
PubMedの資料に基づく | オメプラゾールの副作用として吐き気はどのくらいの頻度で起こり、どんな対処法や受診の目安がありますか?
要点:
オメプラゾールによる吐き気は臨床試験で約4%と報告され、プラセボより高くなく、多くは軽度で一過性です。水分補給や刺激の少ない食事、服用タイミングの工夫で様子を見られますが、数日以上続く、繰り返す嘔吐や血が混じる、強い腹痛・発熱・黒色便などがあれば受診を。必要に応じてPPIの切り替えや用量・服用法の見直しも検討されます。
オメプラゾールでの吐き気は、臨床試験ではおおむね「まれ〜時にある」程度で、成人では約4%前後にみられています。 [1] 同じ試験データでは、吐き気の頻度はプラセボ(偽薬)群より高くはなく、多くは軽く一過性で、用量を下げたり中止したりしなくても収まることが多いと整理されています。 [1] 大規模な安全性レビューでも、吐き気はよくある軽度の副作用のひとつで、通常は短期間で改善し、投与中止が不要なことが多いと報告されています。 [2]
吐き気の発生頻度
- 成人の国際共同試験での副作用集計では、吐き気は約4.0%(オメプラゾール群、N=2631)で報告されています。 [1] 比較としてプラセボ群では約6.7%で、いずれも軽度・一過性が中心です。 [1]
- 同種の製剤や剤形でも、吐き気は「1%以上」のよくみられる事象として一覧化されています。 [3]
- 多数例のレビューでも、吐き気は頭痛・下痢・腹痛などと並ぶ代表的な軽度副作用に位置づけられています。 [4] これらは一般に用量依存的ではなく、高齢者でも若年者と類似の頻度とされています。 [2]
吐き気が起こる理由の目安
- 胃酸分泌を抑える薬理作用そのものは直接の吐き気の原因ではないことが多く、体質や他薬との相互作用、服用タイミング、空腹時服用による胃部不快などが関与することがあります。 こうした点は大規模臨床の総括でも、症状が軽く自然におさまる傾向が示唆されています。 [2]
- まれに、別の消化器系副作用(腹痛、下痢、嘔吐)とあわせて感じるケースもあります。 [1]
自宅でできる対処法
- 服用タイミングの工夫: 一般的には朝の空腹時投与が推奨されますが、吐き気が出やすい方はコップ1杯の水で服用し、その後すぐに強い匂いの食事を避けるなど刺激を減らすと楽になることがあります。 吐き気が軽い場合は、多くが自然に軽快します。 [2]
- 生活のコツ: 少量ずつこまめに水分をとる、脂っこい・香りの強い食事を避ける、ミントや生姜(ジンジャー)入りの温かい飲み物を少量試すのも一案です。 吐き気の多くは一過性で、数日〜1週間ほどで落ち着くことがあります。 [2]
- 他の副作用チェック: 下痢や腹痛が同時に強い場合は、無理をせず休息をとり、脱水を防ぐよう水分・電解質を補給してください。 これらは臨床試験で1〜5%前後にみられることがあります。 [1]
受診・相談の目安
- 次のような場合は、早めに医師・薬剤師へ相談をおすすめします(必要に応じて中止の可否を含めて指示を受けてください)。
- 吐き気が数日以上持続し、日常生活に支障がある。 多くのケースは軽度で自然軽快しますが、長引く場合は評価が望まれます。 [2]
- 嘔吐を繰り返す、体重が落ちる、食事や水分がほとんどとれない、便や吐物に血が混じるなどの「赤旗症状」がある。 嘔吐は臨床試験で約3%程度報告があり、強い場合は別の原因鑑別が必要です。 [1]
- 強い腹痛、黒色便、発熱、意識もうろうなどの全身症状を伴う。 こうした場合は他の消化管疾患や感染症などの可能性も念頭に置く必要があります。 [4]
- 新しく飲み始めた他の薬(とくに抗菌薬、鉄剤、降圧薬など)との併用後に症状が出てきた。 吐き気は一般に軽度ですが、併用薬が影響することもあります。 [4]
代替や調整の選択肢
- 同系統薬での切り替え: もし吐き気が続く場合、医師判断で別のプロトンポンプ阻害薬(PPI)に切り替える選択肢があります。 大規模レビューでは、PPI全体での有害事象は概ね軽度で、薬剤間で大差がない傾向が示されています。 [5]
- 用量・服用法の見直し: 用量依存は明確でないものの、個々の耐容性に応じて投与設計を見直すことで症状が和らぐことがあります。 レビューでは10〜60mg/日の範囲で用量関連の有害事象は目立たないとされています。 [2]
- 原疾患・他疾患の確認: 吐き気の背景にGERD以外の要因(胃腸炎、偏頭痛、妊娠初期、低血糖など)が隠れていることもあるため、症状が持続・増悪する場合は原因検索が役立ちます。 吐き気が軽度・一過性であることが多いとはいえ、長引けば評価が必要です。 [2]
まとめ
- オメプラゾールの吐き気は臨床試験で約4%前後と報告され、一般に軽く一過性です。 [1] 多くの方は継続可能で、自然に収まることが少なくありません。 [2]
- 水分補給や刺激の少ない食事、服用タイミングの工夫などで様子をみつつ、長引く・強い・赤旗症状を伴う場合は医療機関に相談してください。 [1] [4]
参考データ(頻度の目安)
| 副作用 | オメプラゾール群(%) | プラセボ群(%) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 吐き気 | 4.0 | 6.7 | 多くは軽度・一過性 |
| 嘔吐 | 3.2 | 10.0 | 強い場合は受診を |
| 下痢 | 3.7 | 2.5 | 脱水に注意 |
| 腹痛 | 5.2 | 3.3 | 経過観察が多い |
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出典
- 1.^abcdefghijOMEPRAZOLE/BICARBONATE- omeprazole and sodium bicarbonate capsule, gelatin coated(dailymed.nlm.nih.gov)
- 2.^abcdefghiThe clinical safety of omeprazole.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 3.^abOMEPRAZOLE AND SODIUM BICARBONATE capsule(dailymed.nlm.nih.gov)
- 4.^abcdComparative tolerability profile of omeprazole in clinical trials.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 5.^↑Proton pump inhibitors: potential adverse effects.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。


