
PubMedの資料に基づく | クロピドグレルを服用中はグレープフルーツ(ジュース含む)を摂らない方がいいというのは本当ですか?
クロピドグレル服用中は、グレープフルーツ(ジュース含む)の摂取は避けるのが安全です。グレープフルーツは腸管のCYP3A4やCYP2C19を阻害し、薬の活性代謝物が減って血小板抑制が弱まる可能性があります。特にジュースを継続的に飲むと影響が大きく、摂取後も1–3日ほど作用が残ることがあります。
はい、できれば避けた方が安全です。クロピドグレルは体内で活性型に変える酵素(CYP2C19やCYP3A4など)によって効き目が発現しますが、グレープフルーツ(果汁・ジュース)はこれらの酵素を腸で強く妨げるため、薬が十分に活性化されず、血小板を抑える力が弱まる可能性があります。特にジュースを複数回飲むと、この影響がはっきり出ることが示されています。 [1] そのため、クロピドグレル治療中はグレープフルーツ製品を避けることが一般的に勧められます。 [1]
作用の仕組みと相互作用の理由
- 🧪 クロピドグレルはプロドラッグ(体内で代謝されて効く薬)で、CYP2C19という酵素を主に使って活性化されます。この酵素が妨げられると、活性代謝物の量が減り、薬効(血小板抑制)が弱くなる可能性があります。 [2] [3]
- 🍊 グレープフルーツにはフラノクマリン類などが含まれ、腸管のCYP3A4を不活化し、CYP2C19も抑えることが知られています。 [1]
- その結果、クロピドグレルの活性代謝物の血中濃度が大幅に低下し、血小板抑制効果が弱くなることがヒト試験で確認されています。 [1]
臨床データのポイント
- 健常成人のランダム化クロスオーバー試験で、200 mLのグレープフルーツジュースを1日3回・3日間飲んだ群は、クロピドグレル(600 mg負荷)から生成される活性代謝物のピーク濃度が対照の約13%まで低下しました。 [1]
- 同試験では、0–3時間の曝露量(AUC)も約14%に低下し、血小板抑制効果の低下が測定系で確認されています。 [1]
- こうしたデータから、クロピドグレル服用中のグレープフルーツジュースは避けるのが望ましいと結論づけられています。 [1]
どのくらい注意すべきか
- どの量でも影響し得ますが、特にジュースを継続的に飲むとリスクが高まると考えられます。 [1]
- グレープフルーツは腸内酵素を「不活化」するため、摂取をやめても影響が1–3日程度続くことがあります(一般的な機序からの注意点)。
- 製品表示や一般的な相互作用情報では、クロピドグレルはCYP2C19で活性化される点が強調されており、酵素阻害は薬効低下につながり得ると整理されています。 [2] [3]
よくある疑問Q&A
-
Q. 一口程度のグレープフルーツは大丈夫?
A. 少量で影響が必ず出るとは限りませんが、個人差が大きく、安全側に立つなら避けるのが無難です。 [1] -
Q. ほかの柑橘類は?(オレンジ、みかん)
A. 一般的なスイートオレンジや温州みかんは問題になりにくいとされますが、セビルオレンジ(マーマレードに使用)やポメロ、タンジェロなど一部は類似の成分を含み得るため注意が必要です(機序的注意点)。 -
Q. 代わりに何を飲めば?
A. りんご、ぶどう、トマト、ベリー類のジュースや水・お茶などが無難です。
まとめと実践アドバイス
- クロピドグレル服用中は、グレープフルーツ(果実・ジュース)は避けるのが望ましいです。 [1]
- これは、CYP2C19/3A4の阻害により活性代謝物が大幅に減り、薬の効きが弱くなるリスクが示されているためです。 [1]
- ラベル情報でも、クロピドグレルはCYP2C19で活性化される特性が明記され、酵素阻害との相互作用に注意が必要と整理されています。 [2] [3]
参考:クロピドグレルと代謝の要点(簡易表)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 代謝 | 主にCYP2C19で活性化(CYP3A4なども関与) [2] [3] |
| グレープフルーツの作用 | 腸管CYP3A4を不活化、CYP2C19も阻害し得る [1] |
| 臨床影響 | 活性代謝物Cmaxが約13%、AUCが約14%に低下、血小板抑制低下が示唆 [1] |
| 推奨 | 治療中はグレープフルーツ(ジュース含む)回避が望ましい [1] |
🍀ご不安があれば、普段の食習慣やお好きな飲み物を教えていただければ、安全な代替案を一緒に考えることもできます。
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出典
ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。


