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2026年2月12日5分で読める

オメプラゾールを服用中に生姜(生姜茶やサプリ)を摂取しても安全ですか?

要点:

オメプラゾール服用中に食事レベルの生姜や生姜茶を摂るのは、一般的に安全と考えられます。高濃度の生姜サプリはCYP2C19を阻害する可能性があり、理論上相互作用が懸念されるため用量に注意し、症状の変化を確認してください。併用薬が多い場合や不安があるときは医師・薬剤師に相談しましょう。

オメプラゾール服用中に生姜(生姜茶や生姜サプリ)を摂っても、一般的には大きな問題は生じにくいと考えられます。ただし、生姜サプリなどの高用量では理論的な相互作用の可能性が示唆されており、慎重に様子を見ることが望ましいです。 [1] [2]


要点まとめ

  • 通常の食事量の生姜や生姜茶は、概ね安全に併用できる可能性が高いです。 [1]
  • 高濃度の生姜抽出物(サプリ)には、CYP2C19という代謝酵素を競合的に阻害する性質が示されており、オメプラゾールの代謝に理論上影響する可能性があります。 [2]
  • オメプラゾール自体は胃酸を下げることで一部薬の吸収を変える、また特定の薬物代謝への影響が知られていますが、ハーブの生姜との臨床的な問題は報告が限られています。現時点では、重大な相互作用のエビデンスは乏しいです。 [3] [1]

オメプラゾールの相互作用の基本

オメプラゾール(プロトンポンプ阻害薬)は、以下の2つの経路で相互作用を起こし得ます。胃酸低下による吸収変化と、肝臓の薬物代謝酵素(主にCYP2C19)を介した薬物濃度の変化です。 [3] [4]

  • 胃酸に依存して吸収される薬(例:鉄剤、ケトコナゾールなど)は、オメプラゾールで吸収が低下することがあります。これは生姜ではなく、オメプラゾール側の作用です。 [3]
  • 代謝面では、オメプラゾールはCYP2C19に関わる薬物の血中濃度を変える可能性が指摘されていますが、多くの相互作用は臨床的には軽微か限定的です。 [4] [1]

生姜の薬理と代謝への影響

生姜は吐き気の軽減や胃腸の不快感の緩和に用いられ、通常の摂取量では安全性が高いハーブとされています。 [1]

一方、試験管内の研究(ヒト肝ミクロソーム)では、生姜抽出物がCYP2C19を濃度依存的に阻害(IC50 ≈ 3.8 µg/mL)することが示されました。この阻害は競合的であり、理論上、CYP2C19で代謝される薬の体内動態に影響し得ます。 [2]
この知見は高濃度の抽出物に基づくもので、食事レベルの摂取では同様の影響が出ない可能性が高いと解釈されます。 [2] [1]


生姜 × オメプラゾール:臨床的な見立て

  • 通常の食事量(料理や生姜茶)
    現状の臨床情報からは、併用による重篤な問題は考えにくく、一般的には許容範囲です。 [1]

  • 生姜サプリ(高用量のエキス)
    理論上、CYP2C19阻害によりオメプラゾールの代謝や関連薬物動態への影響が出る可能性が示唆されますが、明確な臨床エビデンスは不足しています。そのため、高用量サプリを開始・増量する場合は、症状(胃痛、胸やけのコントロール状況、めまい、動悸など)に変化がないか観察し、異常を感じたら中止や減量を検討してください。 [2] [1]


併用時の実用的なポイント

  • 摂取量を把握する
    食品としての生姜や市販の生姜茶程度なら、通常は問題になりにくいです。濃縮エキスを高用量で摂る場合は慎重に。 [2]

  • 他の薬との三者関係に注意
    オメプラゾールは一部の薬の吸収や代謝に影響します。もし他にもCYP2C19関与薬(例:クロピドグレル、フェニトイン、ジアゼパムなど)を服用している場合は、サプリの生姜は避けるか、医師や薬剤師に相談すると安心です。 [4] [1]

  • 症状のモニタリング
    生姜サプリを始める・増やす時は、胃の症状の変化、胸やけの改善・悪化、動悸・めまいなどの新しい症状が出ないかチェックしましょう。変化があれば中止して相談を。 [1]


参考:オメプラゾールで注意が必要な併用例(代表)

  • セントジョーンズワート、リファンピン:オメプラゾール濃度を大きく下げるため併用回避推奨。 [5] [6]
  • 胃酸に依存する薬(鉄剤、ケトコナゾール等):吸収が低下し効果減弱の可能性。 [3]
  • ジゴキシンなど一部薬:血中濃度変化の可能性があり、必要に応じてモニタリング。 [3]

安全に併用するための推奨

  • 食事レベルの生姜は概ね許容:料理や一般的な生姜茶の範囲なら、通常は問題になりにくいです。 [1]
  • サプリは用量に注意:高用量・高濃度の抽出物は理論的リスクがあるため、低用量から始めて様子を見る、長期連用を避ける、他剤との相互作用リスクが高い場合は控えることをおすすめします。 [2]
  • 個別相談:持病や併用薬が多い場合、医師・薬剤師に生姜サプリの成分量(mgや抽出比)を示して相談すると安心です。 [1]

まとめ

生姜は食事レベルなら、オメプラゾールとの併用は多くの方で問題なく行える可能性が高いです。 [1]
ただし、生姜サプリなど高濃度抽出物はCYP2C19を阻害する性質が示唆されているため、理論上の相互作用リスクがあり、用量に注意しながら慎重に併用するのが安全です。 [2]
他薬との相互作用や症状の変化に留意し、必要時は専門家へ相談してください。 [3] [1]


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出典

  1. 1.^abcdefghijklmn[Safety and interactions of proton pump inhibitors: lessons learned in millions of patients].(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  2. 2.^abcdefghEffects of an aqueous-ethanolic extract of ginger on cytochrome P450 enzyme-mediated drug metabolism.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  3. 3.^abcdefOMEPRAZOLE/SODIUM BICARBONATE- omeprazole powder, for suspension(dailymed.nlm.nih.gov)
  4. 4.^abcOmeprazole drug interaction studies.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  5. 5.^omeprazole delayed-release capsules. These highlights do not include all the information needed to use omeprazole delayed-release capsules safely and effectively. See full prescribing information for omeprazole delayed-release capsules. OMEPRAZOLE Delayed-Release Capsules USP Initial U.S. Approval: 1989(dailymed.nlm.nih.gov)
  6. 6.^OMEPRAZOLE DELAYED-RELEASE CAPSULES. These highlights do not include all the information needed to use OMEPRAZOLE DELAYED-RELEASE CAPSULES safely and effectively. See full prescribing information for OMEPRAZOLE DELAYED-RELEASE CAPSULES. OMEPRAZOLE delayed-release capsules, for oral use Initial U.S. Approval: 1989(dailymed.nlm.nih.gov)

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