Medical illustration for PMDA(医薬品医療機器総合機構)の資料に基づく | クロピドグレルを服用している場合、赤身肉(牛や羊など)は避けたほうがよいというのは本当ですか? - Persly Health Information
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2026年2月14日5分で読める

PMDA(医薬品医療機器総合機構)の資料に基づく | クロピドグレルを服用している場合、赤身肉(牛や羊など)は避けたほうがよいというのは本当ですか?

要点:

クロピドグレル服用中に赤身肉(牛・羊など)を避ける必要は基本的にありません。食事の有無で効果はほぼ同等で、食品よりもPPI(オメプラゾール等)やNSAIDsなど薬同士の相互作用と出血サインの確認が重要です。

クロピドグレル内服中に赤身肉を「避ける必要は基本的にありません」。赤身肉(牛・羊など)そのものがクロピドグレルの効果を弱めたり、逆に強めたりする科学的な根拠は示されていません。公式の製品情報でも、クロピドグレルは食事の有無にかかわらず服用でき、特定の食品(赤身肉を含む)との有害な相互作用は記載されていません。 [1] [2] また、食事と同時に服用した場合でも、血小板抑制作用の変化は臨床的に小さく、同等と判断されています。 [3] [2]


クロピドグレルと食事の関係

  • 食事の影響: クロピドグレルは食前・食後いずれでも服用可能です。食事と一緒に服用しても、血小板の働きを抑える効果は実質的に同等で、臨床上の差は大きくありません。 [3] [2]
  • 赤身肉との相互作用: 現時点で、牛肉や羊肉とクロピドグレルの間に臨床的に意味のある相互作用は示されていません。赤身肉のヘム鉄や脂質がクロピドグレルの代謝(CYP経路)を阻害するという証拠はなく、避ける必要はないと考えられます。 [4]

むしろ注意すべきポイント(食品ではなく薬の相互作用)

  • 胃薬の一部(プロトンポンプ阻害薬: オメプラゾール/エソメプラゾール)
    これらはクロピドグレルの活性化に関わる酵素(CYP2C19)を阻害し、抗血小板作用を弱める可能性があるため、併用は避けることが勧められます。 [5]
  • 出血リスクの基本
    クロピドグレルは血小板凝集を抑える薬なので、青あざができやすくなったり、出血が長引きやすくなります。 異常な出血(黒色便、血便、吐血、長く続く鼻血など)があれば受診が推奨されます。 [6] [7]

赤身肉を食べる際の実用的なアドバイス

  • 適量・バランス: 動物性脂肪のとりすぎは心血管リスクに影響する可能性があるため、脂身の少ない部位を選ぶ、量は適量にする、魚や豆、野菜とバランスを取るといった一般的な心血管ケアの食事を意識するとよいです。
  • 胃腸のケア: 胃潰瘍や胃炎の既往がある場合、赤身肉そのものよりも「消化に負担をかける食べ方」(大盛り、深夜、揚げ物など)で症状が誘発されることがあります。小分けにゆっくり食べる、辛すぎ・脂っこすぎを控えるといった工夫がおすすめです。
  • 出血サインに敏感に: 便が黒くなるなど出血の兆候があれば、鉄分(ヘム鉄)による黒色便と区別がつきにくいこともあるため、迷ったら医療機関で確認すると安心です。 [6]

よくある誤解と事実

  • 誤解: 「ワルファリンのように、食べ物(ビタミンKなど)で作用が変わる」
    事実: クロピドグレルはビタミンKの影響を受ける薬ではありません。 食品による作用の大きな変動は確認されていません。 [4]
  • 誤解: 「赤身肉は血をサラサラにしすぎて出血を増やす」
    事実: 赤身肉自体が血小板機能を大きく変える根拠はありません。 出血リスクは薬そのものの作用に基づくもので、食品よりも併用薬(NSAIDs、特定の胃薬など)の影響が重要です。 [8] [5]

併用時に注意したい代表例(参考表)

分類具体例クロピドグレルへの影響対応の目安
胃薬(PPI)オメプラゾール、エソメプラゾール作用低下の可能性可能なら他剤へ切替を相談 [5]
鎮痛薬(NSAIDs)イブプロフェン等胃腸出血リスク上昇用量・期間を最小限、代替を検討 [8]
その他一部スタチン、Ca拮抗薬など代謝経路で相互作用の報告あり(臨床意義は限定的)主治医と併用可否を確認 [8]

まとめ

  • 赤身肉そのものは、クロピドグレルと避けるべき相互作用は確認されていません。 バランスのよい食事の中で適量なら問題ないと考えられます。 [3] [2]
  • より重要なのは薬同士の相互作用と出血サインへの注意です(特に特定の胃薬やNSAIDsの併用)。 [5] [6]

💡無理に制限するのではなく、心血管にやさしい食事パターン(魚・野菜・全粒穀物・適量の赤身肉)を意識しつつ、出血サインと併用薬に注意していきましょう。 [6]

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出典

  1. 1.^CLOPIDOGREL- clopidogrel bisulfate tablet, film coated(dailymed.nlm.nih.gov)
  2. 2.^abcdClopidogrel pharmacodynamics and pharmacokinetics in the fed and fasted state: a randomized crossover study of healthy men.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  3. 3.^abcCLOPIDOGREL- clopidogrel bisulfate tablet, film coated(dailymed.nlm.nih.gov)
  4. 4.^abClopidogrel pharmacokinetics and pharmacodynamics vary widely despite exclusion or control of polymorphisms (CYP2C19, ABCB1, PON1), noncompliance, diet, smoking, co-medications (including proton pump inhibitors), and pre-existent variability in platelet function.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  5. 5.^abcdCLOPIDOGREL- clopidogrel bisulfate tablet, film coated(dailymed.nlm.nih.gov)
  6. 6.^abcdCLOPIDOGREL- clopidogrel bisulfate tablet, film coated(dailymed.nlm.nih.gov)
  7. 7.^CLOPIDOGREL- clopidogrel bisulfate tablet, film coated(dailymed.nlm.nih.gov)
  8. 8.^abcAntiplatelet drug interactions.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)

ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。