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2026年2月17日5分で読める

PubMedの資料に基づく | 脂肪肝の予防や改善に、緑茶の摂取は科学的に効果が確認されていますか?

要点:

緑茶(カテキン/EGCG)は脂肪肝(NAFLD)の予防・改善に一定の可能性が示されていますが、現時点では決定的な効果とは言えません。高カテキン緑茶を12週間摂取した小規模試験で肝脂肪やALTの改善が報告される一方、EGCGサプリでは明確な追加効果がない試験もあります。無糖の緑茶を生活習慣改善の一環として取り入れ、過度な期待や高用量サプリの自己使用には注意が必要です。

脂肪肝(非アルコール性脂肪性肝疾患:NAFLD)の予防・改善に対して、緑茶(カテキン/EGCGを含む)の作用は「一定の可能性が示唆されているものの、決定的とまでは言い切れない」というのが現状です。少数のヒト試験では肝脂肪や肝機能マーカーの改善が報告されていますが、研究数が少なく、対象や用量が限られており、標準治療として確立したわけではありません。 [1] 総合すると、緑茶は生活習慣改善(体重減少・運動)を補う「サポート役」として試す価値がある一方、過度の期待や高用量サプリの自己判断には注意が必要です。 [2] [3]


何がわかっているか(エビデンスのまとめ)

  • ヒトでのランダム化二重盲検試験(小規模)では、高濃度カテキンを含む緑茶を12週間(1日約700 mL、総カテキン>1 g/日)摂取した群で、肝脂肪の画像指標(肝脾CT比)の改善、ALT低下、酸化ストレス指標の低下が認められたと報告されています。 [1] この結果は「脂肪肝の程度や肝細胞の炎症ストレスが軽減した可能性」を示唆します。 [1]

  • 一方で、EGCGのサプリメント300 mg/日を12週間投与した試験では、体重や脂質、肝機能マーカーなどに有意な追加改善はみられませんでした。 [2] つまり、用量、形態(お茶としてかサプリか)、背景の体重減少の有無などで効果が変わる可能性があります。 [2]

  • メカニズムとしては、抗酸化・抗炎症作用、脂質合成の抑制や脂肪酸酸化の促進などが提案されていますが、ヒトでの確証は限定的です。 [4] 動物・基礎研究の知見は豊富でも、ヒトでの高品質試験はまだ十分ではありません。 [5]


実臨床での位置づけ

  • 現時点でNAFLDの確立治療は体重減少(食事・運動)が中心で、これが最も確かな効果を示します。 [6] 飲料では砂糖入り飲料を避け、水や無糖飲料(緑茶など)を選ぶことはカロリー・糖質の観点で有利と考えられます。 [6] 緑茶はこうした生活習慣の一部として取り入れると、全体のエネルギー・糖質負荷を下げる助けになりえます。 [7]

摂取量と実践のポイント

  • 研究で肝脂肪の改善が示された条件では、1日約700 mLの緑茶、総カテキン量>1 g/日、12週間という設定でした。 [1] 一般的な食習慣としては、無糖の緑茶を1日数杯に分けて飲むと、砂糖入り飲料の置き換えとなり有用です。 [6]

  • ただし、効果は個人差が大きく、緑茶だけで脂肪肝が改善するとは限りません。 [2] 食事の総カロリー調整と有酸素運動(週3回以上・各30分以上)を組み合わせることが重要です。 [8]


安全性と注意点

  • 普段の飲料としての緑茶は多くの方にとって比較的安全と考えられますが、カフェインにより不眠・動悸・頭痛などが出ることがあります。 [9] 就寝前は控える、薄めに淹れる、デカフェや麦茶・ほうじ茶などに切り替えるといった工夫も有効です。 [10]

  • 一方、高用量の緑茶抽出物(カテキン/EGCGサプリ)では、まれに肝障害の症例報告があります。 [3] 一部の臨床試験でも高用量EGCGで胃腸症状や肝酵素上昇がみられた報告があり、特に空腹時の高容量摂取はリスクが上がる可能性があります。 [11] 持病がある方、他の薬を飲んでいる方、肝機能異常がある方はサプリの自己使用は避け、医療者に相談してください。 [12]


