
米国NIHの資料に基づく | 断食中にイブプロフェンを服用しても安全ですか?
要点:
断食中でもイブプロフェンの吸収量はほぼ変わらず服用自体は可能ですが、空腹時は胃の副作用が出やすく、脱水があると腎障害リスクも高まります。必要な場合は十分な水分とともに最小限の用量・最短期間で服用し、可能なら軽食と一緒に飲むかアセトアミノフェンへの切替も検討してください。腎機能低下や心不全、肝疾患、利尿薬・ACE阻害薬使用中、高齢者は特に慎重に。
断食中のイブプロフェン服用は「可能な場合もあります」が、胃と腎臓へのリスクを考えると注意が必要です。空腹での服用は吸収には大きな影響は少ない一方、胃の副作用リスクは高まりやすいと考えられています。 [1] [2]
結論のポイント
- 吸収・効き目: イブプロフェンは食前でも食後でも体内に入る量(バイオアベイラビリティ)はほぼ同じです。 [3] 食直後は効き始めが少し遅くなりますが、最終的な吸収量はほぼ変わりません。 [1]
- 胃の安全性: 空腹時はNSAIDs(イブプロフェンなど)による胃の副作用が強まりやすいことが示唆されています。 [2]
- 腎臓の安全性: 脱水や腎血流が落ちる状況ではNSAIDsが腎機能を悪化させることがあり、リスクが高い人(高齢・腎機能低下・心不全・肝障害・利尿薬/ACE阻害薬使用中)は特に注意が必要です。 [4]
- 結論: 断食(絶食)中にどうしても必要であれば、十分な水分とともに最小限の用量・最短期間で服用する方法が考えられますが、可能なら軽食と一緒に服用するか、胃への負担が少ない選択肢(例: アセトアミノフェン)に切り替えることも検討できます。 [2]
断食中に起こりやすいリスク
胃腸への影響
- NSAIDsは胃粘膜を守る物質(プロスタグランジン)を減らし、胃痛・胃炎・出血などのリスクを上げます。空腹時はこの影響が強まりやすいと示されています。 [2]
- 食事と一緒に飲むと吸収スピードは落ちますが、胃の刺激感が和らぐことが期待できます。 [2] [5]
腎臓への影響
- 脱水や低血圧気味の状態では、NSAIDsが腎臓の血流を下げ、急性腎障害の引き金になる場合があります。 [6]
- 特に、腎機能が落ちている方、心不全、肝疾患、利尿薬やACE阻害薬を使っている方、高齢者では悪化リスクが高く、慎重な判断が必要です。 [4]
効き目と食事の関係(わかりやすく)
断食中にどうしても飲むなら
- 水分を十分に: コップ1杯以上の水で服用し、脱水を避けるようこまめに水分補給を。 [6]
- 最低限の量・最短期間: 市販量(通常200 mg/回)から始め、必要最小限にとどめると安全性に寄与します。長期連用は避けるのが無難です。 [8]
- 胃保護の工夫: 断食の妨げにならない範囲で、少量の軽食やミルクと一緒に服用すると胃刺激を和らげる一助になります。 [2]
- 腎リスクがある方は回避または要相談: 腎機能低下歴、心不全、肝疾患、利尿薬・ACE阻害薬使用、高齢のいずれかに該当する場合は、断食中のNSAIDは避けるか、医師に相談してください。 [4]
- 代替薬の検討: 胃・腎への影響が比較的少ない選択肢としてアセトアミノフェンが考えられます(ただし肝疾患がある場合は要注意)。 [8]
受診・中止の目安
- 服用後に黒色便、吐血、強い持続性の腹痛、めまい、息切れなどが出た場合は、すぐに服用を中止して医療機関へ。これらは消化管出血のサインの可能性があります。 [9]
- 尿量の低下、むくみ、急な体重増加、強いだるさが出たら腎機能の異常が疑われますので受診を検討してください。 [10]
まとめ
- 断食中でもイブプロフェンの吸収量は大きくは変わらず服用自体は可能な場合がありますが、空腹は胃の副作用リスクを高めやすく、脱水があると腎障害リスクも上がります。 [1] [2] [6]
- どうしても必要なら十分な水分とともに、最小限の用量・最短期間で服用し、できれば軽食と一緒に飲むことを検討してください。腎・心・肝の持病や利尿薬・ACE阻害薬使用中の方は特に慎重に。 [7] [4]
よくある質問
-
断食を崩さずに胃を守る方法はある?
- 厳密な断食でなければ、少量のミルクやヨーグルト、ビスケット数枚を一緒にとる方法があります。胃刺激を和らげつつ、血糖や消化への影響は最小限にできます(個人差あり)。 [2]
-
効きを早くしたいときは空腹が有利?
- 効き始めがわずかに早まる可能性はありますが、胃の副作用リスクを上げる可能性もあり、バランスを考える必要があります。 [2]
参考にした主な医学情報
- イブプロフェンは食前・空腹でも総吸収量は大きく変わらず、食後は吸収速度が落ちるが量は同等です。 [1] [3] [5]
- 空腹はNSAIDsの胃副作用を強めやすく、OTC使用時は作用発現の速さと安全性のバランスを考える必要があります。 [2]
- NSAIDsは特定の条件で腎血流を下げ、腎障害を引き起こすおそれがあります。 [6] [4]
この説明を踏まえて、今の断食の種類(宗教的断食、短期ファスティング、長期絶食)や持病・内服中の薬はありますか?
関連する質問
出典
- 1.^abcdIBUPROFEN- ibuorofen tablet, film coated IBUPROFEN tablet, film coated(dailymed.nlm.nih.gov)
- 2.^abcdefghijkNSAIDs: take with food or after fasting?(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 3.^abDailyMed - IBUPROFEN tablet(dailymed.nlm.nih.gov)
- 4.^abcde(dailymed.nlm.nih.gov)
- 5.^abDailyMed - IBUPROFEN tablet(dailymed.nlm.nih.gov)
- 6.^abcd(dailymed.nlm.nih.gov)
- 7.^abDailyMed - IBUPROFEN tablet(dailymed.nlm.nih.gov)
- 8.^abIbuprofen: pharmacology, efficacy and safety.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 9.^↑(dailymed.nlm.nih.gov)
- 10.^↑(dailymed.nlm.nih.gov)
ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。


