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2026年2月26日5分で読める

PubMedの資料に基づく | オメプラゾール内服中にターメリック(クルクミン)をどのくらい摂取しても安全か、推奨用量や上限、相互作用の注意点はありますか?

要点:

オメプラゾール服用中でも、料理でのターメリックは通常安全で、クルクミンサプリは500〜1,000(最大1,500)mg/日が実務的目安です。重大な相互作用のエビデンスは限定的ですが、CYPへの影響や血液サラサラ薬併用、ピペリン高配合製品には注意し、症状観察と専門家への相談を推奨します。

オメプラゾール服用中のターメリック(クルクミン)摂取の安全性・用量・相互作用

結論として、一般的な食品としてのターメリックの摂取は通常安全と考えられ、クルクミンサプリメントも多くの臨床試験で良好な忍容性が示されていますが、オメプラゾール(プロトンポンプ阻害薬)との重大な相互作用は現時点では限定的と考えられます。ただし、クルクミンは代謝酵素(シトクロムP450)に影響する可能性があり、用量が高い場合や他の薬を併用している場合は注意が必要です。 [1] [2]


まとめポイント

  • 食品量のターメリックは通常安全で、クルクミンの臨床研究でも高用量まで大きな毒性は多く報告されていません。 [3]
  • クルクミンは一部の薬物代謝酵素(CYP)に干渉する可能性があり、理論的に薬物の血中濃度へ影響することが考えられますが、一般的な生理的濃度では大きな相互作用は低いと示唆されています。 [1] [2]
  • オメプラゾールはCYP2C19などを介した薬物相互作用を持つ薬ですが、クルクミンとの臨床的に確立した重篤な相互作用のエビデンスは乏しい状況です。 [4]
  • 他薬(抗血小板薬、抗凝固薬、抗てんかん薬、抗HIV薬など)とオメプラゾールの相互作用は知られており、クルクミンの併用時は全体として相互作用リスク管理が必要です。 [4]

推奨用量と上限

  • 研究・臨床経験では、1日あたり数百mg〜数gのクルクミンが使用され、安全性は概ね良好と報告されています。 [3]
  • 一部資料では急性で最大12g、慢性で10g/日まで安全性が示唆されていますが、日常の補助食品としてはこれほど高用量を推奨しません。一般的には500mg〜1,500mg/日程度を上限目安とし、分割投与が多いです。 [3]
  • 吸収が低い特性があるため、脂質と一緒に摂る、ピペリン配合、リポソーム・フィトソームなどの製剤性でバイオアベイラビリティを高める工夫が用いられることがあります。ただしピペリンはCYP阻害作用が強く、他薬との相互作用を増やす可能性があるため注意が必要です。 [2]

オメプラゾールとの相互作用の視点

オメプラゾールの相互作用プロフィール

  • オメプラゾールは胃酸分泌を強く抑える薬で、CYP2C19や一部CYPを介した薬物相互作用が知られています。例として、クロピドグレルの活性代謝物への変換を減らし抗血小板作用を弱める可能性、ベンゾジアゼピン(ジアゼパム)、フェニトイン、ワルファリンなどの代謝への影響が報告されています。 [4]
  • セントジョーンズワート(ハーブ)などCYP誘導物質でオメプラゾールの曝露低下が起こりうるため、ハーブ併用には注意が必要です。 [5]

クルクミンの酵素影響

  • クルクミンはCYP3A4/2C8/2C9/2D6などへの影響を評価した研究で、生理的濃度では顕著な阻害や誘導は小さい〜限定的と示唆されています。 [2]
  • 類縁成分(クルクメノール)はCYP3A4を試験管内で阻害しましたが、ヒトでの血中濃度に基づく相互作用は極めて小さいと予測されています。 [6]

実務的な見解

  • これらを踏まえると、標準的なサプリ用量(例:500〜1,000mg/日)のクルクミンは、オメプラゾールとの重大な相互作用リスクは低いと考えられます。 [2]
  • ただし、抗血小板薬(クロピドグレル)、抗凝固薬(ワルファリン)、フェニトインなど、すでにオメプラゾールが影響しうる薬を併用している場合は、クルクミンによる酵素影響が重なる可能性を念頭に、用量を控えめに開始し、出血傾向や神経症状などを観察することが安全です。 [4]

