
WHOの資料に基づく | クロピドグレル内服中は、鶏肉や鶏レバー(唐揚げ・焼き鳥など)を食べると薬の効き方や出血リスクに影響すると聞きましたが、本当ですか?
鶏肉や鶏レバー(唐揚げ・焼き鳥など)がクロピドグレルの効き方や出血リスクに特別な影響を与えるという確かな根拠はなく、通常の食事量なら避ける必要はありません。出血リスクを左右しやすいのは併用薬(アスピリン、抗凝固薬、NSAIDsなど)や飲酒であり、サプリの自己追加も注意が必要です。鼻血が止まりにくい、黒色便などの症状があれば早めに医療機関へ相談してください。
鶏肉や鶏レバーを食べることで、クロピドグレル(抗血小板薬)の効き方が弱くなったり強くなったりする、という確かな科学的根拠は現時点では確認されていません。通常の食事としての鶏肉・鶏レバー(唐揚げ・焼き鳥など)は、クロピドグレルの効果や出血リスクを特別に変える食事相互作用は報告されていないと考えられます。 そのため、一般的には避ける必要はありません😊
クロピドグレルと「食事」の関係
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食事制限の必要性
クロピドグレルはプロドラッグで、体内で肝臓の酵素(CYP)により活性化されて効きますが、食品(鶏肉やレバーなど一般的な食材)がこの代謝を臨床的に問題となるレベルで阻害・促進するというデータは示されていません。
一方で、薬同士の相互作用(特に他の抗血小板薬・抗凝固薬・一部の胃薬やスタチン等)で出血傾向や効果変動が起こりうることはよく知られています。例えば、クロピドグレルは他の薬と併用すると出血リスクが上がることがあります。 [1] 出血リスクはチエノピリジン系(クロピドグレルを含む)の薬理作用として一般的に注意が必要です。 [2] [3] [4] -
ハーブ・サプリとの注意
一部のハーブやサプリも、血小板機能や薬物代謝に影響する可能性があります。サプリは医薬品とみなされないことが多く、情報が不十分なため、自己判断での追加は控えるのが無難です。 [1]
よくある誤解:ビタミンKと「血を固める」食材
- ビタミンKはワルファリン(抗凝固薬)に影響しますが、クロピドグレル(抗血小板薬)には基本的に影響しません。
鶏レバーはビタミンKを比較的多く含みますが、クロピドグレルの作用機序(血小板のP2Y12受容体阻害)とは無関係です。したがって、レバー摂取がクロピドグレルの効果を弱めるといった心配は通常ありません。
出血リスクを左右するのは「一緒に飲む薬」
- 他の薬との併用で出血が増えることがある
例えば、アスピリンなどの抗血小板薬、抗凝固薬(ワルファリン、DOAC)、一部の鎮痛薬(NSAIDs)などは、クロピドグレルと併用すると出血リスクがさらに上がることがあります。 [1]
また、クロピドグレルは肝臓で活性化されるため、特定の薬が酵素(CYP)を阻害・誘導すると理論上効果が変わる可能性がありますが、臨床的に一貫して有害事象を増やすと確立した証拠は乏しい、という報告もあります。 [5]
つまり、日常の食事よりも“併用薬”のほうがリスク要因になりやすいと考えられます。 [1] [5]
鶏肉・鶏レバーは食べても大丈夫?実践の目安
- 通常量の摂取は問題なし
鶏肉や鶏レバー(唐揚げ・焼き鳥など)を、通常の食事の範囲で食べるのは一般的に差し支えありません。 - 揚げ物の注意点は別の観点
唐揚げなどの高脂質食は胃もたれや逆流症状を招きやすく、NSAIDsなど胃を荒らす薬と併用している場合は胃腸障害の誘因になり得ます。これはクロピドグレルそのものの食事相互作用ではありませんが、胃腸出血リスクの観点から食べすぎは控えるのが無難です。 - アルコールは控えめに
アルコールは粘膜障害や転倒リスクを通じて出血の誘因になりえます。過度の飲酒は避け、飲むなら少量を心がけましょう。
こんなときはすぐ相談
- 鼻血が止まりにくい、歯ぐきからの出血が増えた、黒色便(タール便)、血尿、いつもよりあざが増える・大きくなるなどがあれば、早めに主治医へ連絡してください。これは薬の効きすぎや併用薬・基礎疾患の影響の可能性があります。 [2] [3] [4]
まとめ
- 鶏肉・鶏レバー(唐揚げ・焼き鳥など)とクロピドグレルの明確な食事相互作用は確認されていません。
- 出血リスクを左右する主因は“併用薬”であることが多く、医師・薬剤師と併用薬の確認を行うことが大切です。 [1]
- 日常の食事は偏りなく、塩分・脂質を控えめにしつつ、体調に合わせて楽しむのがおすすめです。
参考:チェックリスト(併用で注意しやすいもの)
- 抗血小板薬の重ねがけ(例:アスピリン)→ 出血リスク上昇の可能性 [1]
- 抗凝固薬(ワルファリン、DOAC)→ 出血リスク上昇の可能性 [1]
- 一部の薬が肝代謝酵素に影響 → 理論上効き方に影響するが、臨床的影響は一貫しない報告もあり [5]
- ハーブ・サプリ(例:高用量のオメガ3、イチョウ葉など)→ 影響の可能性があり、自己追加は避け相談を [1]
ご自身は現在、クロピドグレル以外に飲んでいる薬やサプリはありますか?
関連する質問
出典
- 1.^abcdefghCLOPIDOGREL- clopidogrel bisulphate tablet, film coated(dailymed.nlm.nih.gov)
- 2.^abCLOPIDOGREL- clopidogrel bisulfate tablet, film coated(dailymed.nlm.nih.gov)
- 3.^abCLOPIDOGREL- clopidogrel bisulfate tablet, film coated(dailymed.nlm.nih.gov)
- 4.^abCLOPIDOGREL- clopidogrel bisulfate tablet, film coated(dailymed.nlm.nih.gov)
- 5.^abcClopidogrel-drug interactions.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。


