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2026年2月25日5分で読める

PubMedの資料に基づく | メトホルミンを服用している場合、蜂蜜の摂取量に関して注意すべき点や安全な目安はありますか?

要点:

メトホルミン服用中でも蜂蜜は少量なら摂取可能ですが、炭水化物として計量し、食事に組み込み、食後血糖とHbA1cを確認しながら調整してください。目安は1回小さじ1〜2(7〜14g)で、大さじ1超の常用は避けるのが無難です。蜂蜜は砂糖同様に血糖を上げるため総量管理が最優先で、過度の飲酒は避けましょう。

メトホルミン服用中の蜂蜜摂取:安全な目安と注意点

メトホルミン(2型糖尿病の第一選択薬)を服用していても、蜂蜜は少量であれば食事の炭水化物(糖質)として計算し、過剰にならない範囲で摂取することが一般的に可能です。 蜂蜜は砂糖より「健康的」に感じられることがありますが、糖質とカロリーは砂糖と同等かやや多く、血糖を上げる作用はあります。 そのため、摂取量の管理が大切です。 [1] [2]


蜂蜜の栄養と血糖への影響

  • 蜂蜜は主に果糖(フルクトース)とブドウ糖(グルコース)から成り、小さじ1(約7g)や大さじ1(約21g)でも血糖を上げます。 砂糖より炭水化物量・カロリーがやや多い点に注意が必要です。 [1] [2]
  • 一部の研究では、同量の炭水化物として比較すると、蜂蜜はパンや砂糖と「総じて似た程度の血糖上昇」を示します。 ただし、蜂蜜は早期(摂取後30分)に高く、90分でやや低くなるなど、時間的な変化パターンが異なることがあります。 [3]
  • 健常者や糖尿病の方を対象とした小規模研究では、蜂蜜はブドウ糖や砂糖と比べて「ピークの立ち上がり」や「グリセミック・インデックス(GI)」が低めに出ることがあると報告されていますが、個体差が大きく、臨床での一貫した有利性は確立していません。 [4]
  • 2型糖尿病の臨床試験では、8週間の蜂蜜摂取で体重や脂質(LDL、TG)が改善した一方、HbA1c(長期血糖指標)が上昇しており、糖尿病では「慎重な摂取」が推奨されます。 [5]

メトホルミンとの併用で気を付けたいこと

  • メトホルミンは腸での糖吸収や肝での糖産生を抑える薬で、単独では低血糖を起こしにくいのが特徴です。蜂蜜を摂ることで「低血糖の救急用」として役立つ場面は、インスリンやスルホニル尿素薬を併用している場合に限られることが多いです。 [6] [7]
  • アルコールはメトホルミンの乳酸代謝に影響し、乳酸アシドーシスのリスクを高めるため過度の飲酒は避けましょう。 蜂蜜自体は乳酸アシドーシスを直接高める根拠は示されていませんが、飲酒と蜂蜜の甘味料摂取が重なると血糖管理が乱れやすいため注意が必要です。 [8] [9]
  • メトホルミンと蜂蜜の組み合わせに関して、動物研究では血糖や脂質の改善が示唆されていますが、人における実用的な摂取ガイドは確立していません。 よって、総炭水化物量の管理を優先し、個々の血糖反応を自己測定で確認するのが安全です。 [10] [11]

安全な摂取目安(一般的な指針)

  • 1回あたり:小さじ1〜2(約7〜14g)までを目安にし、食事の炭水化物計算に含めます。過去の食後血糖の上がり方を見ながら、大さじ1(約21g)を超える常用は避けるのが無難です。 [1] [2]
  • 蜂蜜を使うときは、他の炭水化物(ご飯・パン・麺・果物など)をその分減らすか、たんぱく質・食物繊維・脂質と一緒に摂って血糖の急上昇を緩和する工夫がおすすめです。蜂蜜単独摂取は早い時間の血糖上昇が強く出やすいため注意します。 [3]
  • 新しく蜂蜜を取り入れるときは、食前と食後(60〜120分)の血糖自己測定で反応を確認し、HbA1cに悪影響が出ない範囲で量・頻度を調整します。 [5]

砂糖との比較:どちらが良い?

