Persly 医療専門チームPersly 医療専門チーム
2026年2月24日5分で読める

米国NIHの資料に基づく | メトホルミンを服用している場合、ヨーグルトの摂取量に注意が必要だというのは本当ですか?

要点:

メトホルミン服用中でも、ヨーグルトは通常量(1日100〜200g程度)なら原則問題ありません。食後に服用すると胃腸症状が和らぎやすく、乳糖不耐のある人は種類や量を調整しましょう。長期服用ではビタミンB12低下の可能性があるため定期検査が推奨されます。

メトホルミンを服用中でも、一般的にはヨーグルトを普通量(1日100〜200g程度)食べても問題ありません。公式の薬剤情報や臨床データでは、メトホルミンとヨーグルト(乳製品)に直接的な相互作用は示されていません。むしろメトホルミンは食後に服用すると胃腸症状が減りやすく、乳製品と一緒でも基本的に差し支えないと考えられます。 [1] [2]


押さえておきたいポイント

  • ✅ 相互作用の心配は原則なし
    メトホルミンの公式情報には、牛乳や乳製品の摂取を避ける必要があるという注意は示されていません。 [3] [4]

  • ✅ 服用は食後が基本
    下痢・吐き気・胃の不快感といった副作用は食事と一緒に服用することで和らぐことが多いため、朝食や夕食などの食後に服用するのが一般的です。 [1] [2]

  • ✅ 飲酒は要注意
    アルコールは乳酸アシドーシス(まれだが重い副作用)のリスクを高める可能性があるため、過度の飲酒は避けるべきとされています。 [5] [4]


ヨーグルトと胃腸症状の関係

  • 🥣 一部の人では、メトホルミンが原因の下痢や軟便が出やすいことがあります。こうした消化器症状はメトホルミンで比較的よくみられ、時間とともに軽減することが多いです。食後に服用する工夫が有効です。 [1] [6]

  • 🧫 ヨーグルトには善玉菌(プロバイオティクス)が含まれ、腸内環境を整えることでメトホルミンの消化器症状を和らげる可能性が示唆されています。研究では、腸内細菌叢を調整するアプローチがメトホルミンの耐容性を改善する可能性が報告されています(専用の腸内細菌モジュレーターでの小規模研究)。 [7] [8]
    ただし、個人差が大きく、全員に効くわけではありません。 [9] [10]

  • 🥛 乳糖不耐症がある場合
    乳糖でお腹がゆるくなる体質の方は、メトホルミンの下痢と重なることがあります。無糖のギリシャヨーグルトや乳糖オフ製品に切り替えるのも一案です。薬そのものは食事と一緒にを優先しつつ、乳製品の種類や量を調整すると良いでしょう。 [1] [2]


ビタミンB12との関係

  • 📉 メトホルミンの長期服用では、ビタミンB12(コバラミン)の血中値が低下する人が一定数いることが知られています(約7%で低下が観察された試験報告など)。機序はB12-内因子複合体からの吸収干渉と考えられています。 [11] [12] [13]

  • 🩺 そのため、長期服用中は定期的な血液検査でB12や血算のチェックが推奨されます。低下は中止やB12補充で回復可能とされています。 [12] [13] [14]

  • 🧀 乳製品(ヨーグルトやチーズ)にはB12が含まれますが、食事だけでメトホルミン関連のB12低下を十分に補えない場合があります(観察研究では、一般的なマルチビタミン量では不十分な可能性が示唆)。必要に応じて医師の指示でサプリや注射を併用することがあります。 [15] [16]


実践的な摂り方のコツ

  • 食後に服用+通常量のヨーグルト:胃腸症状が気になる方は、食後に内服し、ヨーグルトは100〜200g程度を試してみましょう。症状が悪化する場合は量や種類を調整します。 [1] [2]

  • 徐々に増量:メトホルミンは徐々に用量を上げることで副作用が減る傾向があります。胃腸症状が続くなら、処方医に相談して増量ペースや製剤(徐放製剤など)を見直すのも良い方法です。 [1]

