腹痛・急な腹部膨満があれば、腸管血腫や腸閉塞様の重篤な原因を除外するため早急な評価が必要です。 [4] [12]
- 新たな薬・サプリ・健康茶を始める、食事を大きく変える際は、INR(血液の凝固指標)の確認計画も含め、主治医に相談しましょう。 [13]
まとめ
- ワルファリンで典型的に多いのは出血関連の副作用ですが、消化器症状(腹痛・鼓脹など)が便秘として感じられることはあります。 [1] [2]
- 黒い便、血便、強い腹痛・嘔吐・急な腹部膨満といったサインは重篤な出血や腸管血腫の可能性があり、直ちに受診が必要です。 [3] [4]
- 自宅対処は、水分、適度な食物繊維(徐々に増やす)、軽い運動、排便習慣、いきみすぎない工夫が基本で、薬は相互作用に注意して医療者と相談のうえ選びましょう。 [7]
- 便秘対策の食事変更でも、ビタミンK摂取量を急に変えないことが、ワルファリン治療の安全性を保つポイントです。 [11] [6]
この内容で不安な点や、今の便秘の期間・症状(腹痛や便の色など)について教えていただけますか?
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出典
- 1.^abcWARFARIN SODIUM(dailymed.nlm.nih.gov)
- 2.^abcWARFARIN SODIUM(dailymed.nlm.nih.gov)
- 3.^abcdefgDailyMed - WARFARIN SODIUM tablet(dailymed.nlm.nih.gov)
- 4.^abcdColon Obstruction due to an Anticoagulant Induced Intramural Haematoma; A Rare Case Report.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 5.^abWarfarin-induced intramural hematoma of the small intestine.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 6.^abcdWarfarin side effects: Watch for interactions(mayoclinic.org)
- 7.^abcdWarfarin side effects: Watch for interactions(mayoclinic.org)
- 8.^↑Warfarin side effects: Watch for interactions(mayoclinic.org)
- 9.^↑Warfarin side effects: Watch for interactions(mayoclinic.org)
- 10.^↑Evaluation and treatment of colonic symptoms.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 11.^abcWARFARIN SODIUM(dailymed.nlm.nih.gov)
- 12.^↑Laparotomy for a patient with warfarin-induced large bowel obstruction.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 13.^↑Anticoagulation: monitoring of patients receiving anticoagulation.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。


