Medical illustration for WHOの資料に基づく | セルトラリンで性欲低下やオーガズム障害、勃起不全などの性機能障害はどれくらいの頻度で起こりますか? - Persly Health Information
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2026年2月14日5分で読める

WHOの資料に基づく | セルトラリンで性欲低下やオーガズム障害、勃起不全などの性機能障害はどれくらいの頻度で起こりますか?

要点:

セルトラリンによる性機能障害は25〜80%程度で報告され、性欲低下、オーガズム遅延・無オーガズム、射精遅延、勃起不全などが比較的よく起こります。SSRIの中でもセルトラリンは発現率が高い傾向があり、症状が続く場合は用量調整や薬剤変更、PDE5阻害薬の併用などで対処が可能です。

セルトラリン(SSRI)の性機能障害は、用量や評価方法で幅がありますが、一般的に「比較的よくみられる副作用」に入ります。臨床試験や系統的レビューでは、性欲低下・オーガズム(絶頂)障害・射精遅延・勃起不全などの頻度が概ね25〜80%の範囲で報告されており、SSRIの中でもセルトラリンは上位の発現率に含まれることが多いとされています。 [1] [2]


よくある症状の種類

  • 性欲低下(リビドー低下):性への関心や欲求が落ちる。男女ともにみられます。 [3]
  • オーガズム障害:オーガズムの遅れや達しにくさ(無オーガズム)が起こることがあります。 [3]
  • 男性の機能:射精遅延・射精困難、勃起不全(ED)がみられることがあります。 [3]

これらはうつ病そのものでも起こりうるため、薬の影響と病状の影響が重なって見える場合もあります。ただしSSRIは生理学的に性機能に影響を与えやすく、特に覚醒(興奮)とオーガズムの段階に作用しやすいことが分かっています。 [2]


発生頻度の目安

  • 総合的な頻度の幅:セルトラリンを含む抗うつ薬による治療中に新たに生じる性機能障害は、評価法が厳密な研究では約25.8〜80.3%と広い範囲で報告されています。この解析では、SSRIの中でセルトラリンは性機能への影響が強い群に位置づけられています。 [1]
  • 性機能の段階別:同解析では、欲求、興奮、オーガズムの各段階でプラセボより有意に障害が増えることが示されています。 [1]
  • 注意点:性の副作用は自己申告されにくい傾向があり、医薬品情報に記載の頻度より実臨床では多くなる可能性があります。 [1]

他薬との比較のヒント

  • 研究全体では、セルトラリン、ベンラファキシン、シタロプラム、パロキセチン、フルオキセチンなどが性機能障害の影響が大きい群に入りやすいと報告されています。 [1]
  • 一方で、ブプロピオン、ミルタザピン、モクロベミド、ネファゾドンなどはプラセボと大差ない水準で、性機能に比較的影響が少ない選択肢として挙げられています。 [1]
  • ただし、薬の選択は症状特性や副作用プロファイル全体のバランスで行う必要があります。 [2]

なぜ起こるのか(簡単に)

SSRIはセロトニンの働きを高めますが、セロトニンは性欲やオーガズムを抑える方向に作用する受容体系にも関与します。そのため、特にオーガズム遅延や射精遅延が出やすいと考えられています。 [2]


実際に困ったらできること

  • 経過観察:開始早期は体が慣れて症状が軽くなることもありますが、続く場合は対応が必要です。 [2]
  • 用量調整:副作用と効果のバランスを見て減量で改善することがあります。自己調整は避け、主治医と相談してください。 [2]
  • 薬の切り替え:性機能への影響が少ない薬(例:ブプロピオン、ミルタザピン等)への変更が検討されることがあります。 [1] [2]
  • 対処薬の併用:男性の勃起不全にはPDE5阻害薬(例:シルデナフィル等)が有効な場合があります。 [4]
  • 関係性の配慮:パートナーとのコミュニケーションや、症状の具体的な場面(欲求・興奮・オーガズムのどこか)を医師に伝えると、対処が選びやすくなります。 [2]

まとめ

  • セルトラリンによる性機能障害は珍しくなく、25〜80%程度の幅で報告されています。特に性欲低下、オーガズム遅延(無オーガズム)、男性の射精遅延や勃起不全が起こりやすいとされています。 [1] [3] [2]
  • 個人差が大きく、病状そのものの影響も加わるため、症状の内容とタイミングを整理して主治医と相談することが大切です。 [2]

参考:主要ポイントの出典

  • セルトラリンでみられうる具体的な性の副作用(男性:性欲低下、勃起困難、射精遅延/女性:性欲低下、オーガズム遅延・困難)。 [3]
  • セルトラリンを含む抗うつ薬の治療関連性機能障害の頻度(約25.8〜80.3%)、SSRI間での相対的な位置づけ、性機能段階ごとの有意増加。 [1]
  • SSRIは主に興奮・オーガズム段階に影響しやすいこと、治療中断の理由になりうること、性機能影響が少ない選択肢の存在。 [2]
  • 対応策:自然軽快を待つ、減量、薬剤切替、PDE5阻害薬の併用など。 [4]

🙂ご不安が続くようなら、今の用量・服用期間、困っている症状(性欲・興奮・オーガズムのどこか)をメモにして主治医に相談してみるのはどうでしょうか?

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出典

  1. 1.^abcdefghiTreatment-emergent sexual dysfunction related to antidepressants: a meta-analysis.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  2. 2.^abcdefghijkSexual dysfunction, depression, and the impact of antidepressants.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  3. 3.^abcdeSertraline: MedlinePlus Drug Information(medlineplus.gov)
  4. 4.^ab[Major depressive disorder, antidepressants and sexual dysfunction].(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)

ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。