Medical illustration for PubMedの資料に基づく | 牛乳を飲むと糖尿病の発症リスクが高まるというのは本当ですか? - Persly Health Information
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2026年2月17日5分で読める

PubMedの資料に基づく | 牛乳を飲むと糖尿病の発症リスクが高まるというのは本当ですか?

要点:

現在の大規模研究では、牛乳・乳製品が2型糖尿病リスクを高める根拠はなく、低脂肪乳製品やヨーグルトでわずかなリスク低下が示唆されています。加糖や高脂肪の製品は控え、低脂肪・無糖を中心に200〜400g/日を目安に取り入れるのが現実的です。

牛乳が糖尿病(2型)の発症リスクを高めるという根拠は、現在の大規模な研究では見つかっていません。むしろ、低脂肪の乳製品やヨーグルトなどを適量とる人では、2型糖尿病の発症リスクがやや低い傾向が報告されています。 [1] 全体として、牛乳・乳製品の摂取は2型糖尿病リスクを「上げない」か、場合によっては「下げる」可能性が示唆されています。 [2] ただし、個人差があり、全脂肪の乳製品や加糖ヨーグルト・加糖ミルク飲料はカロリーや糖分が多いため、量や種類の選び方が大切です。 [3]


エビデンスの全体像

  • 🧪前向きコホート研究のメタ解析
    多数の観察研究をまとめた解析では、総乳製品の摂取が多い人ほど2型糖尿病の発症がやや少ない(相対リスク約0.93/400 g日)と報告されています。 [1] 低脂肪乳製品はより明瞭な逆相関(相対リスク約0.91/200 g日)が示されています。 [1] チーズ(約0.92/50 g日)やヨーグルト(約0.78/200 g日)にも逆相関が示され、高摂取域では効果が頭打ちになる弧状の関係がみられました。 [1]

  • 📉全体的な健康アウトカムの概観
    別の総説では、乳製品の多い群で糖尿病発症の相対リスクがおよそ0.85とされ、心血管病や総死亡でも不利益は示されず、むしろ低い傾向が述べられています。 [2] 有害性を示す一貫した証拠は乏しいというのが現状です。 [2]

  • 🥛低脂肪 vs 全脂肪
    早期のメタ解析では、低脂肪乳製品でのリスク低下(相対リスク約0.82)、全脂肪乳製品では明確な差なしという結果が示されています。 [4] 全乳(ホールミルク)自体は中立的(相対リスク約0.95)で、ヨーグルトではやや低リスクが報告されました。 [4]


栄養学的な背景と実用的ポイント

  • 💡なぜ乳製品でリスクが下がる可能性があるの?
    乳製品はタンパク質、カルシウム、カリウム、ビタミンDなどを含み、食後血糖の急上昇を抑えやすいタンパク質効果や、腸内環境に働く発酵乳(ヨーグルト)が関与している可能性があります。これらは観察研究からの仮説で、決定因果ではありませんが、生物学的な筋は通ります。 [1]

  • ⚖️適量と選び方がカギ
    医療栄養の実践では、脂肪の少ない乳製品を選び、自然に含まれる乳糖(糖質)と「加糖」を区別して計画的にとることが勧められています。 [3] 低脂肪または無脂肪ミルク、無糖ヨーグルトを選ぶと、飽和脂肪と余分な糖の取り過ぎを防げるため、体重管理や血糖管理に役立ちます。 [5] [3]


どれくらいを目安に?

  • 🥄目安量の例
    研究で示唆される逆相関は、概ね200〜400 g/日程度の乳製品(例:低脂肪ミルク1杯+プレーンヨーグルト1カップ程度)でみられています。 [1] ヨーグルト200 g/日相当での低リスク傾向も報告されています。 [1]
    ただし、個人の体格、活動量、他の食事内容(砂糖摂取、総カロリー)で適量は変わります。

  • 🍦注意が必要な製品
    加糖ヨーグルト、加糖ミルク飲料、アイス、クリーム系の高脂肪乳製品は、糖分・飽和脂肪・カロリーが多くなりやすいので、頻度や量を控えめにするのがおすすめです。 [3]


よくある疑問への回答

  • ❓牛乳は糖分があるから血糖が上がる?
    牛乳には乳糖という自然由来の糖があり、摂り方次第で血糖に影響しますが、タンパク質・脂質が同時に含まれるため血糖の上がり方は比較的なだらかです。計画的に量を把握すれば、食事全体の血糖コントロールに組み込みやすい食材です。 [3]

  • ❓乳製品をやめた方が予防になる?
    現時点のデータでは、乳製品を避けることで2型糖尿病予防効果が高まるという根拠はありません。 [1] むしろ、低脂肪乳製品やヨーグルトを上手に取り入れることが、全身の健康や糖尿病リスク低下に結びつく可能性があります。 [1] [2]


実践のコツ

  • ✅選ぶ:低脂肪または無脂肪ミルク、無糖(プレーン)のヨーグルトやカッテージチーズを基本に。 [5] [3]
  • ✅量を決める:1日合計でコップ1杯(約200 ml)+プレーンヨーグルト小〜中1カップ(100〜150 g)など、日々のカロリーと糖質に合わせて調整。 [1]
  • ✅食べ合わせ:食事のタンパク源として使い、精製糖質(砂糖入り飲料・菓子パン)を減らすと、体重・血糖管理に役立ちます。 [3]
  • ✅体質に合わせる:乳糖不耐症なら無乳糖ミルクや強化豆乳(カルシウム・ビタミンD添加)を活用。 [5]

まとめ

  • 牛乳・乳製品が2型糖尿病リスクを「高める」という明確な証拠はなく、低脂肪乳製品やヨーグルトでは「リスク低下」が示唆されています。 [1] [4]
  • 全体としての有害性は見いだされておらず、健康アウトカムで中立〜有益の可能性が示されています。 [2]
  • 加糖製品や過剰摂取はカロリー・糖質過多につながるため、種類と量の選択が大切です。 [3]

参考データ(抜粋)

食品/カテゴリ相対リスク(参考)摂取量の指標補足
総乳製品0.93400 g/日あたり非線形の逆相関、過量で頭打ち傾向 [1]
低脂肪乳製品0.91200 g/日あたり逆相関がより明瞭 [1]
全脂肪乳製品0.98200 g/日あたり明確な差なし [1]
牛乳(総)0.87(不確実)200 g/日あたり研究間のばらつき大 [1]
チーズ0.9250 g/日あたり逆相関 [1]
ヨーグルト0.78200 g/日あたり逆相関が示唆 [1]
乳製品多摂群の糖尿病0.85最高 vs 最低摂取観察研究の概観 [2]

必要に応じて、現在の食事量や体重・血糖の目標に合わせた乳製品の取り入れ方を一緒に具体化しますね。

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出典

  1. 1.^abcdefghijklmnopqDairy products and the risk of type 2 diabetes: a systematic review and dose-response meta-analysis of cohort studies.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  2. 2.^abcdefThe consumption of milk and dairy foods and the incidence of vascular disease and diabetes: an overview of the evidence.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  3. 3.^abcdefghDiabetes type 2 - meal planning: MedlinePlus Medical Encyclopedia(medlineplus.gov)
  4. 4.^abcDairy consumption and risk of type 2 diabetes mellitus: a meta-analysis of cohort studies.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  5. 5.^abcFood guide plate: MedlinePlus Medical Encyclopedia(medlineplus.gov)

ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。