期待できること・できないこと

  • 期待できること

    • 無糖の緑茶に置き換えることで、総カロリー・糖質を抑え、体重管理を後押しできる可能性があります。 [6]
    • 高カテキン量を含む緑茶では、短期的に肝脂肪やALTの改善がみられる可能性があります。 [1]
  • できないこと(過度な期待は禁物)

    • 緑茶単独でNAFLDを「治す」根拠は不十分です。 [2] [5]
    • サプリの高用量自己投与は安全性上の懸念があり、推奨できません。 [3] [11]

実践ガイド(提案)

  • 飲み方

    • 無糖の緑茶を、1日2~4杯程度から始め、体調(睡眠・動悸など)を見ながら調整しましょう。 [9]
    • カフェインに敏感な方は、薄めに淹れる、午後遅い時間は控える、デカフェを選ぶのがおすすめです。 [10]
  • 食事と運動

    • 砂糖入り飲料を水や緑茶へ置き換える、揚げ物よりも蒸す・茹でる、夜食を控えるなど、総カロリー削減を意識しましょう。 [6]
    • 有酸素運動を週3回以上、1回30分以上行うと脂肪肝の改善に役立ちます。 [8]
  • サプリメント

    • 緑茶抽出物(EGCG等)サプリは自己判断での高容量摂取を避け、使用前に医療者へ相談してください。 [3] [12] 肝機能検査値(ALT/AST等)に異常がある場合は特に注意が必要です。 [11]

まとめ

  • 現時点の科学的知見では、緑茶はNAFLDの予防・改善に寄与する可能性があるものの、標準治療といえるほどの確立した効果ではありません。 [1] [2] 無糖の緑茶を日常に取り入れ、体重管理と運動という柱をしっかり実践することが最も合理的なアプローチです。 [8] [6] サプリの高用量は肝障害のまれなリスクがあるため慎重に扱いましょう。 [3] [11]

研究データの整理

項目介入期間/対象主な結果注意点
高密度カテキン含有の緑茶約700 mL/日、総カテキン>1 g/日12週間、NAFLD 17名肝脾CT比改善、ALT低下、酸化ストレス低下少数例、短期間 [1]
EGCGサプリ300 mg/日12週間、肥満女性83名体重・脂質・肝機能に追加効果なしNAFLD診断集団ではない、用量差 [2]
安全性(症例報告)高用量抽出物(多くはサプリ)症例集積まれに薬物性肝障害様の肝障害個人差・併用薬の影響あり [3] [12]
一般的生活指導無糖飲料選択、食事・運動継続介入体重減少が最も確実、緑茶は置換に有用生活習慣全体の一部として推奨 [8] [6]

😊 無糖の緑茶を上手に取り入れつつ、食事と運動で体重管理を進めることが、脂肪肝対策では最も理にかなっています。 [8] [6] もし既に肝機能の異常や内服薬がある場合、サプリ使用前にかかりつけで確認しておくと安心です。 [3] [12] [11]

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出典

  1. 1.^abcdefgGreen tea with high-density catechins improves liver function and fat infiltration in non-alcoholic fatty liver disease (NAFLD) patients: a double-blind placebo-controlled study.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  2. 2.^abcdefgEffects of dietary supplementation with epigallocatechin-3-gallate on weight loss, energy homeostasis, cardiometabolic risk factors and liver function in obese women: randomised, double-blind, placebo-controlled clinical trial.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  3. 3.^abcdefgHepatotoxicity from green tea: a review of the literature and two unpublished cases.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  4. 4.^Antiobesity effects of green tea catechins: a mechanistic review.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  5. 5.^abTherapeutic potential of green tea in nonalcoholic fatty liver disease.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  6. 6.^abcdefgh지방간(Fatty liver) | 질환백과 | 의료정보 | 건강정보(amc.seoul.kr)
  7. 7.^지방간(Fatty liver) | 질환백과 | 의료정보 | 건강정보(amc.seoul.kr)
  8. 8.^abcde지방간(Fatty liver) | 질환백과 | 의료정보 | 건강정보(amc.seoul.kr)
  9. 9.^abCaffeine content for coffee, tea, soda and more(mayoclinic.org)
  10. 10.^abCaffeine: How much is too much?(mayoclinic.org)
  11. 11.^abcdeGreen Tea(mskcc.org)
  12. 12.^abcdGreen tea extract and the risk of drug-induced liver injury.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)

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