
PubMedの資料に基づく | 卵を頻繁に食べると心臓病のリスクが高まるというのは本当ですか?
多くの人では、卵の適度な摂取(目安は1日1個、週7個まで)で冠動脈疾患や脳卒中リスクの増加は認められていません。一方、糖尿病のある方では高頻度摂取で冠動脈疾患リスクが上がる可能性があり、量や調理法、食事全体の脂質バランスに配慮が必要です。
多くの人にとって、卵の適度な摂取は心臓病リスクを高めない可能性が高いです。一般的には「1日1個程度(週7個まで)」の範囲なら、冠動脈疾患や脳卒中の発症リスクの増加は観察されていません。 [1] [2] 一方で、糖尿病がある方では、高頻度の卵摂取と冠動脈疾患リスクの増加が示唆された研究もあり、個々の背景によって注意が必要です。 [1] [2]
エビデンスのまとめ
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一般集団
前向きコホート研究のメタ解析では、卵の摂取量が増えても冠動脈疾患(心筋梗塞など)や脳卒中の総リスクは有意に上がらないと報告されています。1日あたり1個増えるごとの冠動脈疾患リスク比は0.99、脳卒中は0.91で、統計学的な増加は認められていません。 [1] [2] -
糖尿病がある方
サブグループ解析では、糖尿病のある人で卵摂取が多い群は冠動脈疾患リスクが高いという関連が示されています(最高群vs最低群で相対リスク1.54)。 [1] [2] -
脳卒中のタイプ別
一部の解析では、卵摂取が多い人で出血性脳卒中(脳出血)のリスクが低い可能性も示されています。 [1] [2]
なぜ「卵=心臓に悪い」という印象があるのか
- 卵黄にはコレステロールが多く含まれますが、食事からのコレステロールは、トランス脂肪や飽和脂肪ほど血中コレステロールを上げにくいことが知られています。 [3] [4]
- また、卵と一緒に食べられがちなベーコン・ソーセージなどの加工肉や、バター・油での揚げ調理が、心血管リスクを押し上げている可能性があります。 [5] [6]
実践の目安:どのくらい食べていい?
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健康な方
多くの人は週7個程度までであれば、心血管リスクの増加は示されていません。 [7] [5]
一日のコレステロール摂取量は少ないほど望ましいとされ、できれば1日300mg未満に抑える目安が提示されることがあります(卵1個で約186mg、主に黄身)。 [8] [9] -
糖尿病がある方、LDLコレステロールが高い方、家族性高コレステロール血症などの方
量と頻度をやや控えめにし、全体の食事バランスで調整することが無難です。卵白のみの利用(コレステロールはゼロで高たんぱく)や、黄身の頻度を減らす工夫も選択肢です。 [9] [8]
料理法と食べ合わせがカギ
- より安全な調理:ゆでる、ポーチド、少量の油で焼くなど、揚げ物やバターの多用を避ける調理法がおすすめです。 [5] [6]
- 良い組み合わせ:全粒穀物、野菜、果物、豆類、ナッツ、魚などと組み合わせ、飽和脂肪や加工肉は控えめにしましょう。 [5] [6]
よくある疑問への回答
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「卵でコレステロールが必ず上がる?」
体質差はありますが、食事コレステロールへの反応は人それぞれで、全員が大きく上がるわけではありません。全体の脂質質(飽和脂肪やトランス脂肪の量)の方が影響が大きいと考えられています。 [3] [4] -
「毎日食べても大丈夫?」
健康な方なら1日1個相当までで心血管リスクの増加は示されていません。ただし、他の食事(肉や乳製品からの飽和脂肪、加工肉など)との合計でバランスを見ることが大切です。 [1] [2] [7] [5] -
「卵白だけ使う意味は?」
卵白はコレステロールゼロで、高たんぱく・低脂肪。黄身の頻度を抑えたい場合の有効な方法です。 [9]
まとめ:ポイントとおすすめの工夫
- 一般の方:週7個程度までの卵は、心臓病や脳卒中リスクを上げない可能性が高いです。 [1] [2]
- 糖尿病の方:高頻度摂取で冠動脈疾患リスク増加の可能性があるため、頻度を控えめにし、他の脂質源も見直すことをおすすめします。 [1] [2]
- 食事全体の質が重要:飽和脂肪や加工肉を減らし、野菜・魚・全粒穀物・豆類を増やし、調理法は「油控えめ」を意識しましょう。 [5] [6]
- 工夫:卵白の活用、全卵と卵白の混用、サラダや野菜と合わせるなどで、おいしさと栄養のバランスを取りやすくなります。 [9]
データ比較(参考)
| テーマ | 一般集団 | 糖尿病のある方 |
|---|---|---|
| 冠動脈疾患リスク(高摂取 vs 低摂取) | 有意差なし(1日1個増でRR≈0.99) [1] | 上昇の可能性(RR≈1.54) [1] |
| 脳卒中リスク | 有意差なし、出血性は低下の可能性 [1] | 明確な結論は限定的(個別最適化が必要) |
| 実践目安 | 週7個までで概ね安全 [7] | 頻度控えめ+食事全体の脂質見直し [1] |
次の一歩
- すでに糖尿病や脂質異常症がある方、家族性の心血管リスクが高い方は、血液検査(LDL‑C、非HDL‑C、アポBなど)や生活習慣を踏まえて、卵の頻度を個別に調整すると安心です。 [1] [2]
- 迷うときは、黄身の回数を減らしつつ卵白や魚・豆・発酵大豆(納豆)でたんぱく質を補う方法も取り入れてみてください。 [9]
ユーザーは普段どのくらいの頻度で卵を召し上がっていますか?
関連する質問
出典
- 1.^abcdefghijklmEgg consumption and risk of coronary heart disease and stroke: dose-response meta-analysis of prospective cohort studies.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 2.^abcdefghiEgg consumption and risk of coronary heart disease and stroke: dose-response meta-analysis of prospective cohort studies.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 3.^abEggs: Are they good or bad for my cholesterol?(mayoclinic.org)
- 4.^abEggs: Are they good or bad for my cholesterol?(mayoclinic.org)
- 5.^abcdefEggs: Are they good or bad for my cholesterol?(mayoclinic.org)
- 6.^abcdEggs: Are they good or bad for my cholesterol?(mayoclinic.org)
- 7.^abcEggs: Are they good or bad for my cholesterol?(mayoclinic.org)
- 8.^abEggs: Are they good or bad for my cholesterol?(mayoclinic.org)
- 9.^abcdeEggs: Are they good or bad for my cholesterol?(mayoclinic.org)
ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。


