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2026年2月26日5分で読める

PubMedの資料に基づく | オメプラゾール服用中に夜にコーヒーを飲むと、薬の吸収や胃酸抑制効果に影響が出るというのは本当ですか?

要点:

夜にコーヒーを飲んでも、オメプラゾールの吸収量や胃酸抑制効果が大きく損なわれる可能性は低いと考えられます。ただし、コーヒーは一時的に胃酸分泌や胸やけ・逆流症状を悪化させ、体感に影響することがあります。オメプラゾールは空腹時(朝食30分前)に服用し、症状が出やすい場合は夜のカフェイン量・時間の調整やデカフェへの切り替えを検討しましょう。

オメプラゾール服用中に夜にコーヒーを飲むことが、薬の「吸収」や「胃酸抑制効果」に大きく影響する可能性は一般的には高くありません。オメプラゾールは胃酸ポンプ(プロトンポンプ)を抑える薬で、食事が吸収速度をやや遅らせても効き目の総量(吸収量自体)には大きな影響がないとされています。 [1] 一方で、コーヒー(カフェイン)は胃酸分泌を一時的に増やし、胸やけなどの症状を悪化させることがありますが、これはオメプラゾールの機序そのものを打ち消す明確なエビデンスは限られています。ただし、コーヒーを飲むタイミングや量によっては、症状面の体感に影響が出ることはありえます。 [2] [3]


ポイント整理

  • 吸収への影響(薬物動態)
    オメプラゾールは食事で吸収「速度」が低下することがありますが、「吸収量(バイオアベイラビリティ)」は変わらないとされています。そのため、コーヒーによる食事相当の影響で吸収が極端に不十分になる可能性は高くないと考えられます。 [1]

  • カフェインと代謝の相互作用
    オメプラゾールは肝代謝酵素(CYP1A2)への強い影響は通常示しません。臨床的にはオメプラゾール投与でカフェインの代謝が変わらないことが示されています。 [4] 一部の研究では代謝能の個人差により軽微な酵素活性変化が観察される可能性が示唆されていますが、一般的な服用者にとって臨床的意義は小さいと考えられます。 [5] [6]

  • 胃酸分泌への影響(症状面)
    カフェインやコーヒーは胃酸の分泌を促し、胸やけ・逆流症状の悪化につながることがあります。オメプラゾールは胃酸を抑えるため、総じてこの分泌増加の多くを相殺しますが、飲用直後の一時的な症状は個人差があり得ます。 [2] [3]


おすすめの飲み方・タイミング

  • オメプラゾールは「空腹時」に飲むのが基本
    胃のプロトンポンプが活性化される前に薬を飲むと、より強く作用します。一般的には朝食30分前が推奨されます。 [1]

  • 夜のコーヒーは「症状」に合わせて調整
    もし夜間の胸やけや逆流が出やすいなら、

    • カフェイン量の少ないコーヒー(デカフェなど)にする、
    • 酸味の強い浅煎りよりも深煎りを選ぶ、
    • 就寝2–3時間前までに飲み終える、
      といった工夫で、症状悪化のリスクを下げられることがあります。 [2]
  • 他薬との相互作用に注意(参考)
    オメプラゾールは胃内pHを上げるため、一部の薬(鉄剤、ケトコナゾールなど)で吸収低下が起こり得ます。 [7] コーヒーそのものがこれらの相互作用を増幅する確証は限られますが、併用薬がある場合は服用間隔を空けるなどの工夫が無難です。 [7]


実用的なガイド

  • 結論の実務感覚
    • 吸収量や抑酸効果がコーヒーだけで顕著に損なわれる可能性は高くありません。タイミング(空腹時服用)を守れば、コーヒーは適量なら併用可能と考えられます。 [1]
    • ただし、コーヒーで症状が悪化しやすい体質の方は、夜の飲用を控えるかデカフェへ切り替えると体感が安定しやすいです。 [2] [3]

参考データ早見表

テーマ何がわかっているか実務的示唆
吸収(食事影響)速度は低下し得るが吸収量は大きく変わらない空腹時(朝食30分前)を基本にする [1]
カフェイン代謝オメプラゾールでカフェイン代謝は通常変わらない代謝相互作用の心配は小さい [4] [6]
胃酸分泌コーヒーは胃酸分泌・胸やけを増やすことがある症状が出るなら夜間コーヒーを控える・デカフェ [2] [3]
他薬吸収胃内pH上昇で一部薬の吸収低下併用薬は間隔調整や別時間投与を検討 [7]

まとめ

  • 一般論として、夜のコーヒーがオメプラゾールの吸収や抑酸効果を大きく損なう根拠は乏しく、適量なら併用は可能と考えられます。 [1]
  • ただし、コーヒーによる症状悪化(胸やけ、逆流)が気になる方は、飲む量・時間・種類(デカフェ)を調整するのがおすすめです。 [2] [3]
  • オメプラゾールは空腹時に服用することで効果が最大化しやすいため、服薬タイミングは守りましょう。 [1]
  • 併用中の他の薬がある場合は、胃内pH変化に左右されやすい薬の吸収に注意が必要です。 [7]

夜間の症状(胸やけや逆流)がコーヒーを飲んだ日に悪化することはありますか?

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出典

  1. 1.^abcdefgTherapeutic evaluation of omeprazole.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  2. 2.^abcdefCoffee and health: What does the research say?(mayoclinic.org)
  3. 3.^abcdeCafeína(medlineplus.gov)
  4. 4.^abOmeprazole treatment does not affect the metabolism of caffeine.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  5. 5.^Increase of cytochrome P450IA2 activity by omeprazole: evidence by the 13C-[N-3-methyl]-caffeine breath test in poor and extensive metabolizers of S-mephenytoin.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  6. 6.^abOmeprazole drug interaction studies.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  7. 7.^abcdDailyMed - OMEPRAZOLE capsule, delayed release(dailymed.nlm.nih.gov)

ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。