Medical illustration for WHOの資料に基づく | アジスロマイシン服用中はグレープフルーツやグレープフルーツジュースを避けるべきというのは本当ですか? - Persly Health Information
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2026年2月13日5分で読める

WHOの資料に基づく | アジスロマイシン服用中はグレープフルーツやグレープフルーツジュースを避けるべきというのは本当ですか?

要点:

アジスロマイシンはCYP3A4に強く依存しないため、グレープフルーツによる血中濃度上昇は一般的に問題になりません。ただし、同時にCYP3A4基質の薬(カルシウム拮抗薬、特定のスタチン、免疫抑制薬など)を服用している場合やQT延長リスクが高い場合は控える判断が有用です。併用薬を確認し、疑問があれば医師・薬剤師に相談してください。

アジスロマイシン(Azithromycin)服用中は、一般的にはグレープフルーツやグレープフルーツジュースを避けなくてもよいと考えられます。アジスロマイシンは他のマクロライド系抗菌薬(例:クラリスロマイシン、エリスロマイシン)と異なり、腸管のCYP3A4(薬物代謝酵素)に強く依存して代謝される薬ではないため、グレープフルーツによる血中濃度の大きな上昇は示されていません。 [1] ただし、同じ「マクロライド系」でも薬ごとに性質が違い、グレープフルーツで影響を受けやすい薬も存在するため、薬名を正確に確認することが大切です。 [2] [3]


グレープフルーツ相互作用の基礎

  • 仕組み:グレープフルーツにはフラノクマリン類が含まれ、腸管のCYP3A4を阻害し、該当薬の初回通過代謝を抑えることで血中濃度を上げることがあります。 [2] [3]
  • 影響を受けやすい薬:免疫抑制薬(シロリムスなど)、一部のスタチン、カルシウム拮抗薬、ベンゾジアゼピンなどで臨床的に重要な上昇が報告されています。 [2] [3]
  • 個人差:ジュースの成分のバラつきや、酵素の個人差により、影響の程度は予測しにくいです。 [2] [3]

アジスロマイシンとグレープフルーツ

  • 薬物動態のポイント:アジスロマイシンは、CYP3A4阻害の影響を受けにくい設計で、他薬との相互作用が比較的少ないとされています。 [1] そのため、一般論としてグレープフルーツによる顕著な血中濃度上昇は示されていません。 [1]
  • ラベル情報の示唆:アジスロマイシンでは、多数の薬物相互作用試験が行われていますが、グレープフルーツとの臨床的な相互作用は明記されていません。 [1] これは、クラリスロマイシンなどCYP3A4関与が大きい薬と対照的です。 [4] [5]

他のマクロライドとの違い

グレープフルーツの影響が問題になりやすいのは、主にCYP3A4で代謝される薬です。クラリスロマイシンやエリスロマイシンは強い相互作用(他薬の血中濃度上昇や心電図QT延長のリスク増加)を起こしやすい一方、アジスロマイシンはこの点で比較的安全域が広いと評価されています。 [6] [4] [5] ただし、アジスロマイシン自体もまれにQT延長が報告されるため、他のQT延長薬との併用や基礎心疾患がある場合は注意が必要です。 [6]


例外的に注意したいケース

  • 複数薬の併用:同時にCYP3A4基質の薬(例:カルシウム拮抗薬、特定のスタチン、免疫抑制薬など)を服用している場合、グレープフルーツはそれらの薬の血中濃度を上げ、副作用リスクを高める可能性があります。 [2] [3]
  • 免疫抑制薬の併用:例えばシロリムスはグレープフルーツで明確に血中濃度上昇が起きるため、厳格に避けるべきです。 [7]
  • 心電図QT延長のリスクが高い人:高齢、電解質異常、心疾患、他のQT延長薬併用では、マクロライド使用時の不整脈リスクが上がり得ます。グレープフルーツ自体はアジスロマイシン濃度を大きく上げないと考えられますが、総合的な安全性の観点から、過度の摂取は控える判断もあり得ます。 [6]

実用的なアドバイス

  • アジスロマイシン単独なら原則OK:通常の量のグレープフルーツ(果実やジュース)で、アジスロマイシンの有効性や安全性に影響する可能性は低いと考えられます。 [1]
  • 併用薬の確認:一緒に飲んでいる薬がグレープフルーツの影響を受けるタイプかを、薬剤名で必ず確認しましょう。該当薬がある場合は、服用期間はグレープフルーツを控えるのが無難です。 [2] [3] [7]
  • 用量とタイミング:グレープフルーツのCYP3A4阻害効果は持続性があり、1杯でも影響が数日残ることがありますので、影響を受ける薬を飲んでいるときは「時間をずらす」だけでは十分でない場合があります。 [2] [3]

まとめ

  • 結論:アジスロマイシン服用中に、グレープフルーツを必ず避ける必要があるとまでは言えません。エビデンス上、アジスロマイシンはグレープフルーツによるCYP3A4阻害の影響を受けにくい薬です。 [1]
  • ただし:同時にCYP3A4基質の薬を飲んでいる場合や、心電図QT延長のリスクが高い場合は、総合的な安全性を優先して控える選択も検討してください。 [2] [6] [7]
  • 安全のために:服用中のすべての薬名を把握し、相互作用が疑われる場合は薬剤師や医師に相談すると安心です。 [2] [3]

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出典

  1. 1.^abcdefAZITHROMYCIN(dailymed.nlm.nih.gov)
  2. 2.^abcdefghiGrapefruit-drug interactions.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  3. 3.^abcdefghThe effect of grapefruit juice on drug disposition.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  4. 4.^abClarithromycin(dailymed.nlm.nih.gov)
  5. 5.^abCLARITHROMYCIN(dailymed.nlm.nih.gov)
  6. 6.^abcdThe cardiotoxicity of macrolides: a systematic review.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  7. 7.^abcDailyMed - SIROLIMUS solution(dailymed.nlm.nih.gov)

ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。