  • 乳糖が不安なら:ギリシャヨーグルト、乳糖ゼロ製品、発酵度が高い硬めのヨーグルトなどがお腹に合うことがあります。

  • B12ケア:長期内服の方、しびれ・疲労感・貧血傾向がある方は、B12の採血チェックを受けると安心です。結果によって食事+サプリ等で補う選択肢があります。 [13] [16]


早見表:メトホルミンとヨーグルト

項目結論・目安補足
相互作用原則なし食後服用が望ましいです。 [1] [2]
摂取量普通量(100〜200g/日)目安個人差あり、合わなければ調整を。
胃腸症状食後で軽減しやすい続く場合は用量・製剤変更を相談。 [1]
乳糖不耐症影響することあり乳糖オフ・ギリシャヨーグルトに変更。
ビタミンB12低下の可能性あり定期検査と必要時の補充を検討。 [12] [13] [15]

まとめ

  • メトホルミン服用中にヨーグルトを控える必要は基本的にありません。食後に服用し、通常量のヨーグルトはむしろ相性が良いことが多いです。 [1] [2]
  • 一方で、下痢や腹部不快感が続く場合は、乳糖の影響や個人差が考えられ、ヨーグルトの種類・量の見直しや、薬の用量・製剤の調整が役立つことがあります。 [1]
  • 長期服用ではビタミンB12の定期チェックを忘れずに。必要に応じて食事とサプリの両面で対策を取りましょう。 [12] [13] [15]

よくある質問

  • ヨーグルトと同時に服用してもいい?
    → 大丈夫です。食後服用が推奨され、胃腸症状の軽減が期待できます。 [1] [2]

  • 牛乳は?
    → 一般に制限は不要ですが、乳糖不耐症の方は症状悪化がありえるため、少量から試す・乳糖オフがおすすめです。

  • プロバイオティクスのサプリは有効?
    → 腸内環境の調整が耐容性を改善する可能性が報告されており、試す価値はありますが個人差があります。 [7] [8]


何gくらいのヨーグルトを日常的に食べているか、またメトホルミンでお腹の症状は出ていますか?

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出典

  1. 1.^abcdefghijkMETFORMIN HYDROCHLORIDE tablet, extended release(dailymed.nlm.nih.gov)
  2. 2.^abcdefgMETFORMIN HYDROCHLORIDE tablet, film coated METFORMIN HYDROCHLORIDE tablet, extended release(dailymed.nlm.nih.gov)
  3. 3.^METFORMIN HCL tablet, film coated(dailymed.nlm.nih.gov)
  4. 4.^abmetformin(dailymed.nlm.nih.gov)
  5. 5.^metformin(dailymed.nlm.nih.gov)
  6. 6.^metformin(dailymed.nlm.nih.gov)
  7. 7.^abAddition of a Gastrointestinal Microbiome Modulator to Metformin Improves Metformin Tolerance and Fasting Glucose Levels.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  8. 8.^abAddition of a Gastrointestinal Microbiome Modulator to Metformin Improves Metformin Tolerance and Fasting Glucose Levels.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  9. 9.^Metformin and digestive disorders.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  10. 10.^Metformin and the gastrointestinal tract.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  11. 11.^metformin(dailymed.nlm.nih.gov)
  12. 12.^abcdmetformin(dailymed.nlm.nih.gov)
  13. 13.^abcdeMETFORMIN HYDROCHLORIDE tablet, extended release(dailymed.nlm.nih.gov)
  14. 14.^metformin(dailymed.nlm.nih.gov)
  15. 15.^abcAssociation of biochemical B₁₂ deficiency with metformin therapy and vitamin B₁₂ supplements: the National Health and Nutrition Examination Survey, 1999-2006.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  16. 16.^abMetformin-Induced Vitamin B12 Deficiency among Type 2 Diabetes Mellitus' Patients: A Systematic Review.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)

ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。