Medical illustration for PubMedの資料に基づく | アムロジピンで勃起不全が副作用として起こることはありますか?起こる場合の頻度や仕組み、対処法(用量調整や他の降圧薬への切り替え)について教えてください。 - Persly Health Information
Persly 医療専門チームPersly 医療専門チーム
2026年2月19日5分で読める

PubMedの資料に基づく | アムロジピンで勃起不全が副作用として起こることはありますか?起こる場合の頻度や仕組み、対処法(用量調整や他の降圧薬への切り替え)について教えてください。

要点:

アムロジピンで勃起不全が生じる可能性はありますが、頻度は高くなく、カルシウム拮抗薬は一般にEDへの影響が中立とされています。症状が出た場合は、高血圧や他薬剤など他の原因の見直し、最小有効量への調整、ARBへの切り替え・併用、PDE5阻害薬の併用(血圧管理と硝酸薬禁忌に注意)などを段階的に検討します。

概要

アムロジピン(カルシウム拮抗薬)で性機能の副作用(性欲低下・性的機能障害)が報告されることはありますが、臨床的には比較的まれと考えられています。 [1] 既存の研究や臨床レビューでは、カルシウム拮抗薬は「勃起不全(ED)へ明確に悪影響を与える薬」とは位置づけられておらず、β遮断薬やチアジド系利尿薬に比べると中立〜むしろ良い影響という評価が多いです。 [2] ただし、個人差があり、実際にED様症状が出るケースもゼロではありません。 [1]


起こりうる副作用と頻度の目安

  • アムロジピンの医薬品情報では「性的機能障害(男性・女性)」という副作用項目が記載されています。 [1] 同様の記載は他のラベルにも見られます。 [3] [4]
  • ただし、一般的な副作用一覧に含まれるものの、頻度は高くありません(多くの臨床レビューで、カルシウム拮抗薬のEDへの影響は中立〜非悪化と整理されています)。 [2]
  • 動物モデルでは、アムロジピン投与で性的行動の指標が低下した報告がありますが、これはラットでの長期投与の結果であり、人への直接の頻度推定には限界があります。 [5]

仕組み(メカニズム)の考え方

  • アムロジピンは末梢動脈の平滑筋に作用して血管を拡げ、血圧を下げます(電位依存性カルシウムチャネルを阻害し、細胞内へのカルシウム流入を抑制)。 [6] [7]
  • 勃起は陰茎海綿体の血流・平滑筋の弛緩が鍵であり、細胞外カルシウムからの流入が収縮に関与します。カルシウム拮抗薬は陰茎平滑筋の収縮を部分的に抑える作用があり得ます。 [8]
  • 理論上は血管拡張が陰茎血流を助ける側面もありますが、実臨床ではEDは高血圧そのものや内皮機能障害、他の降圧薬(とくにβ遮断薬・利尿薬)によって引き起こされることが多く、カルシウム拮抗薬単独でのED悪化は限定的と整理されています。 [2]
  • なお、PDE5阻害薬(シルデナフィルなど)とアムロジピンの併用は、NO–cGMP経路の相乗で血圧低下がやや強まる可能性がある一方、良い血行動態改善が示唆された前臨床データもあります(臨床では血圧に注意して併用)。 [9]

実践的な対処法

症状がアムロジピン開始後に出現・悪化したと感じる場合、以下を段階的に検討します。

  1. 診断の見直し

    • 高血圧自体や糖尿病、脂質異常、喫煙、抑うつなどがEDの主因であることが多いので、まず生活習慣・基礎疾患を点検します。EDは高血圧と密接に関連し、内皮機能障害が共通基盤です。 [10]
    • 併用中の他の降圧薬(β遮断薬やチアジド系利尿薬)はEDリスクが相対的に高いので、薬剤全体を見直します。 [2]
  2. 用量調整

    • アムロジピンの用量を最小有効量に調整することで、副作用全般が軽くなる可能性があります(一般論)。具体の調整は主治医と相談して安全域で行います。 [6]
  3. 薬剤の切り替え・組み合わせの変更

