
PubMedの資料に基づく | コーヒーを飲むと脂肪肝のリスクが下がるというのは本当ですか?
要点:
コーヒーは観察研究やメタ解析で、NAFLD(脂肪肝)の発症・進行リスクや肝酵素異常と逆相関し、1〜3杯/日以上の摂取で良好な関連が報告されています。因果関係は確定していないため、無糖ブラックを適量(カフェインに弱い場合はデカフェ)で、体重管理・糖質制限・運動などの生活改善と併用するのが基本です。
コーヒーは、適量であれば脂肪肝(非アルコール性脂肪性肝疾患:NAFLD)の「発症リスク」や「進行の強さ」と逆相関する研究が多く、リスクが下がる可能性があります。観察研究やメタ解析では、コーヒー摂取量が多い人ほど肝酵素(ALT、AST、GGTなど)が低く、NAFLDや肝線維化・肝硬変・肝がんの進行が抑えられる傾向が報告されています。 [1] [2] [3] ただし、因果関係(コーヒーのせいで直接リスクが下がるのか)までは断定しづらく、生活習慣の改善と組み合わせることが大切です。 [4]
エビデンスの要点
- 観察データ(NHANESなど)では、1日3杯以上のコーヒー摂取者は、ALT・AST・ALP・GGTの異常値のオッズが低く、デカフェでも同様の傾向がみられます。 [1]
- システマティックレビューでは、コーヒー摂取は用量反応的に肝酵素を改善し、慢性肝疾患での肝硬変進行や肝がんの発生、肝硬変死亡の低下と関連します。NAFLDでは脂肪肝炎(NASH)の重症度が低い傾向が示されています。 [2]
- NAFLDに特化したレビューでは、カフェイン以外の成分も含め、抗酸化・抗炎症・抗線維化作用が関与している可能性が示唆されています。 [5] [3]
- 一般医療情報では、「コーヒーに含まれる化合物が炎症や線維化を抑える可能性がある」としつつ、すでに飲んでいる人は継続に前向きになってよいが、飲まない人が“それだけを目的に”新たに始める根拠としては慎重という姿勢が示されています。 [4]
どのくらい飲めばよい?
- 研究では1〜3杯以上/日で有益な関連が多く報告されています。3杯以上で肝酵素の異常が少ないという大規模調査の結果があります。 [1]
- デカフェ(カフェインレス)でも良い方向の関連がみられるため、カフェインに弱い人はデカフェでも選択肢になります。 [1]
期待できるメカニズム
- コーヒーに含まれるクロロゲン酸、ジテルペン(カフェストール、カウェオール)などが、抗酸化(グルタチオン増強)・抗炎症・抗線維化を通じて脂肪肝や線維化を抑制する可能性があります。 [3] [5]
- 観察研究では、NAFLDの重症度の軽減や線維化抑制、肝がん予防の示唆もありますが、機序と臨床的意義は今後の研究課題です。 [5] [3]
飲み方のポイント(脂肪肝対策として)
- 無糖のブラックコーヒーがおすすめです(砂糖やクリームはカロリーと糖質を増やし、脂肪肝に不利)。 [6] [7]
- 眠れない、動悸がする、胃が痛いなどの副作用が出る場合は量を調整し、必要ならデカフェに切り替えましょう。 [1]
- コーヒーは“補助策”です。体重減少(3–5%以上)・糖質(特に果糖)の取り過ぎ回避・週150分以上の運動が、脂肪肝の改善により強い効果を持ちます。 [7] [6]
コーヒーの安全性と注意点
- 高血圧、不整脈、胃食道逆流症、妊娠中・授乳中などでは、カフェイン量に注意が必要です(デカフェが選択肢)。 [1]
- フィルターを使わない抽出(フレンチプレス、ターキッシュなど)はジテルペンによる血中LDL上昇の懸念があるため、紙フィルター抽出が無難です。 [3]
- サプリメントではなく、食習慣としてのコーヒーでの検討が中心です。医師の治療や生活療法の代替にはなりません。 [4]
まとめ
- 多くの観察研究・レビューは、無糖コーヒーの習慣がNAFLDの発症・進行リスクと逆相関することを示しています。 [2] [1] [3]
- デカフェでも良い関連がみられるため、カフェイン耐性に応じた選択が可能です。 [1]
- ただし、因果関係の確定は限定的で、体重管理・糖質制限・定期運動と組み合わせることで効果が最大化します。 [7] [8] [6] [9]
- すでにコーヒーを飲んでいる人は、無糖で日常的に楽しむことが合理的といえますが、飲んでいない人が「それだけ」を目的に始めるかどうかは、体質や持病を踏まえて検討しましょう。 [4]
参考データ(ハイライト)
| テーマ | 主要な示唆 | 出典 |
|---|---|---|
| 肝酵素との関連 | 1日3杯以上でALT/AST/ALP/GGTの異常が少ない、デカフェでも逆相関 | [1] |
| 総合レビュー | 肝酵素の用量反応的改善、肝硬変進行・肝がん発生の低下、NAFLD重症度の低さ | [2] |
| 作用機序 | 抗酸化・抗炎症・抗線維化、カフェイン以外の成分の寄与 | [5] [3] |
| 実践の注意 | すでに飲む人は継続に前向き、ただし新規開始は慎重に検討 | [4] |
| 生活療法 | 体重3–5%以上の減量、糖質(特に果糖)制限、週150分以上の運動 | [7] [8] [6] [9] |
もしコーヒーを取り入れるなら、無糖(ブラック)を1〜3杯/日から様子を見て、胃腸や睡眠への影響がない範囲で続けるのがおすすめです。 [1] [6]
関連する質問
出典
- 1.^abcdefghijInverse associations of total and decaffeinated coffee with liver enzyme levels in National Health and Nutrition Examination Survey 1999-2010.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 2.^abcdImpact of coffee on liver diseases: a systematic review.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 3.^abcdefgCoffee and liver health.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 4.^abcdeNonalcoholic fatty liver disease - Diagnosis and treatment(mayoclinic.org)
- 5.^abcdCoffee and non-alcoholic fatty liver disease: brewing evidence for hepatoprotection?(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 6.^abcdef지방간 환자의 식생활 | 건강TV | 건강정보(amc.seoul.kr)
- 7.^abcde지방간의 식사요법 Fatty liver | 건강정보(health.severance.healthcare)
- 8.^abc영남대학교병원(yumc.ac.kr)
- 9.^abc영남대학교병원(yumc.ac.kr)
ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。