  • 栄養的には蜂蜜も「自由糖(遊離糖)」であり、砂糖と同様に血糖を上げます。 砂糖より若干カロリー・炭水化物が多いことがあり、置き換えによる得は限定的です。風味として蜂蜜を好むなら、「適量・炭水化物計算・血糖モニタリング」を徹底しましょう。 [1] [2]
  • 一部研究では蜂蜜の血糖上昇の立ち上がりが緩やかとの示唆もありますが、HbA1cの悪化報告もあり、砂糖より本質的に安全という保証はありません。 [4] [5]

摂取の実践ポイント

  • タイミング:空腹時に蜂蜜のみを摂るより、食事と一緒に少量の方が血糖の急上昇を避けやすいです。 [3]
  • 量の管理:ボトルから直接かけると増えやすいので、計量スプーンで「小さじ」管理にすると安心です。 [1] [2]
  • 代替の工夫:風味づけが目的なら、シナモンやバニラ、レモン果汁などのノンシュガーの香り付けも選択肢になります。 [1]
  • 低血糖対策:インスリンやスルホニル尿素薬を併用中で低血糖が起きた場合、速効性糖質(ブドウ糖錠・砂糖水・ジュース)が第一選択です。蜂蜜も応急に使えますが、量を測って15g前後の糖質を目安にし、15分後に再測定して不足なら追加します。 [6] [7]

よくある質問への回答

  • Q:毎日蜂蜜を少し摂っても大丈夫?
    「少量で、総炭水化物量を管理できていて、食後血糖やHbA1cが安定しているなら可能な場合があります。 ただし、HbA1c上昇の報告があるため、定期的に自己血糖測定と医療者による評価を受けながら量を見直してください。 [5]

  • Q:蜂蜜は砂糖より血糖に優しい?
    一概には言えません。 人によって反応が違い、総カーボ量が同じなら血糖上昇は同程度になることが多いです。蜂蜜の特性で早期高く、後半低めのパターンが出ることがありますが、HbA1cが悪化する可能性もあります。 [3] [5]


まとめ

  • メトホルミン服用中でも、蜂蜜は「少量・計量・炭水化物計算」が守られていれば摂取可能なことが多いです。 [1] [2]
  • ただし、長期的な血糖管理(HbA1c)に悪影響が出ないよう慎重にモニタリングし、大さじ1超の常用は避けるなど節度を保ちましょう。 [5]
  • アルコールの過量摂取は禁忌寄りの注意事項で、メトホルミンの安全性に関わるため控えてください。蜂蜜自体の薬物相互作用は確立していませんが、血糖を上げる糖質である点は変わりません。 [8] [9] [12]

参考比較表:蜂蜜と砂糖のポイント

項目蜂蜜砂糖(上白糖)
主成分果糖+ブドウ糖ショ糖(消化後は果糖+ブドウ糖)
血糖への影響少量でも上昇、パターンは個体差あり同量の炭水化物ならおおむね同程度
カロリー・炭水化物同量あたりでやや多いことがある蜂蜜よりやや少ないことがある
実践目安小さじ1〜2を計量して管理置き換えでも効果は限定的
注意点HbA1c悪化報告あり、慎重に過剰摂取で血糖悪化

上記の比較は、「総炭水化物量の管理が最優先」という前提で捉えてください。 [1] [2] [5] [3] [4]


受診・相談のタイミング

  • 蜂蜜を含む甘味料の摂取を増やした後に食後高血糖が続く、HbA1cが上昇する、低血糖が増える(他薬併用時)などの変化があれば、医療者に相談して食事・薬の調整を行いましょう。 [5] [6] [7]

※本記事は一般的な情報提供です。個々の体重、腎機能、併用薬(インスリン・SU薬など)、食事パターン、運動量により最適な目安は変わります。自己血糖測定と定期的な医療者の評価を通じて、あなたに合った摂取量を見つけてください。 [6] [7]

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出典

  1. 1.^abcdefghDiabetes foods: Can I substitute honey for sugar?(mayoclinic.org)
  2. 2.^abcdefgDiabetes foods: Can I substitute honey for sugar?(mayoclinic.org)
  3. 3.^abcdeMetabolic effects of honey (alone or combined with other foods) in type II diabetics.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  4. 4.^abcPlasma glucose responses to glucose, sucrose, and honey in patients with diabetes mellitus: an analysis of glycaemic and peak incremental indices.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  5. 5.^abcdefghEffects of natural honey consumption in diabetic patients: an 8-week randomized clinical trial.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  6. 6.^abcdMETFORMIN HYDROCHLORIDE tablet, extended release(dailymed.nlm.nih.gov)
  7. 7.^abcdMETFORMIN HYDROCHLORIDE TABLETS40-8871(dailymed.nlm.nih.gov)
  8. 8.^abmetformin hydrochloride- Metformin hydrochloride tablet, film coated(dailymed.nlm.nih.gov)
  9. 9.^abMetformin Hydrochloride Tablets, USP(dailymed.nlm.nih.gov)
  10. 10.^Effect of natural honey from Ilam and metformin for improving glycemic control in streptozotocin-induced diabetic rats.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  11. 11.^Effect of natural honey from Ilam and metformin for improving glycemic control in streptozotocin-induced diabetic rats.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  12. 12.^Honey - Mayo Clinic(mayoclinic.org)

ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。