Medical illustration for WHOの資料に基づく | シプロフロキサシン内服中に、ほうれん草(鉄・カルシウムが多い食品)を食べると薬の吸収や効果に影響はありますか? - Persly Health Information
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2026年2月13日5分で読める

WHOの資料に基づく | シプロフロキサシン内服中に、ほうれん草(鉄・カルシウムが多い食品)を食べると薬の吸収や効果に影響はありますか?

要点:

シプロフロキサシンは鉄・カルシウム・亜鉛などの金属イオンとキレートを形成し、ほうれん草などを同時に摂ると吸収が低下し効果が弱まる可能性があります。金属を含む食品・サプリは薬の2時間前または6時間後に摂ると安全で、乳製品やカルシウム強化飲料の同時摂取も避けるのが推奨です。

シプロフロキサシン(抗菌薬)を内服しているときに、ほうれん草のように鉄やカルシウムが多い食品を同時に摂ると、薬の吸収が下がる可能性があります。 [1] シプロフロキサシンは鉄・カルシウム・亜鉛などの金属イオンと腸内で「キレート」(結合)を作り、吸収されにくい形になるため、血中濃度が下がって効果が弱まることがあります。 [2] 鉄剤や亜鉛入りマルチビタミンと同時服用でシプロフロキサシンの血中濃度(AUC)が有意に低下した臨床試験もあり、治療効果に影響しうることが示されています。 [3]

結論とポイント

  • 鉄・カルシウムを多く含む食品やサプリ(例:ほうれん草、鉄サプリ、カルシウム強化飲料、亜鉛含有マルチビタミン)と同時に飲むのは避けるのが安全です。 [1]
  • 時間をずらせば併用は可能です。 目安として、金属イオンを含む食品・製品はシプロフロキサシンの2時間前または6時間後に摂ると吸収低下のリスクが減らせます。 [1]
  • 乳製品やカルシウム強化ジュースを単独で薬と一緒に摂るのは避けましょうが、食事の一部として摂る場合は許容されることがあります。 ただし、吸収低下を最小限にするためには同時摂取を避ける方が無難です。 [4] [1]

ほうれん草はどう扱う?

  • ほうれん草自体は「食品」として食事の一部に含める分には、必ずしも服用に失敗するほどの強い影響を与えるとは限りませんが、鉄・カルシウムが多い食材であるため、同時摂取は吸収低下の一因になり得ます。 [2]
  • 実務的には、シプロフロキサシン服用の2時間前または6時間後にほうれん草料理を食べるようにすると安心です。 [1]

科学的背景(なぜ影響するの?)

  • フルオロキノロン系(シプロフロキサシン)は、鉄・カルシウム・亜鉛・アルミニウム・マグネシウムなどの多価金属イオンと結合し、吸収されにくい不溶性複合体を作ります。 [5]
  • 臨床試験では、鉄剤(硫酸鉄)や亜鉛入りマルチビタミンと同時投与でAUCが大きく減少し、ピーク濃度が有効域を下回る例も示されています。 [3]
  • 吸収低下の影響度は、制酸薬やスクラルファートが最大、次いで鉄、カルシウム、亜鉛の順に強いと報告されています。 [2]

具体的な服用のコツ

  • 時間隔のルール
    • 鉄・亜鉛・カルシウムを含むサプリや強化食品、スクラルファート、ジダノシンなどは、シプロフロキサシンの2時間前または6時間後に。 [6] [1]
    • 乳製品(牛乳・ヨーグルト)やカルシウム強化ジュースを薬と単独で同時摂取するのは避けるのが推奨です。 [1]
    • 食事と一緒に飲むこと自体は可能ですが、金属イオンの多い食品が多量に含まれる場合は間隔を空ける方が安全です。 [4]
  • 水で服用
    • コーヒーやジュースではなく、コップ一杯の水で服用しましょう。これは金属イオン回避だけでなく、十分な水分で腎臓への負担を減らすためにも役立ちます。 [7]
  • サプリ管理
    • 鉄サプリ、亜鉛、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム含有の制酸薬(胃薬)を服用中なら、必ず時間をずらすか、医療者に一時的な調整について相談してください。 [2] [1]

同時摂取の影響度まとめ

併用物影響の傾向推奨される対応
鉄サプリ(硫酸鉄など)吸収を大きく低下(AUC顕著低下)2時間前または6時間後に分ける、できれば同時併用回避 [3] [1]
亜鉛入りマルチビタミン吸収低下(鉄よりは弱いが臨床的注意)2時間前または6時間後に分ける [3] [1]
カルシウム製剤・カルシウム強化ジュース吸収低下の可能性同時摂取回避、時間をずらす [1] [4]
乳製品(牛乳・ヨーグルト)単独吸収低下の可能性同時摂取回避が望ましい [1]
一般的な食事(乳製品を含む場合)摂取可能だが影響の可能性あり金属イオンが多い構成なら間隔を空けるのが安全 [4]
スクラルファート、Mg/Al含有制酸薬吸収を著しく低下厳格に時間を分ける(2時間前または6時間後) [8] [2]

まとめ

  • ほうれん草は鉄・カルシウムが豊富なため、シプロフロキサシンと同時に摂ると吸収低下の一因になり得ます。 [5]
  • 実用的には、服用の2時間前または6時間後に食べるよう時間をずらすと安心です。 [1]
  • 鉄・カルシウム・亜鉛・乳製品・強化ジュース・制酸薬などとの同時摂取は避けることが推奨されます。 [1] [4]

何時に薬を飲んでいて、食事やサプリのタイミングはどんな感じでしょうか?

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出典

  1. 1.^abcdefghijklmnCIPROFLOXACIN- ciprofloxacin hydrochloride tablet, film coated(dailymed.nlm.nih.gov)
  2. 2.^abcdeAbsorption interactions with fluoroquinolones. 1995 update.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  3. 3.^abcdEffect of ferrous sulfate and multivitamins with zinc on absorption of ciprofloxacin in normal volunteers.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  4. 4.^abcde(dailymed.nlm.nih.gov)
  5. 5.^abFluoroquinolones: interaction profile during enteral absorption.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  6. 6.^CIPROFLOXACIN- ciprofloxacin hydrochloride tablet, film coated(dailymed.nlm.nih.gov)
  7. 7.^CIPROFLOXACIN- ciprofloxacin hydrochloride tablet, film coated(dailymed.nlm.nih.gov)
  8. 8.^(dailymed.nlm.nih.gov)

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