Medical illustration for オメプラゾール服用中に魚油(EPA/DHA)サプリメントを併用しても相互作用はありませんか? - Persly Health Information
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2026年2月12日5分で読める

オメプラゾール服用中に魚油(EPA/DHA)サプリメントを併用しても相互作用はありませんか?

要点:

オメプラゾールと魚油(EPA/DHA)の併用で重大な相互作用は報告されておらず、一般的な用量なら用量調整は不要です。抗血小板薬・抗凝固薬を併用中や高用量摂取では軽度の出血傾向に注意し、症状があれば医療者へ相談してください。魚油は食事と一緒に、オメプラゾールは空腹時に服用するのが推奨です。

オメプラゾールと魚油(EPA/DHA)の併用は可能か

結論として、一般的な用量の魚油(EPA/DHA)サプリメントはオメプラゾールと重大な薬物相互作用を起こす可能性は低いと考えられます。オメプラゾールは胃酸を強く抑える薬ですが、EPA/DHAは脂溶性の栄養成分であり、胃内pHの変化による吸収低下が問題になるタイプの薬剤(例:ケトコナゾールや鉄剤)とは性質が異なります。オメプラゾールが胃酸を下げることで一部薬剤の吸収に影響することは知られていますが、魚油について公式情報で直接的な吸収阻害は示されていません。 [1] [2]


魚油側の安全性と注意点

  • 魚油(オメガ-3脂肪酸)は、一部の試験で出血時間(止血までの時間)の延長が報告されたことがありますが、通常は臨床的に有意な出血増加には至っていません。これは特に抗凝固薬や抗血小板薬を併用している人で注意が必要という文脈で述べられています。 [3]

  • 魚油の一般的な副作用は魚臭さ(後味)や軽い胃腸症状で、重篤なものはまれです。医療現場では、ワルファリンなどの血液をサラサラにする薬との併用時に出血リスクに配慮する、という注意が広く共有されています。 [4]


オメプラゾール側の相互作用の枠組み

  • オメプラゾールは胃酸を強く抑えるため、胃酸に依存して溶解・吸収される薬のバイオアベイラビリティ(体内に取り込まれる割合)を低下させることがあります(例:ケトコナゾール、アタザナビル、鉄剤、エルロチニブなど)。一方で、ジゴキシン等の吸収が増える場合もあります。魚油については、この吸収影響の代表例として挙がっていません。 [1] [2]

  • 代謝面では、オメプラゾールは一部の薬の代謝(CYP2C19 など)を妨げることがあり、クロピドグレル(抗血小板薬)の活性化を弱めることが知られています。これは心血管治療中の方で重要な論点ですが、魚油とは機序が異なるため直接の代謝相互作用は示されていません。 [5] [6] [7] [8] [9]


併用時に想定される実務上のポイント

  • 一般的な用量(例:EPA+DHA 合計 1 g/日程度)のサプリであれば、オメプラゾールと併用しても特段の用量調整は不要と考えられます。 [4]

  • ただし、次のような場合は注意や相談が望ましいです。

    • 抗血小板薬(アスピリン、クロピドグレル)や抗凝固薬(ワルファリン、DOAC)を併用している場合:魚油がわずかに出血傾向を高める可能性があり、歯ぐき出血やあざが増える、黒色便などがあれば受診をおすすめします。 [3] [9]
    • 大量摂取(EPA+DHA を高用量で継続)の場合:理論上、出血リスクへの影響が相対的に大きくなる可能性があり、高用量は医療者に確認するのが安全です。 [3] [4]

服用タイミングや摂り方のコツ

  • 魚油は食事と一緒に摂ると吸収がよく、胃腸への刺激も少なくなります。これは脂溶性栄養素の一般的な特性によるものです。
  • オメプラゾールは通常空腹時に服用する設計(腸溶性カプセル)で、胃酸の抑制効果を高めるため朝に服用することが多いです。オメプラゾールが胃酸を下げても、魚油の吸収に有害な影響が示された公式情報はありません。 [1] [2]

まとめ

  • 現時点の公式情報と臨床知見から、オメプラゾールと魚油(EPA/DHA)の併用で臨床的に問題となる相互作用は確認されていません。 [1] [2]
  • ただし、抗血小板薬・抗凝固薬を併用している方や高用量の魚油を摂る方は、軽度の出血傾向に注意し、症状があれば医療者に相談してください。 [3] [9]
  • 胃酸抑制による吸収影響は主に特定の薬剤で問題となりますが、魚油はその代表例ではありません。 [1] [2]

補足情報(相互作用の仕組み)

  • オメプラゾールは胃内のpHを上げ、酸性条件で溶けやすい薬の吸収を下げる可能性がありますが、脂溶性の栄養成分(魚油)はこの機序の直接的な影響を受けにくいと考えられます。 [1] [2]
  • 魚油は血小板機能に軽度の影響を与えうるため、抗血小板・抗凝固療法中の方で注意が提案されています。 [3] [4]
  • オメプラゾールはクロピドグレルの効果を弱めることがあるため、心血管イベント後で両者を併用する場合は薬の選択に配慮が必要ですが、この論点は魚油とは別の問題です。 [5] [6] [7] [8] [9]

ご自身のEPA/DHAの摂取量(1日何mg程度)や、他のお薬(特に血液をサラサラにする薬)の併用状況を教えていただけますか?

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出典

  1. 1.^abcdefDailyMed - OMEPRAZOLE capsule, delayed release(dailymed.nlm.nih.gov)
  2. 2.^abcdefDailyMed - OMEPRAZOLE capsule, delayed release(dailymed.nlm.nih.gov)
  3. 3.^abcde(dailymed.nlm.nih.gov)
  4. 4.^abcdTherapeutic potential of n-3 polyunsaturated fatty acids in disease.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  5. 5.^abDailyMed - OMEPRAZOLE capsule, delayed release(dailymed.nlm.nih.gov)
  6. 6.^abDailyMed - OMEPRAZOLE capsule, delayed release(dailymed.nlm.nih.gov)
  7. 7.^abOMEPRAZOLE DELAYED-RELEASE CAPSULES. These highlights do not include all the information needed to use OMEPRAZOLE DELAYED-RELEASE CAPSULES safely and effectively. See full prescribing information for OMEPRAZOLE DELAYED-RELEASE CAPSULES. OMEPRAZOLE delayed-release capsules, for oral use Initial U.S. Approval: 1989(dailymed.nlm.nih.gov)
  8. 8.^abDrug-drug interaction profiles of proton pump inhibitors.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  9. 9.^abcdAntiplatelet therapy and proton pump inhibition: cause for concern?(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)

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