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2026年2月17日5分で読める

PubMedの資料に基づく | 卵を毎日食べると骨粗しょう症の予防や骨密度の改善に効果があるというのは本当ですか?

要点:

卵を毎日食べても、それだけで骨粗しょう症を確実に予防・改善できる強い根拠はありません。ただし卵黄のビタミンDと良質なたんぱく質は骨の栄養に寄与しうるため、カルシウム・ビタミンDの確保、運動、生活習慣と組み合わせることが重要です。

卵を毎日食べるだけで骨粗しょう症を確実に予防したり、骨密度を顕著に改善したりするという根拠は限定的です。ただし、卵黄に含まれるビタミンDや良質なたんぱく質は、骨を支える栄養の一部として役立つ可能性があります。 [1] [2] 卵はあくまで「骨に良い食事全体」の一要素であり、カルシウムやビタミンDの十分な摂取、運動、生活習慣の見直しを組み合わせることが大切です。 [2]


卵と骨の健康の関係

  • 卵黄は少量ながらビタミンDを含み、ビタミンDは腸でのカルシウム吸収を助けます。食事からのカルシウムを生かすためにビタミンDは欠かせません。 [1]
  • 標準的な食事指針では、骨のために十分なカルシウムとビタミンDの確保が推奨され、卵黄はビタミンD源のひとつとして挙げられます。ただし、ビタミンDの主な供給源は日光や強化食品、脂ののった魚などです。 [1]
  • 一般的な公的情報では、骨粗しょう症予防の柱は「カルシウムとビタミンD、定期的な運動、飲酒制限、禁煙」で、特定食品(卵など)単独の効果は強調されていません。卵は補助的な位置づけです。 [2]

臨床研究のヒント(限定的なエビデンス)

  • 卵黄由来ペプチド(卵そのものではなく、卵黄水溶性たんぱくを酵素分解した特別な製剤)を6カ月摂取した更年期前後の女性で、骨吸収マーカーの低下と腰椎骨密度の維持が示された試験があります。 [3]
  • ただし、この研究は加工された「卵黄由来ペプチド製品」であり、家庭で卵を食べることと同じとは言えません(用量・成分が異なるため)。 [3]

骨粗しょう症予防の基本(卵は“プラスα”)

  • カルシウム目安:19–50歳と男性51–70歳は約1,000 mg/日、女性51歳以上と男性71歳以上は約1,200 mg/日が推奨されています。 [4]
  • ビタミンD目安:多くの成人で600 IU(15 μg)/日、70歳以上では800 IU/日が目安とされます。日光と食事・強化食品の併用が現実的です。 [4]
  • 運動:負荷のかかる運動(ウォーキング、ジョギング、筋力トレ)が骨の形成を促します。 [2]
  • 生活習慣:飲酒を控え、禁煙を心がけることも骨を守ります。 [2]

食事としての実践ポイント

  • 卵は1個あたり少量のビタミンDと良質なたんぱく質を供給します。高齢期では適正なたんぱく質摂取が骨量維持や転倒予防(筋力維持)に役立つ可能性があります。 [5] [6]
  • ただし、ビタミンD供給源としては、脂ののった魚(サケ、サバ、イワシなど)やビタミンD強化乳製品・ジュース、日光浴のほうが効率的です。 [1] [2]
  • たんぱく質は「不足」も「極端な過剰」も避け、カルシウム不足とならないようバランスよく摂ることが大切です。とくに高たんぱく・低カルシウムの組み合わせは望ましくありません。 [5]

よくある疑問への答え

  • 「卵を毎日食べれば骨密度は上がる?」
    → 現時点では、卵単独で骨密度を上げるといった強固な根拠は不足しています。 卵はビタミンDやたんぱく質の供給源としては有用ですが、カルシウムやビタミンD全体量、運動、生活習慣とセットで考えることが重要です。 [1] [2]

  • 「どのくらい食べればいい?」
    → 個人差はありますが、1日1個程度の卵は一般的な健康な方にはバランス食の範囲です。カルシウム(乳製品、小魚、豆腐、青菜など)とビタミンD(魚、強化食品、日光)を意識して組み合わせてください。 [4] [1] [2]


まとめ

  • 卵はビタミンDとたんぱく質の供給源として、骨の健康に「貢献しうる食品」ですが、単独で骨粗しょう症を予防・改善する決定打とは言えません。 [1] [2]
  • 最も大切なのは、カルシウムとビタミンDの十分な確保、定期的な運動、飲酒・喫煙の見直しといった総合的な対策です。 [2] [4]

骨に良い食事の組み方(例)

  • 朝:ビタミンD強化牛乳+全粒パン+卵1個(スクランブル)+果物
  • 昼:サケのグリル(またはサバ缶)+海藻サラダ+緑黄色野菜+豆腐の味噌汁
  • 夜:小松菜としらすの炒め物+納豆+ヨーグルト
    → 卵は「足りないビタミンDやたんぱく質を補う要員」として取り入れると良いです。 [1] [2]

推奨摂取量の目安表

栄養素推奨量(一般成人)主な供給源の例ポイント
カルシウム1000 mg/日(19–50歳・男性51–70歳)、女性51歳以上と男性71歳以上は1200 mg/日乳製品、骨ごと食べる小魚、豆腐、青菜骨の材料。食事で不足する場合は補助的にサプリを検討。 [4]
ビタミンD600 IU/日(多くの成人)、70歳以上は800 IU/日日光、脂ののった魚、強化乳・ジュース、卵黄カルシウム吸収を促進。卵黄は「補助源」。 [1] [4]
たんぱく質個別差(体重・活動量で調整)肉・魚・卵・大豆製品・乳製品不足は骨・筋力低下の一因。極端な過剰は避ける。 [5]

卵は取り入れつつ、上の栄養素がトータルで満たせる食事設計を意識すると安心です。 [1] [4] [2]

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出典

  1. 1.^abcdefghijCalcium and calcium supplements: Achieving the right balance(mayoclinic.org)
  2. 2.^abcdefghijklBone Density(medlineplus.gov)
  3. 3.^abAntiosteoporotic effect of orally administered yolk-derived peptides on bone mass in women.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  4. 4.^abcdefgHow to keep your bones healthy(mayoclinic.org)
  5. 5.^abcProtein intake and bone health.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  6. 6.^Nutritional determinants of bone health.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)

ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。