
PubMedの資料に基づく | はちみつを砂糖の代わりに使うと脂肪肝の改善に役立つというのは本当ですか?
要点:
はちみつを砂糖に置き換えても、脂肪肝が改善する明確な根拠はありません。両方とも遊離糖であり、重要なのは甘味の種類より“総量”と総カロリーを減らすこと、果糖を含む単純糖の過剰を避け、体重管理・運動を優先することです。
はちみつへの置き換えだけで脂肪肝が改善する、という根拠は現時点では乏しいです。むしろ、はちみつも砂糖も「遊離糖(フリーシュガー)」に分類され、摂り過ぎればカロリーや糖質過多につながり、肝脂肪の蓄積や中性脂肪の上昇を招く可能性があります。脂肪肝(非アルコール性脂肪性肝疾患:NAFLD)の予防・改善には、総カロリーの抑制と体重管理、そして果糖を含む単純糖質の取り過ぎを避けることが最重要です。 [1] [2] [3]
はちみつと砂糖の違いは「質」よりも「量」
- はちみつは主に果糖とブドウ糖から成り、少量のビタミンやミネラル、抗酸化物質を含みます。ただし主成分は糖であり、健康効果を期待できる微量成分は摂取量や製品差で大きく変わり、肝疾患改善の確立したエビデンスにはなっていません。 [4]
- 料理の置き換えで「カロリーが下がる」わけでもありません。小さじ1当たりの炭水化物量とカロリーは、はちみつの方が砂糖よりやや多いため、置き換えによる差はごくわずかです。 [5] [6]
- 血糖の上がり方は甘味の種類で多少異なることがありますが、実生活では「総量」が肝要で、はちみつでも過剰なら代謝負荷は高まります。 [7]
脂肪肝と「糖」の関係
- NAFLDの人は、体重が同程度の人と比べて、果糖や単純糖質の摂取量が多い傾向が報告されています。 [2]
- 果糖の多い飲料・食品(砂糖=ショ糖も半分は果糖)が肝での脂肪合成や中性脂肪上昇に関与することが示されています。 [3]
- 一方、カロリー過多であれば、グルコースでも果糖でも脂肪肝リスクが高まる可能性があり、最も重要なのは過剰エネルギーを避けることです。 [8]
ガイド的に勧められている基本対策
- 果糖や砂糖など単純糖質の摂り過ぎを控えることは、慢性肝疾患の管理で広く推奨される生活習慣の柱です。 [9] [10]
- NAFLDの一次治療は、食事と運動による体重管理が中心で、5〜10%程度の減量が肝脂肪の改善に結びつくことが多いです。 [1]
- 国内臨床情報でも、科学的に証明されていない民間療法より、食事・運動による体重減少が最優先とされています。 [11] [12]
はちみつを使うなら「使い方」がポイント
- 味の好みで少量使うこと自体は問題ありませんが、甘味の総量が減らなければ肝臓へのメリットは期待しにくいと考えられます。 [5] [6]
- 実用的なコツ
- 飲み物やヨーグルトなどに加えるはちみつは「量り」で測り、1日小さじ1(約7 g、約21〜22 kcal)以内など具体的な上限を設ける。
- レシピの砂糖をはちみつに置き換える場合、甘さが強い分、使用量を2〜3割減らして総カロリーを下げる工夫をする。
- 甘味の「置き換え」でなく、甘味そのものを減らす(週あたりの甘味使用回数を減らす、無糖飲料を選ぶ)ことを優先する。
- なお、はちみつは血糖に影響しうるため、糖代謝に不安がある場合は摂取量管理が大切です。 [13] [14]
具体的な食事・運動の指針
- 飲料の見直し:加糖飲料(清涼飲料、加糖カフェ飲料、フルーツジュース、スポーツドリンク、はちみつレモンなど)は日常的な摂取を避ける。液体の糖は吸収が速く、過剰摂取になりやすいためです。 [3]
- 主食と間食の最適化:精製穀物と甘味の組み合わせ(菓子パン、砂糖入りシリアル、スイーツ)を減らし、全粒・野菜・豆類・ナッツ・魚・オリーブ油などにシフト。 [9] [10]
- 体重管理:過体重であればゆるやかな減量(週0.5 kg未満)を目標にし、無理な断食は避ける。 [9] [10]
- 運動:有酸素運動とレジスタンス運動の併用が、肝脂肪やインスリン抵抗性の改善に役立つ可能性があります。 [1]
よくある誤解への注意
- 「はちみつは自然だから肝臓に優しい」→自然由来でも糖は糖であり、過剰なら肝脂肪の原因になり得ます。 [4] [3]
- 「はちみつの抗酸化物質が肝臓を守る」→製品差が大きく、肝脂肪を直接改善する確立した臨床エビデンスは不足しています。 [4]
- 「砂糖→はちみつに替えればOK」→置き換えのみでは効果は限定的で、総糖質とカロリーの削減が本質です。 [5] [6] [2]
まとめ
- はちみつを砂糖の代わりに使うこと自体が脂肪肝を「改善」するという明確な証拠はありません。鍵は、甘味の種類よりも“量とエネルギー過多を避けること”で、果糖を含む単純糖の摂り過ぎを控え、体重を適正化することが最も効果的です。 [2] [3] [9] [1]
- どうしても使うなら、はちみつの量を厳密に減らし、飲料など液体の糖を避け、全体のカロリーを落とすという使い方が現実的です。 [5] [6] [3]
参考に、詳細の背景情報として、はちみつは果糖とブドウ糖が主成分であり微量の栄養素は含むものの、摂取量が過剰になると血糖や脂質に影響する可能性があるとされています。 [4] [13]
関連する質問
出典
- 1.^abcdFatty Liver Disease(medlineplus.gov)
- 2.^abcdNutritional modulation of nonalcoholic fatty liver disease and insulin resistance: human data.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 3.^abcdefCarbohydrate intake and nonalcoholic fatty liver disease.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 4.^abcdHoney(mayoclinic.org)
- 5.^abcdDiabetes foods: Can I substitute honey for sugar?(mayoclinic.org)
- 6.^abcdDiabetes foods: Can I substitute honey for sugar?(mayoclinic.org)
- 7.^↑Differential effects of honey, sucrose, and fructose on blood sugar levels.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 8.^↑Effects of 4-week very-high-fructose/glucose diets on insulin sensitivity, visceral fat and intrahepatic lipids: an exploratory trial.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 9.^abcdLiver problems - Diagnosis and treatment(mayoclinic.org)
- 10.^abcDiagnosis and treatment - Mayo Clinic(mayoclinic.org)
- 11.^↑지방간 [Fatty liver] | 건강정보(health.severance.healthcare)
- 12.^↑지방간 [Fatty liver] | 건강정보(health.severance.healthcare)
- 13.^abHoney(mayoclinic.org)
- 14.^↑Diabetes foods: Can I substitute honey for sugar?(mayoclinic.org)
ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。