    • カルシウム拮抗薬から別系統へ完全に切り替える前に、EDへ中立〜改善が期待されるARB(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)への置換や併用を検討する選択肢があります。臨床レビューではARBが性的機能に良好な影響を示すことが報告されています。 [2] [11]
    • 反対に、β遮断薬やチアジド系利尿薬はEDの悪化要因になりやすいため、可能なら避ける・新しい世代(例:一部のβ遮断薬)への置換を検討します。 [2]
    • 実際のランダム化試験では、カルシウム拮抗薬とARBの併用は性欲の改善が示唆され、β遮断薬併用に比べ望ましい可能性が示されています。 [12]
  4. ED治療薬の併用

    • PDE5阻害薬(シルデナフィル等)は、高血圧治療中でも有効で安全に使えることが多い治療選択肢です(ただし硝酸薬との併用は禁忌、血圧管理に注意)。 [13]
    • アムロジピンとの併用は血圧低下が強まらないか確認しながら、主治医の管理下で調整します。前臨床ではNO–cGMP経路の相乗が示されています。 [9]

薬剤選択の考え方(切り替えの指針)

  • もし「アムロジピンでED様症状がはっきり出た」と判断される場合、まず他の原因(生活習慣・合併症・他剤)を除外しつつ、ARB系へのスイッチまたは追加を検討するのが一般的です。 [2] [11]
  • 性機能への悪影響が比較的多いとされる薬(古い世代のβ遮断薬、チアジド系利尿薬)は、可能な範囲で回避したり、影響が少ない薬へ切り替えます。 [2]
  • 一時的な薬剤中断や変更は、主治医の指示のもと、家庭血圧の頻回測定とともに安全確認しながら行うのが望ましいです。一般的な外部ガイダンスでも、性副作用がある場合は薬の種類変更が選択肢として提案されています。 [14]

まとめ

  • アムロジピンで「性的機能障害」という副作用項目は存在しますが、臨床的には頻度は高くない印象です。 [1]
  • 高血圧とEDは密接に関連しており、EDの原因は薬剤だけでなく基礎疾患や生活習慣に根差すことが多いです。 [10]
  • 対処は、原因の見直し→用量調整→薬剤の組み合わせ・切り替え(ARBの活用)→PDE5阻害薬の併用検討、の順に個別調整するのが一般的です。 [2] [12] [13]

ご自身の症状の出方(内服開始時期・他のお薬・生活習慣)を教えていただければ、より具体的な選択肢をご提案できます。

関連する質問

関連記事

出典

  1. 1.^abcdAmlodipine Besylate Tablets(dailymed.nlm.nih.gov)
  2. 2.^abcdefghiCardiovascular risk, drugs and erectile function--a systematic analysis.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  3. 3.^AMLODIPINE BESYLATE(dailymed.nlm.nih.gov)
  4. 4.^AMLODIPINE BESYLATE(dailymed.nlm.nih.gov)
  5. 5.^Long-term treatment of clonidine, atenolol, amlodipine and dihydrochlorothiazide, but not enalapril, impairs the sexual function in male spontaneously hypertensive rats.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  6. 6.^ab(dailymed.nlm.nih.gov)
  7. 7.^(dailymed.nlm.nih.gov)
  8. 8.^Effects of some calcium channel blockers on isolated human penile erectile tissues.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  9. 9.^abSildenafil augments the beneficial hemodynamic and histopathological effects of amlodipine in nitric oxide-deficient hypertensive rats: role of nitric oxide-cyclic GMP pathway.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  10. 10.^abNew insights into hypertension-associated erectile dysfunction.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  11. 11.^abA review of the positive and negative effects of cardiovascular drugs on sexual function: a proposed table for use in clinical practice.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  12. 12.^abThe effect of combined antihypertensive treatment (felodipine with either irbesartan or metoprolol) on erectile function: a randomized controlled trial.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  13. 13.^abAntihypertensive treatment and sexual dysfunction.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  14. 14.^High blood pressure and sex: Overcome the challenges(mayoclinic.org)

ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。