Medical illustration for メトプロロールは朝食のパン(とくに全粒粉やふすまが多いパン)と一緒に飲むと吸収や効果に影響が出るというのは本当ですか? - Persly Health Information
Persly 医療専門チームPersly 医療専門チーム
2026年2月12日5分で読める

メトプロロールは朝食のパン(とくに全粒粉やふすまが多いパン)と一緒に飲むと吸収や効果に影響が出るというのは本当ですか?

要点:

メトプロロールは食事と一緒でも吸収や効果が大きく落ちる薬ではなく、通常放出錠では食後にバイオアベイラビリティがやや上がる可能性があります。徐放性製剤(OROS等)でも食事の有無で血中動態に有意差はほぼなく、全粒粉・ふすまパンなど高繊維でも明確な悪影響は示されていません。毎日同じタイミング・食事パターンで服用し、徐放性製剤は割らない・砕かないようにしましょう。

メトプロロールは、一般的には食事と一緒に飲んでも吸収や効果が大きく落ちる薬ではありません。むしろ通常放出錠(一般的な錠剤)では、食事によってバイオアベイラビリティ(体内に入る割合)がやや高まる可能性が報告されています。 [1] 一方で、徐放性製剤(OROSなど特殊な放出設計の製剤)については、食事の有無で血中濃度の推移や吸収量に有意差が見られなかったというデータがあります。 [2] [3]

食事の影響の全体像

  • 通常放出錠(一般的なメトプロロール):食事と一緒に服用した場合、空腹時よりも薬が体に入りやすくなる(バイオアベイラビリティが上がる)ことが示されています。この変化は多くの場合、効果低下ではなく、むしろ安定化やわずかな増強につながる可能性があります。 [1]
  • 徐放性製剤(OROSなど):朝食(標準的な食事)と一緒でも、吸収の程度(AUC)や速さ(Cmax、Tmax)に差が出なかったという結果が複数あります。つまり、朝食と一緒でも吸収はほぼ同じとみなせます。 [2] [3]

全粒粉やふすま等の高食物繊維パンはどうか

全粒粉やふすまに多い不溶性食物繊維は、一般論として一部の薬の吸収を遅らせたり、吸収量を下げたりすることがあります。ただし、メトプロロールに関しては、高繊維パンが吸収を有意に妨げるという一貫した臨床データは見当たりません。 [1] また、徐放性製剤では食事全般の影響がほぼ無いことが示されており、これは高繊維を含む通常の朝食でも大差ないことを示唆します。 [2] [3]

実際の服用アドバイス

  • 日々同じタイミング・同じスタイルで:毎日ほぼ同じ時間帯、同程度の食事(パン中心なら同じような量・種類)と一緒に服用すると、血中濃度のブレが少なく、効果が安定しやすいです。 [1]
  • 徐放性カプセル(内容物を食べ物に振りかける用法がある製剤)の場合:リンゴソースやヨーグルトなど柔らかい食べ物に混ぜる服用方法が容認されている製品もありますが、混ぜたら60分以内に服用するなどの決まりがあるため、用法を守ることが大切です。 [4]
  • 低血圧やふらつきが気になる場合:他のβ遮断薬では「食事と一緒に服用すると吸収速度が遅くなり起立性低血圧のリスクが減る」という性質の薬もありますが、メトプロロールでは食事により吸収が大きく乱れる傾向は示されていません。 [1]

影響が出やすいケースの目安

  • 空腹時と高繊維のしっかりした朝食のときで、服薬後の脈や血圧の下がり方、動悸の落ち着き方に大きな差があると感じる場合は、服用タイミングの一貫性を高めることで体感差が減ることがあります。 [1]
  • 徐放性製剤を粉砕・分割してしまうと放出設計が崩れ、食事の影響以前に薬効が不安定になるため、割ったり砕いたりは避けてください。 [4]

まとめ

  • 現時点の臨床データでは、メトプロロールは朝食のパン(全粒粉やふすまが多い高繊維パンを含む)と一緒に服用しても、吸収や効果に明確に不利な影響が出るとは言いにくいです。 [1] [2] [3]
  • むしろ、通常放出錠では食後の方が体内に取り込まれやすくなる可能性があり、一般的には食事と一緒の服用で問題ないと考えられます。 [1]
  • 徐放性(OROS等)では、食事の有無で血中動態に有意差はみられず、朝食と一緒でも差は少ないと報告されています。 [2] [3]

服用のコツ

  • ⏱️ 毎日同じタイミング・同じ食事パターンで
  • 🍞 パン食でもOK(全粒粉・ふすまパン含む)
  • ⚠️ 徐放性製剤は割らない・砕かない・用法厳守 [4]

何か気になる症状(ふらつき、極端な徐脈、息切れの悪化など)が出ていませんか?

関連する質問

関連記事

出典

  1. 1.^abcdefghEnhancement of the bioavailability of propranolol and metoprolol by food.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  2. 2.^abcdeInfluence of food on the absorption of metoprolol administered as an Oros drug delivery system to man.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  3. 3.^abcdeInfluence of food on the bioavailability of metoprolol from an OROS system; a study in healthy volunteers.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  4. 4.^abcMetoprolol: MedlinePlus medicinas(medlineplus.gov)

ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。