安全に摂るための実践ポイント

  • スタート用量:クルクミン500mg/日から開始し、体調が良好なら1,000mg/日程度まで段階的に増量を検討。高用量(>1,500mg/日)は避けることをおすすめします。 [3]
  • 服用タイミング:食後または脂質と一緒に摂ると吸収が良くなる可能性があります。 [2]
  • 併用製品の選択:ピペリン高配合製品はCYP阻害が強くなり相互作用を増やす可能性があるため、他薬を多く飲んでいる場合は避ける、あるいは低ピペリン/非ピペリン製品を選ぶのも一案です。 [2]
  • モニタリング:出血傾向(鼻血、歯ぐき出血、黒色便)、過度の眠気・ふらつき、肝機能症状(倦怠感、黄疸、右上腹部痛)などがあれば中止し医療機関へ相談しましょう。軽い胃腸症状は時に見られます。 [3]

注意が必要なケース

  • クロピドグレル・ワルファリン等の血液サラサラ薬を併用している人:オメプラゾールが既に影響を持つため、クルクミン追加で理論的な相互作用リスクが上がりうるので、低用量から慎重に。 [4]
  • フェニトイン、ベンゾジアゼピン、抗HIV薬などを併用している人:代謝酵素の影響が重なる可能性があり、主治医に相談の上で用量設定・モニタリングを。 [4]
  • 肝疾患がある人:クルクミンは一般に安全性が高いものの、高用量連用は避け、症状観察を。 [3]

推奨用量・相互作用早見表

項目実務的目安・ポイント
食品としてのターメリック料理に使う程度は通常安全
クルクミンサプリの開始量500mg/日から開始
一般的上限目安1,000〜1,500mg/日(分割推奨)
高用量(>2g/日)吸収性や相互作用リスクから避けるのが無難
ピペリン配合相互作用増加の可能性、他薬多用時は慎重 [2]
オメプラゾールとの重大相互作用既知の臨床エビデンスは限定的で低リスクが示唆 [2]
併用注意薬クロピドグレル、ワルファリン、フェニトイン、ベンゾジアゼピン等 [4]

専門的補足

  • クルクミンはバイオアベイラビリティが低いため、臨床的なCYP阻害・誘導の影響は小さいと推測されます。ヒト生理濃度での顕著なCYP3A4/2D6阻害は認めにくいとの報告があります。 [2]
  • 類縁化合物クルクメノールは試験管内でCYP3A4阻害を示しましたが、ヒトでのAUC変化は0.4%程度と予測され、臨床的影響は極めて軽微と推定されています。 [6]
  • 一方、オメプラゾール自体の相互作用範囲は広く、CYP2C19遺伝子型や併用薬、投与量などにより影響が変わります。相互作用管理(薬の代替検討、用量調整、治療薬物モニタリング)が推奨されます。 [4]

実践ガイドライン(提案)

  • 料理で使うターメリックは制限不要で楽しんで問題ありません。
  • サプリを使うなら、500mg/日から始め、症状や併用薬を見ながら最大1,000〜1,500mg/日までに抑えると安全域が広いです。 [3]
  • 血液サラサラ薬やてんかん薬などを飲んでいる場合は、事前に医師・薬剤師へ相談してから開始し、出血や神経症状に注意してください。 [4]
  • ピペリン高配合製品は避けるか、用量を低めにして様子を見るのが安心です。 [2]

ご自身の併用薬や体調に合わせて、具体的な用量の調整や製品選びの相談をご希望ですか?

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出典

  1. 1.^abTurmeric(mskcc.org)
  2. 2.^abcdefghijkEvaluation of liposomal curcumin cytochrome p450 metabolism.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  3. 3.^abcdefgLORMATE- levomefolate calcium, methylcobalamin, and turmeric capsule(dailymed.nlm.nih.gov)
  4. 4.^abcdefghiPharmacokinetic drug interaction profile of omeprazole with adverse consequences and clinical risk management.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  5. 5.^DailyMed - OMEPRAZOLE capsule, delayed release(dailymed.nlm.nih.gov)
  6. 6.^abInhibitory effects of curcumenol on human liver cytochrome P450 enzymes.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)

ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。